2008年7月29日火曜日

iPhone を使っての感想

 総じて大満足です!!
 
 初代が発売された時から日本での発売を心待ちにしてたので、多少の不具合もデメリットも「これも愛嬌の一つだよね☆」と思えるほどです。なので、以下に書き連ねる感想は、一般的なモノとは激しくかけ離れてると思いますのでご了承ください。

○iPhone の使用感はPC環境に大きく左右される?
 我家は下でも書いたようにMac利用者。なので、初期設定に関しては一切ストレスを感じませんでした。iTunesで同期して設定する方法も、iPod利用者にとっては違和感が無く、直感的に触れるので気楽だとすら感じました。また私のメールソフトはMacのMailだった為、Mailの設定も一発OK!!むっちゃ楽させてもらいました。相方は生粋のMac信者なので「Mobile Me」を利用。彼も楽をしたみたいです(笑)
 ただ、これがWin機だと色々面倒だろうなと思わなくもなく。そりゃ、ブーイングも出るし初期設定に関する文句もでるわなと。
 しかし、この戦略ってかつてS○NYさんが狙ってた方向だよな~。なんでS○NYさんは出来なかったんだろう...とかつてのS○NY好きは遠い目をしてしまいました(^^;;

○良い点
 ・デザインと使い心地の良さに大満足
 OS X以降のMacデザインが大好きな私にとっては、持ち歩けることが嬉しい状態です(笑) ですので、巷間で言われるマイナス要因すらも「愛いやつ☆頑張って働いてね。けど決して無理はするんじゃないよ」と温かく見守ってしまいます。
 中でもお気に入りは、カスタマイズする際に「ぷるぷる」(←ひらがなで表現したくなる)震えるアイコン。Touchでこの機能を見た瞬間、「可愛い!!なにこの無駄な動き!!可愛いやん!!」と一目惚れしました。なので、意味も無く「ぷるぷる」させては喜んでいます。相方に言わせると「隙間隙間に心くすぐられるのはどうかと思うわ....」らしいです。首振り半円本体iMacの購入理由が、本体デザインの愛らしさとDockのエフェクトが可愛い!!という理由だった私に、その言葉は否定できません(_;;
 
 ・日本の携帯に感じてた「鬱陶しさ」が解消されて、すっきり爽やかな気分
 これまでも携帯メールは余り利用してきませんでした。理由は、キーボードに慣れてるのでチマチマ数字ボタンを打つのが面倒いし、絵文字が苦手だからでした。なので、これまでは、PCメールで作成→携帯に送信→携帯で編集・送信という作業を行っていました(短文は携帯で直打ちでしたが)。そして、携帯サイトの閲覧も皆無。絵文字だらけの画面は読みにくいし、行きたい場所に行けない、欲しい情報があっても有料な事が多い等で、全く魅力を感じませんでした。ワンセグ&カメラ&お財布も全く使わなかったし、興味すら無かったんです。
 そういう「日本のケータイ文化」に馴染めなかった私にとっては、iPhoneの機能は快適だと感じています。

 ・操作が分かりやすい
 何をするにしても、直感的に動かせるので悩まなくて良いです。設定変更もスライドさせるだけだったりするのが多いので、楽しめながら変更できます(笑)

 ・お馬鹿な動きが多い
 カスタマイズ時の震えるアイコンとか、時計関連のくるくる回るドラム形式とか、カメラの絞りとかバウンドとか本筋には全く関係ない動きが多いのが大好きですよ!!!こんな無駄な動き搭載したよなぁと、笑いながら感心してしまいます。
 また、操作音とか着信音も凝ってるのか馬鹿なのか分からいのが多くて、試し聴きしするだけでも楽しい。特に、操作音はキーを打つ音みたいで、キーボード操作に慣れてる私には心地よいです。
 ドラムが回る時も「カタカタ」鳴るし、どんだけ無駄なんだ!?と思わせてくれるのがMacらしです。ちなみに着信音でお気に入りは「あひる」です(笑)

 良い点を細かく挙げれば切りがないので、この辺で止めます。

○悪い点=Updateでの改善を期待する
 ・日本語入力のレスポンスが遅い
 私は上でも書いたように「遅いけど、私が待てば良いのよ」と思える方なので(笑)、あまりストレスは感じてません。が、もう少し早くなってくれると嬉しいなぁ、そうなるともっと頑張って使うのになぁと思います。
 ・アプリ落ちがある
 これはホント改善して欲しい部分です。Web閲覧時に落ちても諦められますが、SNSとメールで落ちた時にゃ「ちょっと考えようか....落ちるまでもう少し待とうかね、iPhone...」でした(苦笑)
 ・一部のPCメールで文字化けがある
 母のPCメールと職場のメールソフト(Outlook Express)で文字化けしました。早々にきちんと対処いただきたい点です。
 ・コピー&ペースト、単語登録、引用ができない
 これに関しては、早くどうにかして欲しいです。特に、アドレス関連の入力が非常に困るんですよ...。一文字づつ打つのも、タッチパネル入力の練習にはなりますが、面倒くさいんです。どういう形でも良いので、早々に対応して欲しいと強く希望します。
 ・PodとWebを併用した際のアプリ落ちが多い+音飛びがする
 能力の限界だろうなぁとか、後で頑張って動いてるから仕方ないよなぁと生温く見守ってます(笑)が、改善できるならして欲しい部分です。
  (余談)キーボードの設定を「日本語入力時にはフルキーボードを使わない」に変更し、メールアカウントを一つだけにしたら少しマシになりました(^^;;。しばらくはこれで納得しようかと思ってます。

○ソフトバンク側の問題
 ・My Yahooの登録が非常に分かりにくい。
  メールアドレス変更する際、非常に分かり難くて苛々しました。できれば、iPhone経由だけでなくPCから登録を行える様にして欲しいです。
 ・オンラインでの変更が出来ない
 メールアドレスの変更のみ、オンラインで出来ます。が、それ以外の変更は現在できません。これに関しては、できるだけ早く対応していただきたい。
 
  
○まとめ
 iPhone 使ってみて実感したことは、「一般受けはしない機種だな」と「日本では普及しないだろうな」でした。例えば、友人たちにこれを勧めるかと問われれた場合、私の答えは「NO」です。
   
 「一般受けしない」と感じた理由は、やっぱりこれまでのケータイと比べて『癖』が強すぎるし、その『癖』を面白がったり一つの個性と思えなければ、ストレスを感じる事が多い製品だと思うから。ストレスを感じてまで、携帯を使う必要は無いし、デザインだけで惹かれるんであれば、携帯+iTouchにした方が楽しめると思います。
 「日本で普及しないだろう」と感じた上記以外の理由としては、iPhoneの問題点は日本の携帯利用者にとっては非常にマイナスだろうし、尚且つiPhoneを好む人が感じる利点すらももしかしたらマイナスだと思う人が多いだろう事。これまの携帯に慣れてる方やPCを頻繁に使わない人にとっては、ストレスばかり感じると思います。
   
 私としては、iPhoneを買った事によって随分楽になりました。
楽になったと部分は、1.外出時の持物が減った、2.携帯を家に忘れて外出しなくなった、3.軽い気持ちで英文サイトを読もうという気分になった(笑)。
1.はこれまで、携帯+Pod(又はShuffle)を持って動いてたのが、一つになったこと。
2.に関しては、月に2-3回携帯不携帯で通勤(外出)してたんです。理由として携帯に思い入れも無く、無くてもなんとかなる生活だったから(笑)。そんな時でも、Pod(又はShuffle)は絶対忘れなかったんです。その心はですね、通勤途中で音楽が無い事が耐えられないから。音楽は無いと寂しいし物足りないしその状況が嫌なのに、携帯が無くても「まぁ良いか」と思えてしまう程度のお付き合いしかしてないんです。そんな私にとって、必要不可欠なPodに携帯がついてくれれば、持ち忘れが無くなる事は当然です。
3.通勤時間で、国外のNewsサイトを読むようになりました。iPhoneの能力では単語調べも翻訳も無理なので、詳細を知るのは無理(私の能力の問題/笑)だと割り切って、大意さえ掴めれば良いかって感じで読んでます。その内、頻出する単語は覚えるだろうし、気になったら調べてみよう、てなゆるい読み方です。PCだとどうしても翻訳してしまうし、細かく単語を調べちゃて嫌になるんですよねぇ。なのでこの読み方ならなんとか、嫌にならず一トピックスを読めてます(理解度は不問_;;)。

 蛇足になりますが、Web上にある賛否両論は「なるほどなぁ」と思って眺めています。が、明後日の方向で否定的な人に対しては、「解ってて買ったんとちゃうの?」と言いたい部分が無きにしもあらずかもです。だって所詮、Apple製品ですよ、癖もあるし、独特の不具合もある。Win機との相性もそれほどよろしくないのはiTSで実証済みだし、何を今更な事をと。良いも悪いもひっくるめて、Appleという「個性」じゃないですかと。もし、「騙された」とか「こんなんと思わなかった」と言うのであれば、きちんと情報を拾ったのかと。確かに、事前には悪い点はあまり出ませんでしたがApple製品の『癖』のは、ちょっと調べたら分かるでしょうに...と、それを見越さなきゃ所詮我道を行くAppleなんだからと思うんですよ。
 
 何に基準を置いて、商品を購入するかはホントに「趣味」だったり「価値観」だったりするだなぁと今回の狂騒曲を眺めてしみじみ思いました。好きな人は好き、嫌いな人は嫌いでお互い違う文化なんだし、干渉し合わなくても良いのになぁと思ったりです。
   

iPhone がやってくるまで

 先々週末、巷の狂騒曲から一週間遅れで我家にも可愛い電話がやってきました。
 色は、白。白になったのは一緒に購入した相方が16GB黒を欲しがったので、差別化を図ってみた次第です(なんのことやら)。
これで、我家のPod関連は10台(内2台はお釈迦)、Mac関連機器を含むとそろそろ両手両足で足りない数(あちこちに渡った子含)になってしまいました...。どんだけMac信者な家庭なのかと、今更ながら引き気味です(^^;;

入手するまでの経緯をメモがてらに、書いてみたいと思います。

○情報提供依頼と言う名の仮予約?
 6月下旬に近所のソフトバンク店舗(以下S店)に行き、入荷したら連絡をもらえるようお願いしました。この時点で、予約は受付けないとの情報が流れていたので、仕方ないかと納得してました。
 この時点で、iPhone購入時の注意事項及びデメリットをしつこく説明されました。が、私達の方としては「それは十分理解してます。理解した上で、いつでも来いなんです!!」と言い切り、店員さんが引くほどでした(迷惑な客)。
 
○名義変更
 私の携帯電話が家族契約だったので、発売日当日に名義分割しました。名義変更手続きが発売日当日になったのは、S店に初回入荷台数を聞きに行った折に「1名義につき1台の販売」と言われたからです。それまでは、もしかしたら家族契約のまま購入できるかも?と思っていたので、かなり慌てました(苦笑)。
 後々この時点で名義変更したことが幸いします。

○運命の週末
 なんとなく、再入荷するなら翌週末(7/18)じゃないかと思っていたんです。そのタイミングで相方実家(ちょっと田舎)に帰省したので、19日朝もしかしたら「田舎だし残ってるかも?」という期待込みで、相方実家付近のソフトバンクに飛び込みました。すると、「今日再入荷したんですが、既に完売しました」と言われたのです。それを聞いた私達、速効S店に電話で「某県で聞いたら今日再入荷されたとの事なんですが?」と確認したところ、「...入荷してますが箱開けてなんです....何とか確保します....」と言ってもらいました(かなり強引な手を使ったかとは思ってます)。余程「Mac信者」だと思われたのか、夫婦揃って購入するのが珍しかった所為か、店員さんに覚えてもらっていたのが幸いした形でした。

