2012年5月31日木曜日

映画『裏切りのサーカス』感想(ピーター・ギラム特化)

某所にて4/29公開

 『裏切りのサーカス』はベネディクトの俄ファンな私にとって、かなり美味しかった映画です。てか、私と同じように『SHERLOCK』でベネディクトが気になった人は絶対観て損はない!と断言したくなるくらい、ホントに本当に美味しい映画だったよ!!


 原作でも結構美味しい立場なピーター・ギラム氏。正直、途中まで「こいつは裏切るに違いない!」とか思ってたあたり、私がベネディクトに抱いてるイメージが分かっていただけるかと(笑)。結果はホントに本当に真っ当な人でした。彼が最終的に掴ん(選ん)だ幸せは、彼の今後にとって非常に大きな幸いになるのだと思えるくらい、ホントに人として真っ当です。てか、彼がこの事件で得て失ったことは彼の人生の糧になるだろうなとも。


 そして映画のベネディクト演じるピーター・ギラム君。まずは、大画面で姿を見れて、映画館の音響で声を聴けるだけで大満足でした(笑)。そして、案外出演の時間が多くてビックリでした。車を運転したり、スマイリー指示の下単独行動してみたり、年上から愛されてるのが見えまくりだったり、女好きだったり、疲労疲弊してたり、スマイリーの従僕のように細々気を配ってたり等々色々なピーター・ギラム君が居ました。

 何より、シャーロックの傍若無人でお子様 ちっくな姿なんて微塵もなくて!!当然といえば当然なんですが、それが中々できないのが現実だと思うんですよね。あれだけの当たり役なんだから。けど、それが一切無くてちゃんと映画のピーター・ギラムとして存在してました。これを観て心底いい役者だと認識を新たにした次第です。てか、上手い役者であるのは 『SHERLOCK』でもわかるけれど、役者としての良し悪しってやっぱり「その場にその役として存在」できるか否だと思うので、それが今回分かっただけ でも十分満足です。

以下滾り荒ぶってる雑感を箇条書きで





・画面に映る度にもうニヤニヤしちゃって仕方なかったです。映画館が暗くてホント良かった(笑)
・水色のネクタイが印象的。凄く似合ってたし、あの色に若さを感じました。てか、他の人の色が地味で落ち着いてる分、余計にあの水色が目立ったんだよなぁ。監督と衣装さんの計算だろうけど、凄く効果的だったと思います。
・ジム・ヘイドンと女性を口説いてる場面。凄く可愛いのっ。何がって、ジム・ヘイドンのことを尊敬してて大好きで(not恋愛)、一緒にいることが嬉しいのがダダ漏れでなんです。それが無闇に可愛いですよね。そして、その大好きなジム・ヘイドンと一緒に女性を口説くのも、これまた凄く楽しそうで可愛かった場面。
・スマイリーの世話をあれこれやく姿が、これまた可愛くて(笑)。スマイリーと一緒にいることが多い役なので、必然ものすごく良く映ります。そして、その度にもうスマイリーのことが好きで、彼のことを慕いまくってるの表情なのが微笑ましくて仕方ない。
・そりゃ、このギラムだったら先輩も後輩も同性異性問わず愛しちゃうよなぁとか納得。愛想は良いし器量良しだし、仕事もできるとくりゃねぇ。実 際、サーカス内での愛されっぷりが分かる場面が時折挟まれて、かなりニマッてしまいました。ロイ・ブランドンに「お昼一緒に行かないか?」とか言われたりとか(この場面、ロイ・ブラントとギラムの腹の探り合いで、凄く緊張感漂う場面なんです。が、歪んだフィルターを通すとこうなります/_;;;)、保安のおじちゃんと親しげにしてたりとか、文書室の管理者のおっちゃん&お姉さまがたの対応とかとか。その度に愛され系だ!!とニマニマしてた私は変態ですか、そうですか…。
・予告で流れて、原作でも結構な分量を割いてる文書保管室の場面。いやぁ手に汗握りまくりでした。緊張感たるやホント素晴らしい!もともと立ち姿 が綺麗な上、身長も高いから見栄えが半端無くイイ。その上、あの文書すり替えという密命が加わりゃもうね。DVDで何度も見返すだろうなぁと思いますです、はい。
・車を運転する場面。色々と中の人ネタを思い出した時点で駄目でした(笑)。ただ、車がとても窮屈そうで、ちと可哀想ではありました。車といえ ば、冒頭の蜂を追い出す場面です。ファンサイトさんなどに書いてあることを読むと、車内の3人の違いを見せてるとのこと。該当場面を思い出し、なるほどと 納得。こういう細部もこだわってる作品のようなので、やっぱりDVD購入は必至かなと思います。
・幹部から尋問される場面。動揺や計算、感情を隠す様子なんかが見事。しかし、ものすごくいい環境に置いてもらってるなぁと隅っこに居る1ファン として嬉しくなるくらい、すごい人と共演してます。こういうことが、役者としての成長に繋がると将来がホントに楽しみだと思う次第。
・リッキー・ターを尋問する。あぁこの場面か、ベネディクトが言及してたのはと。この場面、実は視線だけでピーター・ギラムを抑えるよう指示するスマイリーが印象的です。ゲイリー・オールドマンはやっぱり巧い。そんな人と共演(以下略
・そしてそして、一番吃驚したピーター・ギラムが恋人と別れる場面。ええぇぇぇ!!!と。原作の音楽学生は冗長になるから省かれるのは仕方ない。 けど、えぇえぇぇ?!!!と仰け反りました。相手はジム・プリドーですよね????吃驚しすぎて完全に記憶がおぼろになってます…。いや、いいんだけどさ…。しかも別れる時の言い訳がそれってあんた…とか思ったけどさ…。その時の辛そうな痛みを堪えるような涙が素晴らしかったので、文句は言いません。
・隠れ家でマイクテスト。原作でピーターが歌うから、凄く期待してたのに詩の暗誦でした(涙)。てか歌って欲しかったよ!!!もしかして歌下手??けどカラオケで持ち歌あるらしいし、そんなことは無いと思うんだけど…。ホントここは期待大だっただけに、ショックもかなり大きかったです(涙)。 いや、詩の暗誦は凄く素晴らしくて、耳も幸せだったんで良いんですが、それでもね。
・スマイリーがサーカスに戻ってきて、嬉しそうなのがちと可愛い(笑)

 初見な感想なので、観る回数を重ねたらどう変わるのか。ピーターだけでなく、他の人についても細かい部分をきちんと抑えて、作品や役としての意図を汲み取って行きたいなぁと思う映画です。何度か観て落ち着いたら又何か残したい。


<某所での追記:5/2>

 本日、2回目行って来ました(笑)。で、ピーターの恋人はジム・プリドーでなかったことを確認。だったら一体誰なの?!教師であることは間違いないはずなのですが、誰なのアレは?!とさらなる疑問が。そして、ピーター宅で同棲してたの???それって、原作の音楽学生との設定を踏襲してるからな の???と明後日方向でグルグル(苦笑)
 で、2回目にしてピーターが泣いてる理由が腑に落ちて、ちょっとぐっと来ました。初回時はやっぱりあの設定に驚いたせいで、そこまで見れてなかったなぁと反省。
 公開時にもう一回行けるかどうか。もし行けなくてもDVDは特装版買おうかと思ってるので補完はそちらでやっていこうと思います。 


<追記>
 読み返してもアホな感想だよなぁと思うのですが、やっぱり今思い返してもピーター・ギラムは可愛かったとしか思えないんです。真剣、何かの病なのかもしれない…。