○頭金
 巷を賑わしている頭金。移動中の電話連絡で伺いました。思わず「ここもかっ?!」と腹が立ったものの、詳しい話は店頭でと言うことになりました。
 店頭で先ず頭金の件について確認してみました。以下、相方と店員さんのやりとり。
  相方:購入当日にいきなり言われて吃驚した。何度か足を運んだ際に言わなかったのは何故?
  店:頭金が確定したのが、発売日当日で伝えるタイミングが無かった。それについては申し訳ないと思う。
  相方:この頭金の設定はどこの店でもあるものなの?
  店:基本的に代理店であればどこの店も設定してる。
  相方:どんな機種にも設定されてるの?
  店:代理店が取り扱ってる機種全部に設定してる(ここで金額一覧表を見せてもらう)。
    大体、半年前から一般的に取り入れられるようになった。
    (この時点で、私達が前回機種変したのが14ヵ月前だったので知らなかっただけと判断)
  相方:金額は店によって違うようだけれど。
  店:代理店側で設定してる。
  相方:頭金という名目であれば、本体価格から引くべきじゃないの?
  店:便宜上、その名前を使ってるけれど本当は「代理店側に入るお金」。
    なので本体からは引けません。店側の都合を押しつけて申し訳ない。
  相方:機種によって金額が違う理由ってあるの?
  店:人気機種であればあるほど高くなる。
    理由は、転売を防ぐ為と2年契約の縛りを確実にする為。

一応誠実に対応頂いたし、説明もきちんとしていただいたし、納得してお支払しました。
また、「転売はお二人は絶対無いと思うので、割引かせてもらいます」とも言っていただいたのは、かなり嬉しかったです。やっぱり熱意は伝わるモノなんですね~(何かが違う)

○Wホワイト&オプション強制加入
 これも巷を賑わしてる件。
 相方は元々Wホワイトだったので問題なかったんですが、私がホワイトからの変更でした。通話料が少ないので非常に勿体無いと思ったので、その旨を伝えたました。が、直ぐに契約変更してもOKと言われ押し切られた形になりました。オプションに関しても同様で、翌日に解約して下さいと説明されました。
 (どうやら基本は2-3ヵ月利用が必須みたいですが^^;;)
 翌々日にオプション解約を行いました。意外とあっさり解約できて、正直拍子抜けしました。またiPhoneの場合今のところオンライン上での変更は出来ず、電話(157)のみの対応となってたのがどうかと。ただ、オペレータさんとの遣り取りのお陰で、相方の契約解除も同時に行えたのは良かったかなと思ったりもしてます。

○その他
 所要時間:色々聞いて雑談さえしなければ、30分程度で終わると思います。私達の場合、何やかんやと雑談交えつつ2台同時機種変+元携帯を母親携帯へと移行という作業があったので、2時間近く掛かりました(^^;;
 機種変時のポイント利用:これは問題なく出来ました。お陰で私はかなりお安く入手することができて、ホクホクです(笑)
 安心パック特典:機種変前に加入していた安心パックの特典で3,000円引きになりました。入ってて良かった安心パック(笑)
 
 購入した店舗が良心的だったからなのか、私達のマニア度に店側が引いた(笑)所為なのかは不明ですが、巷間で言われているYahoBBやクレジットのセールは一切ありませんでした。
 確かに、不透明な料金体系だとは感じましたが、結局これは「携帯代理店は水商売だから」じゃないのかと思ったりしました。一見さん相手で、売る方も買う方もその場限りのお付き合いになってしまってる。だからこそ、信頼関係を結んで長く付き合うで得られるメリットではなく、購入者側にとっては不利としか思えない頭金制度などを使い「瞬間的に店側の利益を上げる」事が優先されちゃんだろうなと。
 
 また、今回のiPhoneの様な品薄と宣伝された機種に関しては、需要と供給の関係で「売り手有利」な市場になってしまうのは、ある意味真っ当な市場社会でないかとも。
 とは言え、消費者が納得して購入することは大切ですし、きちんと必要な情報をもって、時間を掛けて納得するまでお店側と話をした方がいいとは思います。

2008年6月15日日曜日

『ザ・マジックアワー =The Magic Hour=』ネタバレ気味な感想

 友人に「面白かった?」と聞かれれば、「面白かったよ!」と即答できる映画でした。三谷作品を見続けている人にとっては小さなツボがあちこちにあって楽しいし、三谷作品にあまり触れてない人にとっても娯楽作として十分に楽しめる作品だと思います。

 出演者は若干名除いて見事でした!
 主演の佐藤浩市、西田敏行の両氏は素晴らしいの一言です。特に、西田敏行は格好いいしお茶目だし素敵だし渋いし楽しい!なんて素敵な役者さんなんだ!と嬉しくなってしまう程です(『西遊記』猪八戒から大好きですよ)。また、三谷作品におなじみの方達もちょっとした場面で出てるので、ちょっとしたクイズみたいでした(笑)
 
 出演者に関する細かいツボ
 ・小日向さん、おとぼけキャラ全開で素敵です。テンポとか細かい表現は流石に素晴らしくて、小日向さんの場面で何度くすぐられた事か!特に最後の場面は小日向さんじゃなきゃ出来ない格好だわ...と可笑しさUPでした。
 ・浅野和之さんは、もしかしたら一番美味しい役だったかも。どんな役をされても「格好良い」と思っちゃうのは、浅野さんだからなんだろうな〜。
 ・深津絵里さんは、サバサバした悪女で魅力たっぷりでした。最後の西田さんとの場面は、凛々しくて色っぽいちょっと可愛い深津さんの魅力一杯で素敵な場面だったと思います。
 ・伊吹吾郎さん!助さん角さんだっ、と明後日の方向な喜びを感じながらも、身のこなしとか表情とか声が渋いわ巧いわで出て来られる度、釘付けになってしまってました。
 ・戸田恵子さんは、徹底的に遊ばれてますね〜。あの設定は一体何なんだ?と非常に気になりましたし、その設定が今ひとつ生かされてなかった様に感じつつも、戸田さんだしまぁ良いか☆と、思えるようになった私は三谷好きだと再認識しました。
 ・寺島進さん、と佐藤浩市氏が並ぶとごく普通の「アクション(任侠)映画」にしか見えないのが凄いというか、なんとも怖い画だとしみじみ。なのに、台詞がとことんトンマで可笑しいのは、両氏が巧いからなんですよね〜。
 ・東京サンシャインボーイズから三人も!中でも私が一番反応したのは、映画皆勤賞で今回も出てるぞ梶原善さん(笑)。
 ・映画皆勤賞といえば、近藤芳正さんもやっぱり出て下さってました(笑)。浅野さんとの絡みが無くて、少し残念ではありましたが(『TRICK3』の鶴亀コンビ)。
 ・鈴木京香さんと谷原章介さんの『カサブランカ』な映画は素敵☆てか、谷章の胡散臭い笑顔をスクリーンで見る事になろうとは!!!と明後日の方向でツボを刺激されまくってました。
 ・その美男美女の後ろで、やたら煩い動きで胡散臭い外国人を如何にもな感じで演じてる寺脇康文さんが、あらゆる意味で素晴らしいですよ(大笑)。
  一瞬しか写らないのに、非常に強烈な印象を残して下さるのは流石煩い動きの寺脇さん!実際、今もって思い出し笑いさせてくれる威力は凄いです(誉めてます)
 ・『カサブランカ』チックな映画、谷章と佐藤浩市氏が入れ替わったらまんま、鴨とお梅さん(『新選組!』)なのになぁ、と。思っていたら、やってくれましたよ三谷幸喜氏は!
 ・中井貴一氏と天海祐希氏は、本当にちょっとの登場でしたがお二人とも格好良かったな〜。特に天海氏は素敵でしたよ!
 ・唐沢寿明氏は、三谷映画では何故こういう嫌な設定が多いんでしょうか(笑)。三谷氏の歪んだ愛情をひしひしと感じました。それを言うなら中井貴一氏も情けない設定が多いよな〜と。
 ・市川亀治郎さんだ!と反応した為に、観賞後母に「何故?」と聞かれ延々説目する事になりました(_;
 ・山本耕史くんが出てくるとは思ってなかったので、非常に驚きました。えっと...副長と鴨の再会って事で宜しいですよね?三谷さん完全に狙ってやってますよね?と明後日な感想を呟いた場面でした。
  ってか、散々っぱら愚痴を零し倒しす山本君と、それを聞き流す佐藤氏ってのが妙に楽しかったです(笑)
 ・香取慎吾くんは、前作の設定まんま引きずってるんかいっと突っ込み入れました。ちゃんとあの人形も持ってたのは、サービスですよね?三谷さん。そして、深津さんを絡ませたのは、フジTV的に美味しかったからなんだろうなと邪推。何せ、猿とお師匠様ですものね〜。
 ・榎木兵衛さんは格好良いな〜と見入っておりました。今作も、素敵な老人俳優さんが存在感たっぷりに出演されてました。こういう部分に映画界を下から支えて来られた方に対する敬愛が伺える様なきがして、「三谷さんのこういう所、好きだな」と再確認した次第です。あと、スタッフさんのお仕事や世界に対する眼差しとかも、きちんと評価して尊敬されてるんなぁと思えてなりません。

 上記に触れなかったメイン役者2名は、彼らが台詞を言う度に何故か醒めてしまう感じになってしまいました。単に私と合わなかっただけで決して、下手な方達では無いと思いますが...。ただ今回初めて、三谷作品は「あまり巧くない役者が演じるとどうしようもなく陳腐になるんだ」と思ったのは事実です。もしかしたら設定上ああいう演技をされていたのかもしれませんが、どうも違和感を感じてしまいました(深津さんのお芝居みは「意図」が見えたので余計かもしれません)。とは言え、芸達者な方達が巧く反応して受けて下さっていらした場面では、それ程違和感はありませんでしたが。

  最後に、私にとって今作は「三谷幸喜の作品(芝居)はこんなモノじゃない」という、なんとも消化不良な感覚が残った作品でした。この感覚を拙い言葉で表現するならば、非常に大味な設定と台詞で「映画」にのめり込めなかったです。
 そう感じた原因としては、舞台の様な緻密さがないのか、設定が取って付けた感じがするのか、台詞が表面的というのか取って付けた感があるからなのか、言葉の積み上げや伏線が徹底されてないからなのか...その辺は不明です。
 恐らく『コンフィダント-絆-」を体験した後だから余計にそう感じたのかも知れませんが、同じ2時間強ならば私は『コンフィダント-絆-』の方が幸せに過ごせました。
 で、娯楽昨としては十分楽しめる今作ですが、コン・ムービーとしたら、本家『STING』の様なハラハラドキドキ感も無ければ、『アフター・スクール』の様に「あぁ騙されたっ!!」という驚きも無かったのも事実です。
 また、これは前作から感じてる事なんですが、三谷幸喜は「舞台」作家&演出家であって、映画脚本&監督(特に大作向)でないかなぁと。
 あと、カメラワークにも若干違和感を感じたかも。勿論、引きで見せる画は「三谷作品らしいなぁ」と好ましく感じてます。が、場面の切り替えにもう少し気を遣って貰えたら嬉しいなぁと初めて感じました。氏の映画では『みんなの家』が一番好きかもしれないと感じてしまった、前作と今作でした。

『アフタースクール』 ネタバレ気味な感想

先月末に出演者と前評判の良さに惹かれて、相方を騙くらかして観に行ってきました。観賞後の二人の感想は、「見て良かったよ!面白かったよ!すっかり騙されたよ!」です(笑)
 
 レビュ等で「騙される」と書かれていたので、結構色々伏線を考えながら、台詞や表所から色々予想しながら見ていましたが、すっかり騙されました。怒濤の様な後半には「えっ...それはそういう意味だったんですか?」と心地よい驚き続き、脚本と映像両方の緻密さに感服した次第です。この作品がDVD化された暁には、絶対買おうと固く固く決意したくらい「面白い」作品でした。

 出演者に惹かれたと書きましたが、惹かれた出演者とは堺雅人氏+佐々木蔵之介氏+田畑智子嬢の三人です。お三方及び他出演者について一言感想を以下に。
 
 堺雅人氏:出演時間こそ少なかったものの、一番可哀想な人(役柄)として強く印象に残りました(笑)。もしかしたら、一番救いが無かったのはこの方じゃないかと思います。
 佐々木蔵之介氏:男前でした(笑)。斜めから世間を眺めてるんだけれども、そうじゃない世界をどこか羨ましがってる様な人物だろうな。この人物の生き方を、陽の当たる方から否定されてしまう最後はどうにも納得できませんでした。
 田畑智子嬢:アヒル口な田畑ちゃんは、本当にやたら可愛かったです!落ちが田畑嬢と堺氏だったのは、とても満足でございました(笑)
 大泉洋氏:実は大泉さんは初体験でしたが、途中こいつがもしかしたら?と思わせるお芝居を拝見して、巧いな〜と思いました。映画の中では一番幸せな人でしたし。
 常磐貴子嬢:最後まで見て漸くそうなのかと、腑に落ちさせてくれる方。この方が始点で終点だったんですよね。しかし、どの場面でも奇麗でしたよ(眼福)

 1回の観賞では漏れてる台詞や画がきっとある筈なので、特典映像目当てにDVDを買って細かく確認してみようと画策中です。

2008年6月9日月曜日

氷室冴子さん逝去 (6/9 若干内容追記)

新聞を読んでいた相方に「氷室冴子 亡くなったらしいよ」と言われ、言葉が出ませんでした。まさかまさかこんなに早くに逝ってしまわれるとは...

 『金の大地銀の海』以降、筆を置かれたかの様に新作が出なかったと思っています(復刊されたクララ等のあとがきくらいかな?)。それがとても不安で、氷室さんなにしてらっしゃるんだろう?お元気なのかな?どんな形でも良いので新作拝読したいなぁと思っていたのですが、まさか...
 (よしながふみの対談集内で萩尾 望都から氷室冴子の名前が出たのが、消息を知った最後でした。あぁお元気なんだと、もの凄く安心したのに...)
 
 小学校高学年で氷室作品と出会って以来、氷室冴子著は手当たり次第に読みあさり、買いあさりました。作中で触れらている東西の名作を読んでみたり、『ざ ちぇんじ』『なんて素敵にジャパネスク』で描かれた平安時代に興味を抱きその時代が好きになったり、私に色々な影響を与えてくれた作家でした。
 また、氷室冴子は私にとって、大切な大好きな作家さんでもありました。この方の作品を読んで色々世界が広がったし、好きな物事がいっぱい増えたし、何より大切なものを一杯もらった作家さんでした。
 私は好きになったらかなりしつこいんですが、氷室冴子に関しても同じ。出会ってからずっっと好きなんですよ。どんな作品をどんな媒体で書かれても絶対追っかけて行こう!と思ってたくらい好きでした(実際どんな出版社から出ても作品集めてました)。

 横に逸れますが、文壇内での評価は媒体の所為もあり低かったのがホント悔しくて悔しくて仕方ありませんでした。贔屓目だとは思いますが、もっと評価されても良かったんじゃないかと。
 古典の換骨奪胎の手腕とか、流麗なのにそれを感じさせない文体の軽やかさとか、キャラクター造詣の巧さとか。大げさに言えば、今評価されてるライトノベル作家の原点とも言える作家さんだと思ってます。(ってか、コバルト黄金期を築いた氷室冴子や久美沙織や新井素子が居なければ、現在のライトノベルっては存在し得なかったんじゃないかと思ったりもしてます)。

 『ジャパネスク』シリーズには大きな影響を受けたと思っています。歴史というモノに興味を持ち、歴史が好きと言えるのはこのシリーズのお陰です。
 シリーズで描かれる平安時代の文化はとても魅力的で、美しい色彩に満ちていました。その後、授業で無味乾燥とした平安時代を学びんだ際も、小説との差(違い)を必死で探してみたり、どう料理しているのかと歴史そのものに益々興味を抱きました。そして、氷室冴子が描いた平安時代の基本は、大きく間違って居ない事に驚きを覚えました(作家の情報処理の腕にも)。
 何より教科書に書かれている奥には、小説に描かれている色彩豊かな美しい世界があったんだと思えた事は私に取っては本当に有益でした。
 
 この方の作品は、少女というものに対して優しくて厳しかった。少女の甘さやずるさを慈しみながらも、少女の弱さやエゴに対しては容赦のなく抉る。けれど、少女達の精神的な成長を描き、何かしらの救いを与えていたと思うんです。
 それが顕著に現れているのが『シンデレラ迷宮』と『シンデレラ ミステリー』ではないかと。利根という自ら作った繭に閉じこもった少女が、彼女が知らずと産み出した悲しみの国で出会う物語の登場人物達。彼女達は本当の物語で演じてた役割で無く、少女の憎しみや悲しみを映し出す人物でした。
 少女と彼女達が出会い語る事で、少女は「自らと向き合い、変わる」事を知り、「成長」する。全体に静かな小説ですが、氷室作品では『ジャパネスク』シリーズと同じ位大切で大好きな作品です。

 氷室作品は今も大好きな大好きな作品です。そして、その作品を生み出された氷室冴子という作家も大好きです。だから、出版社にお願いします。大人が持っていて恥ずかしく無い装釘で、全集出していただきたいと切に願います。

 氷室冴子作品と出会えて心から感謝します。素敵な作品を贈って下さって本当に有り難うございました。
 心よりご冥福をお祈りいたします。

 

2008年5月25日日曜日

E=MC2

 先日、11歳年下の俳優さんと電撃結婚あそばされ、来日間近な(CD購入者限定Secret Liveは当然の様に外れました/涙)Mariah Careyの新譜についての感想です。

 4/16に入手して以来、ヘヴィーローテション状態です。ここまで聞き込んだのは『Daydearm』『Music Box』以来かもしれません。それ程、すっぽりツボをついてくれたアルバムでした。
 
 まず、アルバム全体の印象を言うと「ライブ向きじゃない」し「賞を取るのは難しいかもしれない」です。が、相変わらず声の重ねとか音の作り込みは完成度が高いし、捨て曲が無い。何より、Mariahが楽しそうに豊かに歌っている幸せな充実感のあるアルバムだと感じました。
 また、SONY時代とは違った形の「普遍性」を感じたアルバムでした。R&BやPOP等様々な種類の楽曲が一つのアルバムに収められているのに、混乱せず巧く融合して「Mariahしか作れない色の方向性」が生まれてる様に感じました。この方向性が打ち出せただけでも、Def Jamに移籍する価値があったと思うし、移籍が正解だったと初めて思えました(笑)

 Marihaが「今作はデザートなの」と語った様に、前作の流れを押さえつつ前作との統一感を意識してるなぁと思います。前作との違いがあるとすれば、方の力がいい感じで抜けてる声と曲だと思ったりです。
 前作が「バリバリ賞狙い=復活狙い」という明確なコンセプトで作られていたならば、今回は「地場が固まったからちょっと遊んでみた」がコンセプトなアルバムじゃないかと。

 密林さんのレビュ等では「SONY時代が良かった」的な感想が散見されますが、それに関しては「だったらSONY時代のアルバム聴いてたら良いやん」と返したくなります。新しい方向性を模索しない歌手って面白く無いし、それが失敗するか成功するかは才能だったり製作陣の質だったり(良い製作陣を引き寄せる本人の運や資質ってのもありますが)すると思うんですよ。勿論私もSONY時代のアルバムが大好きです。Walter Afanasieffと作った楽曲は名曲が多いと思うし、愛しています。けれど、それが今の方向性を否定する根拠には成り得ないんですよね、何故か。
 迷走時のアルバム(『Rainbow』から『Charmbracelet』)時には「SONY時代の方が良かったよな。『DAYDREAM』・『Music Box』は名作やったよな〜」と懐かしんでましたが(苦笑)。それは単に、アルバムの質の問題であって方向性云々では無かったんです。だから、前作今作の様な充実した内容のアルバムを作ってくれたのならば、過去を振り返る必要は無いと思う次第です。というか、今のMariahに当時の様な歌を同じ様に歌えって言うのが、『HONEY』で区切りを付けたであろう彼女にはとっては無駄だし無意味な様な気がしたりしてます。

 さて、収録曲に関して。
1.Migrate featuring. T-PAIN 4:18
 youtubeに上がっていたFNLを観た時「一体どんな曲やねん?もしかしてアルバムこんな感じの曲ばっかりか?」とやたら不安を煽られた曲です(笑)。
 Liveよりは聴きやすくて、T-PAINのラップもそれ程気になりませんでした。意外とサビの部分が生理的に嵌ってしまう曲かもしれません。

2.Touch My Body 3:25
 自虐とも言えるPVに大受けさせていただきました(笑)。色んな意味で吹っ切れたよね〜Mariahってば、と微笑ましく嬉しくなった作品です。
 公式HPでフル視聴した時から何故か嵌りまくりで、アルバム購入時には完璧に歌える様になってた程聞き込んでました。彼女お得意の、声の重ねも巧く嵌ってて、何回聴いても違う声が聴こえて飽きない曲の一つです(この自声の重ねは職人技ですよ^^;;。てか、どんだけ音程変えて歌えるねん!と思ったりです)。
 好きな理由は、曲が明るくて可愛らしく、ちょっとエッチぃのに何故か愛らしい歌詞と愛らしい声。完全にKnock Outさせられました(笑)。この曲のMariahの声は、ちょっと可愛くて色っぽくてお間抜けで、今までに無い感じの雰囲気が魅力的だと思うんです。特に「About this secret rendezvous I will hunt you down」部分の少々脅しめいた雰囲気なのに、愛らしい声がお気に入りです。
 
3. Cruise Control featuring Damian Marley 3:33
 冒頭のラップからどうなるかと思いきや、ちゃんと今のMariahらしい曲になってるのに意外でした。
 輪郭のある歌声でバックでは刻んでる筈なのに、何故か浮遊感があり大変気持ち良い曲。

4.I Stay In Lov 3:32
 ほぼ地声で歌ってるのかな?これまでの様にHigh toneで歌い上げる事も無く、Whisper voice一本やりでも無い。一番楽な音域で歌ってるであろう筈なのに、色んな色彩を帯びていて、とても響く曲です。彼女の「声」の魅力+表現力と巧さで聴かせてくれる曲じゃないかと。
 主旋律の声も良いんですが、後ろに流れてる低い声がツボだったりします。
 
5.Side Effects featuring Young Jeezy 4:22
 これは歌詞がメインの曲です。前夫との関係がモチーフだそうですが、DVなんかで苦しむ女性達へ向けての曲なんだろうなと思うんです。決して特殊な事でなく、女性であればもしかしたら陥るかもしれない『状況』をMariahがテーマにするとは正直意外でした。決して「応援歌」でも「女性の自立を促す」ような曲ではありません。淡々と刻む様に「その状況」を歌うだけです。なのに(「だからこそ」なのかも)、その「状況」から単に「自分が自分である」為や「自己の尊厳を守る」為だけに逃げる事は決して間違いではないと、肯定され背中を押されてる気がします。
 この曲を最初に聴いた時は、何て痛々しいんだと感じ、歌詞が気になり和訳を読み、それでは満足せず英詩の単語をちみちみ拾ってみたりしました。そうして漸くタイトルの『Side Effects=副作用』を理解しました。
 
 私が引っ掛った歌詞の一部を転載します。

Wakin' up scared some nights
Still dreamin' 'bout the violent times
Still a little protective 'bout the people
That I let inside
Still a little defensive
Thinkin' folks be tryin' to run my life
Still a little depressed
Inside I fake a smile and deal with the

 
 これを聴いて、歌詞を読んで意味を掴んだ時、ゴシップとして知っていた事が、彼女によって「副作用」と歌われると、あの結婚と離婚が彼女に与えた影響は大きく、何とも辛く痛いモノであったんだと今更ながらに感じました。
 
6.I'm That Chick  3:31
 前曲とガラッと雰囲気が変わって、むっちゃ無邪気なlove song。明るを感じる曲でサビの「I'm that chick you like.」がツボです。
 これはライブで聴いてみたいな〜と思うんですが、この声の重ね具合から想像するとMariahが何所を歌うかが判らなくなりそう(笑)。
 
7.Love Story 3:56
 JDの間の手がなぁ(^^;;。決して悪くは無いんですが、気になると耳についてしまうのが非常に何とも...です。
 JDの間の手さえ聴こえなくなってしまえば(って)、この曲は名曲だと思います。メロディも歌詞も美しいし、少し憂いのある声も叙情が感じられて巧く嵌ってる気がします。この曲を聴いてイメージするのは、モノクロかセピアな映像なんですよね。それが喚起されるのはきっとサビの

Just another love story
Together we'll make history
I know because it's just too real
They'll be no end to our love story
And this ain't gon end up
Like that Casablanca movie...no
This ain't no fairy tale or fiction
This is truly
Ours for the eternity
They'll be no end to our love story


部分があるからです。こういう歌詞はMariahでは珍しいなぁと思ったりしたし、そうか「カサブランカ」かぁとデートリッヒとボカードで「君の瞳に乾杯」だったよな〜と明後日の感想を抱いたからです(単純)。

8.I'll Be Lovin' U Long Time 3:01
 何故野球の曲?!勿体ないやんけ!!!とタイアップに憤りを感じました(苦笑) 
 これも、名曲だと思うんですよ。刻みつつもきちんとメロディが流れて印象深いフレーズも効果的に使われてる上、歌詞も包容力を感じさせるモノだし。なのに何でタイアップがあれなんだ!!と日本のuniverの戦略に納得が行きませんよ!
 しかし、兎に角可愛い曲なんです。『Touch My Body』や『I'm That Chick』も可愛らしい曲ですが、これは大人の女性がふと見せる可愛らしさを感じさせられます。

9.Last Kiss 3:36
 JDがなぁ(苦笑)
 以前なら歌い上げてたタイプの曲かもしれないですが、淡々と丁寧に歌ってるのが気持良さを増してる気がします。確かに歌い上げてるんですが、前面に出てるのが中音から低音なのがこれまでとは違います。しかし、別れの曲を憂い無く歌える様になったんだ〜と感じた曲でもあります。

10.Thanx 4 Nothin' 3:05
 キツいタイトルが素敵です!
 最初にアルバムを通して聴いた時、引っ掛った曲がこれでした。内容はベタなんですが、これまでとは違った視点で「突き放した」歌詞であったのに驚いたんです。曲の感じも淡々と状況を話してるだけで、どうしようも無い男に激昂したり未練があったりするのではなく、そんな男に捕まった自分も呆れつつも別れる事で清々してる雰囲気があって、格好良い感じで好みです。
 
11.O.O.C. 3:26
 第一印象はそれほど強く無かったんですが、何度も聴くうちに何故か中毒になりました(笑)。この曲に関しては、何が好きとは言えないんです。なのに、中毒になるという不思議な曲です(^^;;

12.For The Record 3:26
 このアルバムで一番好き!というか、歴代大好き曲のTOPに躍り出た曲です!えぇ『We Belong Together』や『Always Be My Baby』や『Anytime You Need A Friend』や『Fly Like A Bird』や『Make it Happen』や『Mine Again』やら一気に追い抜かしですよ!(なんの事やらさっぱりですね^^;;)
 遊びを含みながらもどこか切ない歌詞と、切ないのに温かみあるメロディが大好きです。この切なさはヴァイオリンの演奏に依るものかも知れませんが、こういうアレンジは珍しくて、弦と声が巧く嵌ってるのが非常に嬉しい驚きでもありました。こういうシンプルな感じの曲を聴かせてくれると、古くからのファンは何やら無性に嬉しくなってしまいます。
 
 この曲に感じられるのは、過去を静かに愛おしく懐かしく振り返ってる姿であって、激しい後悔では無いんです。確かに、一抹の寂しさだとか憂いとかはありますが、それは過去を振り返る時に生まれる一時の感情であり、基底には無いと思います。そして、歌詞に見られる遊び。特に、後半で ”You'll always be a part of me” ”my all” ”underneath the stars” ”belong” ”can't let go” ”honey”のタイトルを出してくるのが、一ファンには嬉しい驚きでした。これまでのMariahの歌詞にはこういう遊びが無かったかと記憶しているので、ホント意外でした(この選び方も私のツボを押しまくりでした/笑)。この曲を聴いた後、これらのタイトルを聞き直したのは勿論ですとも!
 更に、タイトルの”For The Record”。辞書で調べて「しばしば」という熟語である事を知りました(恥)が、何となく色んな意味を持たせてるんだろうなと思ったりしています。こういう企み(なのか?)もMariahには珍しいかなと思います。

 歌詞を読んだ時に思ったのが『Side Effects』と対をなす曲なのかな?でした。あくまでも私の勝手な思い込みなのかもしれませんが...。そう思った理由は、

Cause when I'm looking in your eyes
Feels like the first time
Give me one good reason why
We can't just press rewind
I don't wanna spend my life
Thinking what it could've been like
If we had another try (one time)
Like back in the day
That look on your face
Feels like, the first time


という部分です。自分でも単純だとは思います(^^;;。
『Side Effects』と言い切った事で、漸く過去を穏やかに懐かしめる様になったのかと。
 こう、邪推させてくれる歌詞だったり曲だったりってのは、しつこいようですがMariahのこれまでには無かった様に思います。だからこそ、今回のアルバムは面白いし何度でも聴きたくなるような気がしています。
 
13.Bye Bye 4:27
 非常に王道な曲です。『Hero』とかの一連の曲と比べると若干軽いと感じるかも知れませんが、非常に出来の良い曲です。
 とても優しい歌詞と曲。聴いててもの凄く愛おしくなります。誰かを思って聴いても良いし、何も考えずこの声と曲に身を委ねて聴くのも良いかなと。
 しかし...このPVで運命の男性と出会ってしまうのが、如何にもMariahらしいというか何と言うかです。この場を借りて、再婚おめでとう!と書かせてもらいますm(__)m

14.I Wish You Well 4:39
 ピアノの旋律だけなのに、音の豊かさを感じさせてくれる曲。
 こういう楽曲の良さと歌で聴かせてくれる曲を、最後に置いてくれるのはホント嬉しいし、有り難うの一言です。

15.Heat  3:37
 Bounce Track なのに流れをぶった切らない、珍しい曲かもしれません(誉めてます)。なかなか強気な感じの歌詞で、思わずビヨンセかあんたはっと突っ込んでしまいました(笑)
同じ様に強気な歌詞であっても、こうも印象の違う曲調になるんだなぁ感じ入る事ができる曲でもあります(だから誉めてます)。
 
16.4real4real 4:13
 日本盤限定Bounce Trackですが、良くこれをBounce Trackにした。偉いuniversal 良くやったな出来の曲です。これを聴いて1.Migrateに戻ると、『Migrate』が浮いて聴こえないという素晴らしい構成です。
そのお陰で延々リピートする羽目に陥るんですが、それが戦略としたら凄いぞuniversalです(むっちゃ誉めてます)。
 曲はwhiper系で癖になります。

 これがデザートであるとすれば、次のアルバムは一体どういう形になるんだろうか?ともの凄く期待してしまいます。願わくば次のアルバム制作時に泥沼の離婚騒動だけはやらかしてくれるな、頼むぞMariahです。正直離婚はしても良いと思います(酷)が、アルバム制作に影響の無い範囲で頑張って欲しいと強欲且つ身勝手な一ファンは願うばかりなのです(だって、私生活がもろ影響する人だし...)。勿論、今の幸せがずっと続いてくれるに越した事はありませんし、それを一番に願ってはおります。
(なんかファンとは思えない〆になってしまったようですが、本当にMariah Careyが大好きなんですよ!)

CITY HUNTERファンに100の質問 後半[51〜100]

では後半50問です。

51.ファンサイトは主にどういうジャンルのサイトを見ていますか?(小説系、イラスト系、語り・データ系など)
 小説系中心です。
 
52.あなたはファンサイトに何を期待して見ていますか?
 原作終了後と原作で描かれてない二人(&レギュラーメンバー)が居る事です。どんな二人でも良いんです。生き生きとしてる二人(&レギュラーメンバー)であれば。
 後は、小説や文章が巧かったり、世界観が素晴らしい作品に出会える事を期待してます。
 当然、18禁とか激甘も期待しております(笑)

53.ファンサイトのBBSなどには積極的に足跡を残すほうですか?
 すみません。基本的に読み逃げです。ただ、作品や世界観、文章がツボに嵌ったら一言感想は残させていただいてます。

54.CHの同人誌を買ったことありますか?
 あります。

55.買ったことがある方はどういうジャンルでしたか?(小説、漫画、18禁(え?)など)
 小説と漫画だったと記憶してます。

56.CH関係の生イベントに参加したことはありますか?(CHネット系の個人的オフ会も含む)
 あります。
 『愛と宿命のマグナム』舞台挨拶に参加しました。
 録音出来るウォークマンを持参し舞台挨拶録音しまくり、写真撮りまくり、廊下で神谷氏に声をかけるという暴挙に出た事すら良い思い出です。

57.CH以外に漫画などは読まれるほうですか?
 読む方です。

58.どういうジャンルの漫画をよく読みますか?(少年漫画、青年漫画、少女漫画など)
 面白いと思えばジャンルは問いません。が最近の少年・少女漫画は読んでないかも。
 現在継続購入してる作者さんは、浦沢直樹、よしながふみ、惣領冬美、二ノ宮知子、こうの史代、いしいひさいち。

59.CH以外にアニメなどは見るほうですか?
 ここ数年殆ど観ていません。

60.どこらへんのジャンルのアニメが多いですか?
 昨年放映していた『桜蘭ホスト倶楽部』とかの原作を先に知ってる作品。
 原作を巧くアレンジしていると「ほほぅ」と感心して見入ってしまいます。現在進行形で視聴しているのは『図書館戦争』(これも先に原作ありきです)。

61.さて、CHと言えば香のハンマー。お気に入りのハンマーはありますか?あれば挙げてください。
 木製の100t。
 キャラクターグッズでもキーホルダーで売ってましたし☆

62.香以外のキャラが使用しているハンマーにお気に入りのものがあれば教えてください。
 冴子さんの警視庁ハンマー。

63.突然ですがあなたは香です。撩にハンマーをくらわせます。さて何t?(笑)
 無難に100t。

64.突然ですがあなたは撩です。今日は(今日も?)依頼はありません。さて何をします?
 成功率の低い、ナンパしかないでしょう!

65.男性の方に質問です。香をナンパしたいと思いますか?どこに連れて行きます?(女性が答えても可)
 女性ですが回答しちゃいます。
 奇麗すぎてナンパできないんじゃ無いかと思うんです。が万一玉砕覚悟でナンパして、冴羽氏の監視を運良くくぐり抜けて、偶々冴羽氏と喧嘩して破れかぶれになってる香ちゃん相手に万一成功しちゃったら、兎に角新宿以外の喫茶店に連れて行くと思います。それ以後は香サマの気分次第で如何様にでも(笑)。それ以前に、ストーカー冴羽氏をまく事ができればですが...

66.女性の方に質問です。撩にナンパされたらOKしますか?どこまでなら付き合います?(男性が答えても可/核爆)
 あの恒例の下心でまくりスケベ顔でのナンパだと絶対NGです。が、真顔で迫られたら即OKな自信あり!
 どこまでって、冴羽氏が飽きるまでどこまでも付合わせて頂きますよ!正直、遊ばれても良いかと思います(って...)
 
67.女性の下着をコレクションする撩の気持ちがわかります?
 判りません

68.CHの夢を見たことがありますか?どんな夢でしたか?
 何度か。基本的に「作品を読んでる/見てる」感じな夢で、その中で原作枠から原作終了後の二人まで色々です。

69.撩の“もっこり”についてどう思いますか?(いろんな意味で)
 あそこまで欲望に忠実なのは、とても素晴らしいんじゃないでしょうか(棒読/笑)
 色々と凄いですよね〜うん。ただ、香相手に自制できるんだったら他の人にもしようよ、僚ちゃん...とは思いますです。

70.香のハンマーについてどう思いますか?(いろんな意味で)
 対もっこりには最適な武器じゃないですか!嫉妬とか感情表現としても、相手にはちゃんと伝わってるみたいだし問題無しです。
 ただ、
 何所から召還してるのか?
 製作者はやはり香ちゃん自身なのか?
 材料は一体何所から仕入れてるのか?使用金属は何?
 その時間と費用があれば冴羽商事はもっと潤うん筈では?
 とかの絶対解決されないであろう、疑問は一杯あります(笑)

71.新宿駅東口で伝言板を探してさまよったことがありますか?
 なし。

72.どこかの駅で伝言板に「XYZ」の落書きをした、もしくは発見したことありますか?
 したかもしれないような気もするんですが、多分してないと思います(って)。

73.新宿CHの風景めぐりをしたことがありますか?
 一度だけ友人と東京に行った際に新宿駅だけ眺めました。

74.実弾射撃をしたことありますか?
 無いです。

75.カクテルXYZを飲んだことありますか?
 無いですね〜。

76.CHに出てくるその他のお酒を試してみたことありますか?(ワイルドターキー、ブラッディーマリーなど)
 ブラッディーマリーは、自宅にあった焼酎とトマトジュースで「日本版ブラッディーマリーだ!」と言って作った事があります(ウォッカと焼酎って同じ蒸留酒ですよね?)

77.撩が吸ってるタバコはなんだと思いますか?
 国外産のキツいやつだと思ってます。非喫煙者なので銘柄は判りません。

78.ミニクーパーを持ってますか?持ってない方は買いたいと思いますか?
 現在のデザインになって興味が無くなりました。が、前のは欲しかったな〜。お金貯めて買おうかと考えた事もありますが、乗ってた方の「故障が多い」の苦労話に諦めました。

79.CHですっかりお馴染みになったホトトギス。実物を見たことはありますか?
 無いです。

80.無人島で、あるCHキャラと2人きりになりました。さて、それは誰?
 冴羽氏が希望ですが、きっときっと飽きられると思います(それより何より香以外の女性と二人きりになる設定が思い浮かばない...)。
 色々考えた結果、海ちゃんで。だって、確実にサバイブできそうだし、身の危険も無いと思わます。

81.クリスマスです。あなたはどのCHキャラに何をあげる?一人だけ選んで下さい。
 唯香ちゃん。
 きっと「萌え」話で楽しくすごせそうなので(って...)

82.冴羽家の食卓に招かれました。出てきた料理は何だった?
 肉じゃが。
 冴羽家の食卓には、大量に作れる家庭料理が並んでるイメージがあります。

83.撩と香がタイムスリップ!?そこで二人が出会った歴史上の有名人は一体誰?
 『風と共に去りぬ』執筆前のマーガレット・ミッチェル
 単に、レット・バトラーを冴羽氏にスカーレット・オハラを香嬢に重ねて書いた、と妄想できるからです。
 (香嬢はメラニーな感じも無くも無いんですが^^;;。)

84.あなたはサイト運営者です。ある日常連の一人がCHキャラであることが判明?!それは誰?そしてその人物のHNは?
 誰だろう?? 香じゃないのは確実なんですが(笑)。メインキャラよりもゲストキャラだろうな...とすると、唯香ちゃんかこずえちゃん辺りか。
 HNは、唯香ちゃんなら単純に「Yui」とかのような気がする。こずえちゃんも「梢」とかかな〜。何となく凝ったHNは付けない様なきがします。
 
85.話題の朝の連続ドラマ!!登場人物はCHキャラ。さて、それはどんなストーリーだと思う?
 朝ドラをちゃんと観た事が無いので、ストーリーを想像することすらできません(苦笑)。が、頑張って想像すると...
 朝ドラに必須の要素としては、ヒロインの成長物語とヒロインの相手役、人情。最近の傾向として、過去より現代(若しくはちょっと昔)の東京を舞台に設定。ヒロインは当然香ちゃんに決定するとして、相手役はやっぱり冴羽氏(ってかそうじゃなきゃ冴羽氏が拗ねるであろう)。
 初回はやっぱり高校時代から始まるんだろうなぁ。ベタですが、就職したもののありふれた日常に飽きていたヒロインは、ひょんな事からモデルの世界に足を踏み入れる。そこで出会う人々に影響を受け、また与えつつ華やかな世界で成功するヒロイン。ヒロインが反発しつつつも惹かれる相手役(職業は何が良いのか??)。ってモロハーレクインだなぁ...己の想像力の無さに泣きながら去ります。
 
86.本屋に行くと北野ユカの最新作がありました。その題名は?
 『狙われたスイーパー』
 すみません...唯香ちゃんて無謀かつ無計画な作品が多そうなイメージがあります。とは言え、警視庁の女豹シリーズはきっときっと冴子姐さんに懐柔されて、有耶無耶に終了してると思われます。
 そして、その後のターゲットは美味しいスイーパー夫婦か元スイーパーの新聞記者&医者カップルしか無い様な気がする(身近な所で楽に取材しようという根性が素晴らしいと思います)

87.ある日、あなたの元に冴子が聞き込み捜査にやって来ました。何を聞かれた?
 冴子さんが出てくる程なので、殺人か冴羽氏が暗躍した事件だとして、何か目撃したのかなと。それ以外だと唯香ちゃん絡みしか思い浮かびません。

88.あなたの目の前に槙兄の幽霊が!!さて、彼の目的は?
 単に陽気に誘われてお花見(笑)

89.喫茶店『CAT'S EYE』。コーヒー以外のメニューは何?
 自家製ハーブティ(海ちゃんが丁寧に栽培してそうで^^;;)

90.結局年齢不詳だった撩。ずばり香と何歳違いだと思います?
 8-10歳
 
91.自分の子供にCHを読ませたい(もしくは見せたい)と思いますか?
 女子だったらある程度の年齢になったら読ませたいかも。そして嵌ってくれたら一緒に萌え話をしたいなぁ。

92.↑どころか自分の子供にCHキャラの名前を拝借しようとか思ってますか?
 一時、男の子だったら「りょう」にしようと思っていました(笑)

93.と言うより、すでに<91><92>を実行中だったりしますか?
 いいえ。
 実行しようとしても相方が事前に布石を売って阻止するに決まってますし(諦)

94.今後、CHを世の中に広める気はありますか?どのくらい?
 いまいち有りません。
 過去のマンガを取り扱うムック等で評価して下さる位で良いじゃないでしょうか。

95.北条先生の他の作品は読まれたことありますか?
 一作品に嵌ると、その作家さんの作品を網羅しないと気が済まないので一応読んでます。

96.読まれた方に質問。北条先生の他の作品で好きなものがあれば挙げてください。
 題名は失念しましたが、海ちゃんと沙羅ちゃんが親子な短編。

97.コミックバンチ連載「Angel Heart」はあなたにとってCHの何?(別物、パラレル、続編、存在自体黙殺などなど)
 1巻で見捨てたので、存在自体黙殺になります。ただ、第一話の衝撃は「まだCHが好き」である事を再認識させてくれたので、ある意味感謝すべき作品かも。
 作者自ら「パラレル宣言」してくれたので、早めに見切りをつけられたので良かったと思います。正直、あの作品の位置づけを長々考えなくて良かったり、お付合いしなくて良くなったのは作者のお陰です。有り難うございます。

98.<97>までの質問で気に入ったor爆笑した質問があれば番号を挙げてください。
 特には無いです。

99.さて総まとめです。ずばり、あなたにとってCHとは?
 嵌ってしまった底なし沼(笑)
 何度か抜け出そう(捨てよう)と思ったんですが、結局抜け出せ(捨てきれ)ないまま20年近くが過ぎた感じです。

100.最後にひとこと。(「疲れた」以外に)
 一人であれやこれや悩んで書くより、こうやって質問に答える形式の方が楽かと思いましたが...かなり頭を使いました。と、己の想像力の無さに泣きました(苦笑)

ここまでお付合い下さった方、有り難うございました。

CITY HUNTERファンに100の質問 前半[1~50]

 過去の嵌りものCity Hunter詳細編です。この際だから、いつかやってみようと考えていた「100の質問」への答をもって詳細編とします。100の質問にした理由は、取留めも無いままダラダラ書くより要点がはっきりしそうだというものです。
 50問ずつ分けて載せて行きます!回答が冗長になっているのは、いつもの事なのでお許し下さいませ。
 尚、この質問は、『CITY HUNTERファンに100の質問』@「新・まぐろなまぐろ〜はいぱあ〜」さんからお借りしました。
 
 
1. お名前をどうぞ。
ひよ

2. お誕生日でも居住地でもプロフィールを簡単にお願いします。
 1973年生。

3. ファン歴何年くらいですか?
 足元を掬われてから20年。ここ数年は深度を下げたり上げたり(乱高下)を繰り返してます。

4. CHにはまったきっかけをどうじょ。
 同時期にNHKで放映されていた『アニメ三銃士』の登場人物2名(内、1名「男装の麗人」)にとっぷり嵌りこみ、「あの二人がくっつくと良いのにね~」とか「アトス役の神谷さんって人の声がむっちゃ格好良いねんか」等々、本筋から思い切り外れた感想(または妄想)を垂れ流しておりました。それを聞いていた友人の「だったらCHってアニメ観たら?先週確かアラミスの声の人がゲストで、アトス(違)が迫るっていう設定やってんで~しかも、あんたの好きな神谷さんの渋系の声も満載なんやけどな~」という一言でアニメを見、リョウの素敵っぷりにやられた次第です。
 その後、CH2が始まり見事はまりました。

 原作は、CH再放送(2放映と並行してたような)で見た「男性依頼者。リョウが焼もちを焼く」の回を見て、「おぉ原作にこんな美味しい話があるんだぁ。これは原作揃えなくては!!」という不純な動機で買い始め、以後原作にも見事にすっぽりはまった次第です。

5. 原作派?アニメ派?小説派?ジャッキー派(爆)?
 原作・アニメとも甲乙付け難いですね~。
 原作はリョウの過去が明らかになって(マリー編)以降は絵柄も話も好き。
 アニメは、全体としては1の最終話から2、絵柄的には91が好き。
 
 小説は槇兄と香の「あやしい」関係が示唆される話以外だったら、許容範囲です。
 
 ジャッキーは見た事を忘れたいです(笑)
 
 忘れちゃいけないのが、CD book!! 槇兄の死→香のパートナー宣言編、沙羅ちゃん編の2枚発売されてた筈ですが、どちらも原作よりの雰囲気で好きでした。できることなら海原編をCDブック形式で発売して欲しい位です。

6. 好きなキャラクターを挙げてください。
 勿論、主役二人。けど、どちらかといえば「サエバスキー」。

7. そのキャラについて語ってください。さあ、どうぞ。
 語れと言われればそれはもうたっぷりと。妄想込みでよければ一昼夜かけてみっちり語れる自信はあります(笑)。が、文章にすると非常に支離滅裂になりそうなので、簡単に。
 この二人がいるからこその「City Hunter」。だから二人とも大好き!ってことです。どちらかか一人が欠けてる「CH」は、「CH」じゃないと断言しちゃうくらいの二人ですから!
 
 別個に語ると、リョウの魅力は、陰影ある佇まいと容姿、不器用な性格。もちろんあの画だからこそ惹き付けられたんだと思います(^^;;
 特に香に対する不器用さは見てて微笑ましくなるくらい愛らしくて、痛々しくてさらに魅了されます。
 
 香の魅力は、明るさと強さかな。彼女の「強さ」や「綺麗さ」が描かれてる原作後半はすごく好きです。ただ、香に関しては不満が若干あって「カオリスト」にはなれない。不満というのは、原作初期から後期のような存在(描き方)であって欲しかったな~ということ。正直、前期の香嬢の言動は、あまりにも幼すぎて好みではないです。
 ただ、この作品は「槇村香の成長物語」と言えんこともないかもなぁと今思いました。そう考えると、前半後半の違いより成長過程があまり描かれなかったのが不満なのかなと言えるかもしれません。
 
8. あなたはそのキャラの何になりたいですか?
  無機物であれば、香嬢のコルト・ローマン。
 有機物であれば、冴羽アパートをねぐらにしてることを二人に黙認されてる、猫か犬。

9. あなたはそのキャラと偶然知り合いました。どんなシチュエーションで?
 観光で新宿に行ったら、ハンマーを振り回してる香嬢と潰されてた冴羽氏を目撃した。

10.あなたはそのキャラと1日過ごせることになりました。どうやって過ごしますか?
 香嬢の惚気としか思えない愚痴を聞く。
 (きっとその様子をうんざりしつつも、こっそり覗き見してる冴羽氏がいるであろうと思われます)

11.ちなみにCHキャラの中で”かくれ”トラブルメーカーは誰だと思います?(冴羽撩、以外で)
 野上三姉妹と絵梨子さん

12.好きなエピソードはどれですか?漫画・アニメ・小説など商業作品どれからでも結構です。
 ありすぎて困る質問だな(笑)
 敢えて挙げるなら、ベタですが「海原編」
 
13.そのエピソードのどこに惹かれましたか?
 これもベタになりますが、窓ガラス越しのKISS!!
 
14.逆に嫌いなエピソードはどれですか?
 印象に残ってないのがそれに該当するのかな~。言及されることの多い、及川優希編もそれほど嫌悪感無く受け止めてる方です。
 強いて挙げるなら、まゆこちゃん編と亜美・麻美編

15.その話のどこが許せませんか?
 まゆこちゃん自身は好きなゲストなんですが、優柔不断さ満載だったり、妙に浮足立ったりしてる香の描かれ方。
 亜美・麻美編は必要な話だったのか疑問に感じるので。

16.いろんな意味で(好きでも嫌いでもそれ以外でも)一番印象に残ってるゲストヒロインは誰ですか?
 唯香ちゃん(笑)

17.彼女はどういう意味で印象的でしたか?
 あれだけ第三者的に観察した「ヒロイン」は居なかった。
 また、傍観者にもかかわらず、好奇心だけで衝動的に行動するキャラだからこそ、あの冴羽氏を思いっきり振り回す事ができた唯一の存在だから(笑)

18.悪役キャラで印象に残ってる人はいますか?挙げてみてください。
 銀狐

19.そのキャラのどこが印象的でしたか?
 香嬢の勇姿を見せてくれ、二人の関係性に一石を投じてくれたので。
 あとあの情けなさっぷりが、ぴか一だから(笑)
 
20.CHキャラの中であなたにとって兄弟は?親友は?恋人は?結婚相手は?ハトコは?
 兄弟:こずえちゃん
 親友:美樹さん
 恋人:ミック
 結婚相手:槇兄
 ハトコ:かずえさん

21.あなたがCHにゲストとして登場するとしたらどんな役柄でしょう?(依頼人、通行人、悪役など)
 「Cat’s Eye」の客

22.上の質問とは別に、あなたはCHに依頼をすることになりました。どんな依頼をしてるでしょう?
 う~ん
 「XYZ」な事が思いつかないです(^^;;

23.このシーンこそベストシーン!と思うシーンを挙げてください。(原作・アニメ・小説問わず)
 唯香編で香が冴羽氏の目になる場面。
 (時点:翔子さん編の膝枕!)

24.ベストと言える理由をどうじょ!
 唯香ちゃんの台詞じゃないけれど、積み重ねた信頼と愛情が感じられるから。
 あの場面を見た時に「これが二人の一番しっくりくる『形』なんじゃないか」と初めて思えたんですよね。 それに、あの二人だけにしか作れない世界を見せつけられた嬉しさと、あの場面の二人がやたら色っぽくてドキドキさせてもらったので。あと、冴羽氏が「自覚的に頼った(甘えた)」滅多に無い場面でもあるしなぁ。
 唯香ちゃん編は、色んな意味で大好きです。
 
 時点の膝枕場面はあの時点から変わりつつあった関係性を、表現してるんじゃないかと思うので(聖母と幼子ってイメージがあります^^;;)

25.一番印象に残ってるセリフを挙げてください。
 やっぱり、もっこり でしょう(笑)
 それと、二人が始まる切っ掛けとなった槙兄の「香を頼む」。
 
26.このお話のこのセリフ。誰かから言われてみたいというものがあれば挙げてください。
 作中の台詞で言われたいというの思いつかないんですが、作中(原作・アニメ)で一度も使われる事がなかった私の名前を言ってもらいです。余談ですが、当時の友人は全員冴羽氏に作中で使われていて、その都度悲しい想いをしてました。

27.逆にこのセリフは自分が言ってやりたいよ、というものがあれば挙げてください。
 唯香ちゃんの台詞全部(笑)

28.これぞCH!!というシーンを挙げて下さい。(原作・アニメ・小説問わず)
 どの場面もこれぞCHとは思うんですが、強いて挙げるなら、冴羽氏と伊集院氏の決闘場面かな。
 
29.絵が美しいと評判のCH。好きなカラーイラスト・扉絵・カット等がある方は挙げてください。
 既に原作が手元にないので何とも言えないんですが(苦笑)
 印象に残ってるのは、香に口紅を塗ろうとする冴羽氏の影。香嬢と冴羽氏影がKissしてる様に見えてドキドキしてました。
 他はドレスアップしてる二人とか、笑い合ってる二人が写ってる写真とかとか。

30.『北条司ILLUSTRATIONS』は持ってますか?何冊くらい?(爆)
 1冊 もしかしたら、捨てずにこっそりどこかにあるかもしれないと淡い期待を抱いております。

31.ずばりお尋ねします。CH原作は初期ダーク期・中期ラブコメ期・末期ラブラブ期に分けられると言われますが、どの時期が好き?
 やっぱり末期ラブラブ期でしょう!! マリー編以降の深まっていく関係がとても好きなんです。
 と言いつつ、中期と末期の境界線が判ってません(^^;;。

32.アニメをご存知の方に質問。どのテーマ曲が好きですか?
 1のED「Get Wild」
 2のOP「Angel Night」

33.上記のつづき。ではCD(もしくはカセットテープ)を持ってますか?何枚くらい?
 5枚 内訳は、『Dramatic Master』1、2。3と91のサントラ。Sound Colection Z

34.ビデオ(もしくはLD)は持ってますか?何本くらい?
 結婚した際に録画ビデオを捨てました…

35.期間限定・予約生産販売のDVDBOX「CH COMPLETE」を持ってますか?購入を決めた動機、理由は?
 値段に引いて買いませんでした。
 ただ、単巻DVDは欲しい話の分だけ購入中。

36.あなたにとってCHのテーマ曲はこれというものを教えてください。アニメ等で採用されてた曲でもそれ以外でもどうぞ。
 『Get Wild』しか考えられないです。

37.あなたにとってこのキャラにはこのテーマ曲だ、というものを教えてください。
 最近になって、U2の『With or Without you』とか『Window In The Sky』辺りが冴羽氏のテーマに聞こえて仕方ないです(苦笑)
 香嬢のテーマはPsy・sの『セパレイト・ブルー』とか『Friend or Lovers』を推薦します。 

38.CHが実写版でテレビドラマ化決定!!さて、配役は?(複数回答可)
 冴羽氏:阿部寛
 →二の線と三の線を巧く表現してくれそうだし、何より「TRICK」で大きい(笑)上田教授だったのでぴったりかと。神谷さん繋がりでもあるし(『北斗の拳』映画版でアテレコされたんじゃなかったでしたっけ?)
     若かりし頃の渡辺謙
     →昔からこれは絶対合うと思っていましたが、今回『独眼竜』を観ていて再確認しました。
 香嬢:宝塚の男役さんが良いかな~と思ったりしてます。身長が足りないですが、美波とか香椎?
     →男役TOPの頃の天海佑希さんとかが良いな~とか思います。ショート・カットで身長があって綺麗と言うと「宝塚男役」しか思い浮かびませんでした。
     美波は身長が足りないけれど、『有閑倶楽部』ドラマで見た透明感とかしなやかさとか中性的な面が良いなぁと言うことで。香椎は同じく『有閑』ドラマで見た、キツさとか身長とかが嵌るかもしれないなぁと。
 槇兄:椎名桔平
    →映画『魍魎の匣』(サルと榎さん)&ドラマ『西洋骨董洋菓子店』(橘と千影)繋がりということで是非。
 冴子:黒木瞳か真矢みき
    →声質から考えると黒木さんかな~。けれど、真矢さんの凛とした佇まいは捨てがたいです。
 ミック:セイン・カミュ
    →なんとな~く口説き文句が巧そうなので。
 海原:山崎努さんか國村隼さん
    →山崎さんは物凄く好みなんですが、年齢的に難しいかなぁと。國村さんは最近のお気に入り(笑)
 美樹さん:涼風真世か真矢みき
    →どちらも宝塚の男役さんだなぁ(苦笑)
 思いつかなかった人
 海ちゃん、かずえさん
 海ちゃんのあの容姿は国内での実写化無理じゃないかと思います。「伊集院隼氏の平穏な一日」が大好きな私にとっては、非常に残念ですが。 

海外での実写化を想像すると、色々妄想が際限なく広がり、長くなるので省略。

 ○妄想一例:映画『LotR』のキャストに当てはめてみる
  冴羽氏:ヴィゴ・モーテンセン(アラゴルン)
  香嬢: ミランダ・オットー(エオウィン)
  冴子:ケイト・ブランシェット(ガラドリエル様)
  海ちゃん:ジョン・リス=デイヴィス(ギムリ)
  美樹さん:リヴ・タイラー(アルウェン)
  槙兄: カール・アーバン(エオメル/笑)
  海原:イアン・マッケラン(ガンダルフ)or バーナード・ヒル(セオデン王)or ヒューゴ・ウィーヴィング(エルロンド卿)
  ミック: ショーン・ビーン(ボロミア)

39.それはそうとCHの影響ではまってしまったジャンル等ありますか?(モデルガン収集、声優さんラブ、主題歌のアーティストラブ、中米の現代史研究など)
 声優さん。
 神谷さんは言わずもがなで、当時出演されていたアニメは全てチェック視聴してました。嫌いだった『聖闘士星也』もアスガルド編だけは欠かさず視聴し、『セーラームーン』もきちんと押さえた程です。
 伊倉さんは、『魔神英雄伝ワタル』に嵌らせてもらい、『サクラ対戦2』のレニ落しに尽力を尽くさせていただきました。今春出るDS版『サクラ対戦』もレニの為だけに買いましたし、最終話はレニで終わりました!
 『サクラ2』はラスボスが神谷さんだったので、所々で絡む場面がありにんまりできたのはいい思い出です。
 (神谷さん&伊倉さんで美味しかったのはOAV『スケバン刑事(デカ)』でした。雨宮サキが伊倉ちゃんで靳恭一朗が神谷さんと、ちゃんと狙いを絞った配役でした/笑)
 玄田さんは、NHKでお目にかかる(へ?!)度に「海ちゃん!!玄田さん!!」と大喜びする私が居ます。
 小山さんは、『ミンキーモモ』で好きになった方なので、今もってナレーションや『デス妻』でお目にかかる度「相変わらず素敵だわ〜」とうっとりできます。
 
 後は、ミニ・クーパー好きになりミニカーを収集したり、モデルガンを買ってみたり、一通り浅く嵌ってると思います。
 
40.ずばり!私はこんなCHグッズを持ってます。
 神谷さんから戴いた年賀状を取っておけば、記載できたのにっと悔やむ程度です。

41.CHカルトクイズに挑戦!!あなたの正答率は何パーセント?
 無回答

42.あなたのCHへの愛の深さは?また広さは?
 不凍湖となるには浅い位でしょうか。

43.ファンレターを出したことありますか?
 あります(笑)
 神谷氏に出しました。そのお陰で、原作者イラスト付のお年賀を何年か頂きました。頂いた年賀状イラストが浦沢直樹&北条司という美味しいコラボだったので、ラミ加工して残しておけば良かったかも…と今になって後悔しとります。

44.ファンクラブに所属している(心の中だけでもOK/爆)orしてましたか?
 心の中では常に所属してました(笑)

45.ところであなたがCHファンであることを周りの人は知ってますか?
 連載当時は、家族友人は勿論、何故か学校司書も知ってました(原作貸してましたし/笑)
 現在は、相方と一部友人に知られてます。

46.あなたのCH的エピソードはありますか?あれば教えて下さい。
 特にないです。

47.これから(これからも)あなたがCHファンであることを周りに話す予定はありますか?
 出来れば話したくないです。偏見で見られるのも嫌だし、貶されるのも嫌なので。

48.さて、CH系ファンサイト。あなたが見ようと思った切っ掛けは?
 広いであろうWeb、もしかしたら同好の士が居るかもしれないと思いました。

49.最初にたどりついたファンサイトにはどういうルートで到着しましたか?
 作品名でググって到着したんじゃ無かったかと思います。

50.あなたはファンサイトを週にどのくらい覗きますか?
 多いときは毎日。
 少ないときは半年に一度。

後半に続く 

両足突っ込んだあれこれ6 新・スタートレック

 ブルーレイに乗り換える時は、『新スタトレ』もブルーレイ版に買い替えなきゃなと素で思う位好きな作品です。
 はっきり言ってこの作品に嵌ったのは、相方の陰謀です(笑)。 
 切っ掛けは映画『X-Men』(2000年)を観てる時、序盤のPro. Xとマグニートが対話する場面で相方が隣で呟いたんです「あれ?艦長ちゃうん」と。その時私は、その場面に出てる爺さん二人の巧さにクラクラきておりました。有り体に申せば、Pro. Xとマグニートの魅力に小さな心臓を撃ち抜かれ、二人共に一目惚れ!状態でした(笑)。
 映画鑑賞後「あの二人の爺様格好良すぎ!素敵過ぎ!!むっちゃ巧いやん!何て人なのかしら!?」と本編から激しくかけ離れた感想を語る私に、パンフを読んでいた相方が「禿頭の方は、やっぱりスタトレの艦長やん」とやはり意味不明な言葉を掛けてくださいました。何の事かさっぱりだった私に対して、相方は速攻映画版をレンタルし、当時偶々地方局で深夜放映していたTVシリーズの視聴を勧めて下さったのです。なのに当時の私ときたら眠気に負けて視聴すらせず、その面白さすら理解しませんでした。
 
 それから暫くして、偶々立寄ったCD店で『新スタトレ』1stシーズンDVD-BOXを見つけた相方が言うのです、「奥さん、これを買ってみないかい?食事の時に見るのに丁度良いと思うんだ」と。値段に少々引いた(2万5千円位だった思う)ものの、あの素敵な爺さんが出てるし、相方がやたら勧めるし、TVも見るものないしって事で思い切って買ったのです。
 
 正直、パイロット版は安い作りとしか思いませんでしたが、確かに話は面白いし、何よりピカード艦長演じるパトリック・スチュワート氏に魅了されて(別格なのが素人目に判る程巧いんですもの)視聴続けました。そして、「宇宙空間の名探偵」で完全にスッ転びましたよ!ホログラム・デッキでデータ少佐がシャーロックごっこをするってだけ筋(粗いにも程がある筋)なのに、何この面白い脚本と作り込んだ設定と個性あるキャラは?!と唸りました。
 結局、毎月発売されるBOXを特典目当てに予約し、最終(第7)シーズンまで大枚はたいて買い揃えさせていただきました。勿論、映画版DVDやエピソードガイド本も買いましたよ!(エンサイクロペディアとかコンパニオン新版 (大型本) とかも欲しいんですが、金額が...)。今となっては、もう少し頑張ってプレミアム版を購入すべきだったと後悔するばかりです。
  
 この作品の素晴らしい所は、シーズンが進むに連れて作品の質が向上することです。45分のTVドラマとは思えない程、練られているエピソードが多い。キャラクターの造形が巧くて、シーズン最後まで破綻や齟齬を見せなかった。SFとしても十分出来が良いし、時間や空間を扱ったエピソードに関してはどれも秀逸。何より、メインの役者が巧い!なんかが挙げられと思います。
 ファンによる検証サイト等を拝見していると、時間軸に矛盾があったり台詞にも齟齬があったりするそうですが、それを差し置いても十分面白い作品であると思います。なので、何度見ても飽きる事が無いし、見る度に新鮮な驚きと違う発見、感動があるという素晴らしくコスト・パフォーマンスの良い作品です(我家限定か?)。
 
 特に第2シーズン以降キャラクターが馴染んだのか、脚本スタッフの意思統一が出来て来た所為なのか判りませんが、奇を衒った作品よりも「人間」や「時間」「空間」と言った哲学的なテーマの作品が増えた様に思います。特に第3-7シーズンは、本当に充実したエピソードが多いんですよ。勿論どのシーズンにも駄作はあるんですが、後半になるにつれ良エピ比率が上がるし、駄エピも第1シーズンの駄エピとは比較にならない程出来が良いです。

 そして上記でも触れましたが、「人間とは?」がテーマなんじゃないのか、この作品は?と思うくらい、手を替え品を替えエピソードに織り込んできます。これは、人間になりたいアンドロイドであるデータ少佐の存在が大きく影響していると思います。彼の存在無くしてこのテーマは語れないし、生まれなかったんじゃないかと。あと、「時間」についてもSFらしく並行世界を扱ったり、過去や未来を扱っているエピも多くありますが、どれも非常に巧いと感じます。正直、この辺りを扱っているエピは「頭を使いながら」見ちゃうくらい面白いし、何時見ても違う発見があります。

 本国では「ピカード艦長に見るリーダー論」ってな書籍が発刊された程理想のリーダーとして描かれてるピーカード艦長を始め、個性豊かな上級士官の面々は普遍性があると言いましょうか、薄っぺらくないキャラクターなんです。理想のリーダーと言われる艦長ですら、弱い所や駄目な面を見せます。それが制作者側の矛盾とか手抜きと感じさせる事無く、逆に人物造形に深みを与えているのはきっと役者さんが巧いからなんですよ(力説)。
 
 キャラクターを語り始めると、ホント長くなるんですが大好きな艦長&データ少佐について少しだけ。
 
 まず艦長は、私にとっても理想の上司です。はっきり言って、存在感や彼の決断、部下との関係、発する言葉全てが理想と言っても過言ではないです。またこの方無くして『新スタトレ』は語れないと思います!!何度か観てると、かなりお茶目だったりお間抜けだったりする面も多々ありますが、それはそれでまた魅力が増すというか何と言うか、素敵なんですよ。某友人と酒飲みながら、艦長が素敵だと言い始めたら止めどなく語ってしまいキリがありません。どの話のどの仕草や口調が素敵だったとか、お茶目だったかとか延々語ってしまうくらい大好きです!
 この方、話が進むにつれ部下に対してガンガン甘くなります(笑)特にデータ少佐に対しては、「あんたその対応は甘いっ!!!甘過ぎ!ってか過保護過ぎ!!」と相方共々突っ込むくらい、過保護な父親状態に成って行きます。そんな部下に甘い様を某映画系イラストサイトでは「保父さんなピカード」と表現されており、その表現は非常に言い得て妙だと激しく納得してしまいました。
 
 次にデータ少佐。彼も『新スタトレ』に欠かせないキャラクターです。彼が居るからこそ「人間とは何ぞや」と終始問い続けられたように思います。そして、データ少佐の無垢さが作品にちょっとしたユーモアを与えてもいました。彼がメインになる話は、秀逸なモノが多く毎回見入ってしまいます。
 
 他にも、陽気でモテモテで強気で如何にもアメリカ人なライカー副長(艦長からは「NO.1」と呼ばれる)や、データ少佐と良いコンビで仕事が出来るが非モテで貧乏くじ引きまくりなラフォージ少佐や、男前な女医Dr.クラッシャーとか、2つの異なる文化の間に居るウォーフ大尉とか、とことんダメでトラブルメーカーなバークレーとかホント人間関係だけも楽しいんですよ(笑)

 好きなエピソードは数多くあるんですが、いくつか挙げるとなると...
 
 第5シーズン「超時空惑星カターン」
 一つの滅んだ惑星の人々が一人の人間の記憶に彼らの記憶を残す為に、滅ぶ直前に衛星を打ち上げ、その衛星に感応した人間が「現在」とは違う人間として「その星で一生」を過ごす。「邯鄲の夢」スタトレ版と言われているエピ。
 別格で大好きなエピソードです。これは艦長を演じておられる、パトッリク・スチュワート氏の演技があってこそ成立した話だと信じて疑いません。勿論、脚本も演出も音楽も本当に素晴らしいんですが、半生を違和感無く演じられ、尚かつ観てる側に色んな事を考えさせ、感じさせるそんな演技です。
 
 第2シーズン「人間の条件」
 人間とは何か?人権とは何か?を正面切って問うたエピ。「人間が人間であるとはどういうことなのか」というテーマをアメリカ人が好きであろう法廷モノにして見せた、秀逸な作品です。正直この話で「このドラマは侮れない。単なるSFじゃない」と思いました。徹底して「人間とは。人権とは何ぞや」と問いかけて、答えを探そうとする姿勢に「たった45分のドラマなのに!なんてこったい...」と瞠目しました。また、渦中のデータ少佐の佇まいや、データを弁護する艦長の論証、やむを得ず反証する立場になるライカー副長の逡巡、それらが巧く絡み合い、法廷劇としても十分堪能できます。

 第2シーズン「ホログラムデッキの反逆者」
 上記でもほざいてますが、データのホームズとジョディのワトソン扮装、Dr.ポランスキー(このシーズンだけの船医でしたが、Dr.クラッシャーとは違う客観性が大好きなんです。この方が船医で居続けて下さったら面白かったろうにとすら思います)の麗しい格好、そして艦長のヴィクトリアなコスプレ!!!!に完全打ちのめされました。勿論、シャーロック・ホームズを下敷きにした話も十分面白くて、このエピを観た後BBC製作のドラマ『シャーロック・ホームズの事件簿』DVD-BOXを相方の強い希望で購入する羽目になりました(_;;。そのお陰でこのエピでの、作り込みの見事さに再度感心する事ができました(ちなみに、このエピはシャーロキアンの間でも評判が良かったとか)
 
 第3シーズン「アンドロイドの目覚め」
 データとラル。それを見守る人々の在り方。淡々とした話ですが、台詞や演技の一つ一つが丁寧で無駄がない。だからこそ、最後の場面で沁み込んでくる作品です。
 
 第3シーズン「倒錯のホログラムデッキ」
 バークレーの妄想炸裂!なお話。何が素敵って、銃士(なのか?)の恰好で楽しそうに剣を振り回しておられる、館長とデータ少佐の姿です(笑)
 バークレーが絡む話は、どれもどこか痛面白くて好きだったりします。
 
 第3-4シーズン「浮遊機械都市ボーグ」
 前後編とも無駄のない作りで、最後までドキドキハラハラさせてくれます。何より、ボーク化した艦長=ロキュータスが男前で格好良くてで色気たっぷりでクラクラしちゃうんですよ(って...)
 
 第7シーズン最終話
 大円団な作りに乾杯☆です(笑)
 パイロット版をきちんと引きつつ、過去と現在そして未来を行き来しつつも矛盾を感じさせない脚本。それぞれの空間を唯一往来し困惑しつつも、一つ(あるいは多様な)答えを見いだす艦長の存在が際立っています。
 この話は、老人になった艦長を皆で鬱陶しそうに「生温く」(笑)見守ってる姿が楽しく、あぁ皆結局艦長が好きなのね〜と見ている方に生暖かい感情を抱かせてくれます。
 また最初から最後まで我侭で頑固な老人艦長の面倒を見続ける羽目に陥るジョーディが、非常に哀れでなりません(笑)。何が可哀想って、一生懸命面倒みてるジョーディに対して「お前は役に立たん(=儂の言う事を理解してくれん)。やっぱりデータじゃなければダメじゃ!!!データの所に連れて行け!」と、何所までもデータ頼りな発言を言いまくる艦長の我侭に、渋々従わざるを得ない状況だったりとか。連れてったデータ宅では、データは相変わらず「艦長の仰る事も一理ありますね。」と何所までも忠犬な発言をし、艦長から「やっぱりデータは役に立つ! (=儂の言う事を理解してくれる)」と誉められるのに、異論を挟んだジョーディは「儂をバカにしとんのか?」と怒られるし。副長は副長で「老人(=艦長)の妄想に付合わされるのはまっぴらです!大人しくしてて下さい。」と大人発言を振りかざしつつ、ジョーディに対しては「お前が付いてながらなんで止められなかった」と責め立てるし...この話はラフォージが可哀想で可哀想でなりません(笑)
 
 未来話は色々ありますが(映画版含)、私にとっての『新スタトレ』正史はこの最終回で描かれる『未来』です。だって、データ君が幸せにスポットの子孫達と暮らしてるんですもの!データ君が亡くなってしまう、映画版なんてパラレルでしかない!と断言しますよ(副長とカウンセラーが結婚してるしてないはこの際些細なズレです/笑)
 
 『新スタトレ』も機会があれば、個別に感想書きたいなぁと思うんですが、177話全話となるとかなり無謀だよなと腰が引けてます。が、好きな話だけはそのうちなんとかするかも知れません。
 

両足突っ込んだあれこれ5 こちらブルームーン探偵者

 NHK放映の海外ドラマ。恐らく本放送ではなく、夕方に放映していた再放送を見てのめり込んだ筈。発売されたDVDは勿論購入済みです。
 
 これの何にツボを刺激されたかと言えば、デビッドとマディの関係性。珍しく男性が年下なカップル(コンビ)ですが、精神年齢はデイブの方が絶対上なので私の基本は押さえてると思ってます(笑)。都会派ミステリーと冠してるものの、実際はラブコメ。デイブとマギーのはっきりしない関係にヤキモキしつつ、はっきりしないからこそ楽しいドラマでした。また、全編モノクロで撮られていた回があったり、シェークスピアのパロがあったり、「ドラマである」事を意図した台詞があったり、趣向を凝らした作りが多いのも大好きな理由です。特に第2-3シーズンは制作者側も楽しん遊んでで作ってる雰囲気が漂っていて、今見ても十分面白いんですよね。
 
 一番好きな回は、モノクロで撮られた「夢の中の殺人」と「じゃじゃ馬ならし」をパロってる「今宵はシェークスピア」。前者は、マギーとデイブがそれぞれ見ている夢なのですが、その中の二人がとてもとても素敵なんですよ!!とくに、デイブ@ブルース・ウィルスが予想以上にセクシー!台詞回しも表情も何とも言えず艶っぽくて、クラクラきます(笑)。後者は、アレンジの仕方が巧い上軽妙でブルー・ムーンらしい作品だと個人的には思っています。
 
 これでブルース・ウィルス好きになりまして、何を血迷ったのか彼が出してるCDを中古で購入したりもしました(笑)。「ダイ・ハード」シリーズは一応全話見ましたが、一番面白いのは1だと断言しちゃいます(敵役のアラン・リックマンも素敵だし☆)。

両足突っ込んだあれこれ4 City Hunter

 詳細は別項設ける予定なんで(え...)、さらっと。
 
 これに両足突っ込んだのは『アニメ三銃士』でアトスの声をされていた、神谷さんの所為だと断言できます。 そして、この作品には、ホント翻弄されてる様な気がしてなりません。
 
 現在発売されてる単巻DVDはちまちま揃えてますが、その際に粗筋+ゲスト声優のみならず作画監督と演出をチェックした時点で十分ヲタかも、と若干凹みました(笑)
 購入したDVDの視聴感想もちみちみ書いて行きたいと無謀な計画を立ててます。

両足突っ込んだあれこれ3 三銃士

 独眼竜&風去りと同時期に嵌ってたのが、NHKで放映されていた『アニメ三銃士』。切欠は恐らくアラミスとアトスの造形と声だったと思います(笑)。この作品のお陰で、アニメの世界にも足を突っ込む事になりました...。
 
 アニメついては、あのNHKでアラミスの「男装の麗人」設定が良く通ったなと感心するばかりです。それがNHKの計算だったとすれば、見事にそれに踊らされたとしか言いようが無い程アラミスに嵌らせていただきました。本編そっちのけで「アトスとアラミスが恋人になって欲しい」と妄想するくらい、とっぷりどっぷり嵌ってました(笑)。
 しかし、冷静に眺めてみると作画の出来不出来が激しく、張っていたであろう伏線も最後は「制作者側の都合」で畳まれた作品だったなとは思います。確かに、本筋(ダルタニャンの成長物語)はブレが無かったし、あの何でもありな原作を巧くアレンジしてNHKらしい作品にしてました。が、やはり脇への目配りが甘い部分があったというか、アラミスの帳尻の合わせ方が中途半端だったというか...映画版作ったにもかかわらず、未消化でした。原作無視でいっその事アトスとくっつけてくれれば、私も色々引きずらなくて良かったのにと思わなくも無くです(笑)。2-3年前にDVD化されましたが、上記理由で購入はしていません。
 
 結局これも原作「ダルタニャン物語」にまで手を出したんですが、第三部に辿り着いた辺で脱落しました。第三部「ブラジュロンヌ爵」の序盤までは頑張って読んだものの、肝心の「鉄仮面」までは辿り着かなかった様な記憶があります。原作ではアトスに心惹かれまくりで、シュヴルーズ公爵夫人との一夜にぶっ飛んだりしたのも良い思い出です(あんた女嫌いや無かったんかい、とお約束の突っ込み入れつつ/笑)。久しぶりに第一部だけでも読んでみたいような気がしますが、体力的にしんどいかもしれない。
 
 この作品に触れたお陰で、ルイ13世前後のヨーロッパに興味を抱き、あれやこれや手当り次第に色んな小説や解説・蘊蓄本に手を出しました。この作品に出会わなければ、西洋史の面白さに気づく事が無かったんだろうな〜とか思ったりしています。とは言え、あくまでも広く浅い知識なので偉そうには言えないのが、非常に情けないです。

両足突っ込んだあれこれ2 風と共に去りぬ(映画)

 お正月に6時間一挙放映されたのが切っ掛けです。母と「名作らしいし、頑張って観てみようか」と単純な動機で見たらば...レット・バトラーがスカーレット・オハラを見初める階段の場面で、レットに一目惚れしてしまいました(笑)。そのお陰で、6時間という長丁場にも関わらず全くダレル事無く見続け、見事に骨抜きにされた次第です。
 
 何がツボって、気のキツい美少女(美女)と包容力のある大人の男性が織りなす恋愛関係の一言です!(いや勿論、南北戦争を背景にして織られた物語ってのも惹かれますが/^^;;)しかも、お互い惹かれ合っている(半ばレットの大人な片思い状態ですが)のに、気のキツさとタイミングの悪さですれ違うモドカシさとか、レットの想いの深さ故の切なさとかスカーレットの弱さや哀しさとか全てがツボをついてくれました。ハーレクインの原型だと言われる程の徹底したベタさなんですが、この作品だけは堪らなくそこが良いんですよ(ハーレクインは毛嫌いするのに/苦笑)。
 
 好きな場面を挙げだしたらキリが無いんですが、喪服のリールダンス場面とかアトランタ脱出後のKissとかカーテンで作ったドレスでレットを誘惑する場面とか、レットが業を煮やして求婚する場面とかアシュレの嫉妬で我を忘れてスカーレットを奪う階段の場面とかとか、思い出すだけでうっとりしちゃうくらい大好きです。ってか、レットとスカーレットが絡む場面は全部好き☆
 
 勿論、メラニーとスカーレットの友愛も非常に好ましく、この作品に置ける唯一の清涼剤だとすら思うくらい好きなんです。あと、レットとメラニーの穏やかで優しい友情とかも麗しいと感じます。
 
 が、兎に角現在にまで続く「異性カップル好き」とか「年の差カップル好き」とか「キツい女性と大人な男性カップル好き」は、ここから始まったと言っても過言じゃないと思います(笑)。
 この作品も、中学3年の夏休みに原作を読破(受験生との自覚は何処に)して、さらにどっぷり嵌りこみました。読書中に母親が帰宅し、レットの切なさに涙してる私を見て「何があったん!?」と問われたのも良い思い出です(その際の答えた「レットが...レットが切ないんだもの...」だったのが我ながら痛いというか、なんというか^^;;;)。
 また、同時代を扱っている作品といこうとで「若草物語」を再読したりもしました。結局、好きになったら活字に走るのは変わらずです。
 
 この再読時に初めて「若草物語」のベースが聖書であることに気づかされました。またこの2作品を読む事によって、同じ戦争を背景にしているにもかかわらずそれぞれの立場で、こうも見方や表現、評価が変わるものなのかという新たな視点を教えてくれたように思います。

両足突っ込んだあれこれ1 独眼竜政宗(NHK大河ドラマ)

 本放送でとっぷり嵌り、図書館で脚本や中学生にも判る様な資料なんかを借りて読み漁ってました。また、このドラマに嵌った結果として、苦手意識があった「戦国〜徳川初期」が好きになり、以後戦国時代に興味が沸き、底なし沼野用にズボズボ足を踏み入れてしまい、なかなか抜けきれない状態になりました。お陰で、中学高校時代は、日本史だけは得意分野と言っても良いかもしれない分野になりました。人生何が幸いするか判らないモノです(笑)

 このドラマ何がそんなに嵌ったかと言うと、人間関係でした。小次郎(実弟)と政宗の家督争いに見せかけて、実は母と長子との複雑な関係性だとか(この母と長子の複雑な関係は底辺にずっと流れていて、最後に救いが用意されてたのが巧かったな〜と)、殿と小十郎&成実及び重臣たちのやり取りとか、愛姫と殿のほのぼのな愛情模様とか、時の権力者と殿(&伊達藩)の緊張感溢るる遣り取りとかとか。えぇ今でも十分「好物」だと断言できるくらいです(笑)

 このドラマも色々カップリングがあったんですが、一番好きだったのが政宗公&正妻組。大人になって(笑)『伊達政宗の手紙』を購入した理由も、殿が愛姫に書いたほのぼの書簡が掲載されてる!な位この二人の関係 は何があっても大好きです。美少女時代の後藤久美子も良かったんですが、桜田淳子の柔らかさのある強さが強く印象に残っています。
 次に好きだったのが、秀吉&寧々。この二人は、徹底的に寧々に頭の上がらない事を楽しんでる秀吉とそんな秀吉を掌で巧く転がしてる寧々って関係性に嵌りまして(笑)。故勝新太郎さんの軽妙な演技と八千草薫さんが美しくしいやら可愛らしいやらですっかり魅了されました。
 
 登場人物だと、小十郎&成実の水と火な遣り取りも好きだったし、最後まで小十郎だけが大人で、殿&重実がやんちゃ小僧的な雰囲気も好きでした。あとは、綱元のおとぼけな雰囲気とか(これで村田雄夫さんを知りました)。恐らく今見ても十分嵌る確信があります。

 とか書いてる間に、wowowで全話放映されました(喜)有り難う、wowow!!なんですが、残念なのがOP前の葛西アナの解説が無い事...あの解説が良かっただけに、本当に残念でなりません。
 折角なので、一話毎の簡単な感想上げていきたいな〜と考えています。

 また、このドラマは「渡辺謙」という役者さんを知り、彼にとっぷり嵌った記念すべきモノでもあります。渡辺謙という役者に引っ張られて、蜷川幸夫演出に興味を抱いたり別方面への興味を抱かせてもらいました。恥ずかしい話、映画の舞台挨拶目当てに映画館で並ぶとう経験もしたり...。勿論、今でももの凄く好きな役者さんの一人ですが、現在はどちらかというと「良い仕事なさってるよな。」とか、ハリウッドで活躍されるのを見るたびに「あぁ謙さんも立派になったよな〜」と感慨深くさせていただく方になってきてます。ホント良い役者さんにあの時点で巡り会えて良かったよな〜としみじみ(笑)

過去にはまったあれこれ。

昨年後半以来、何故か過去嵌ったモノが再燃してます。恐らく、奥底に無理やり沈めていたものが、DVD発売とかWeb徘徊中の出会い等々で掘り起こされたのじゃ ないかと推測しています。
そんな掘り起こされてしまったモノ、そしてここ最近(言うほど最近でも無く8年前位から/笑)に足を突っ込んだモノについてチマチマ書いてみようかと思います。但し、映像作品に限定しておきます。音楽や書籍(作家)まで手を広げると、それこそ掘り起こすのも大変だし、私の貧しい語彙と拙い表現では到底書ききれない事の方が多いので。

では、いざ深みに!

2008年3月12日水曜日

Celine Dion TAKING CHANCES WORLD TOUR 2008 大阪公演

女性Vo好きな私には外せないアーティスト、Celine Dion。10年前の日本公演は残念ながら行ってないので、今回初参加でした。
 Dion歴はそれほど長く無く、多くの方同様に”My Heart Will Go On”を入り口にして、ベスト版『All The Way.... A Decade Of Song』を買い、その後発売されたオリジナルアルバム『New Day Has Come』から彼女の魅力に嵌りました。なので、今回のツアーは非常に楽しみにしていました。
 
 終了後の感想は、演出&Dionの歌は素晴らしかった。が、とてもとても消化不良な感じが拭えないLiveだったというモノです。
 舞台構成も四方を囲む形で面白かったし、映像の使い方や構成も巧かったし、観客を飽きさせない工夫もあちこちに感じられました。何より、Dionの声の存在感と魅力の前には感嘆しかありません。彼女の魅力や巧さについては、私の拙い表現では語れないと思っています。拙い言葉で書いてみれば、万人を声と歌で魅了でき、言葉を超えてその「歌」が持ってるの「モノ」を混じりけ無しに伝えられる存在だと改めて感じました。DionといいMarihaといい「歌の力」を信じ愛してる人は、歌の神様からホント愛されているんだと思います。
 構成で印象に残っているのは、Queenの曲からモータウン的な楽曲へ続き”That's Just The Woman In Me”へ行く流れ。曲の雰囲気とかを理解して、きちんと作り込んで来てるよな〜と感心しました。また、彼女の声は刻んで歌っても迫力あって格好良いので、Queenの楽曲が嵌るんですよね〜☆そいういった意味でも「巧い」と感じた次第です。それと、”Alone”の演出。まるで生PVの様な効果と演出が美しい上、曲のイメージと映像がピタリと嵌っていて圧倒されました。
 
 音楽やLiveの楽しみ方は人それぞれである事は十分理解した上で、書きます。苦情等あるかとは思いますが、一つの意見として流していただければ幸いです。
 
 消化不良と感じたのは、客層の幅があった事も影響があるんでしょうが、非常に「真面目な」観客が多かった事。Rock調であってもバラードであっても座って聴いておられる方が大半で、ここはSS席じゃないのか?!Dionってお行儀良く聴かなくっちゃいけないアーティストなのか?と疑問符飛びまくりでした(苦笑)。私が想像(アルバムから予想)していたイメージではなく、観客と舞台の温度差がある様に感じられてしまって...。何よりも、アルバム『One Heart』や『Taking Chances』からの楽曲に対する反応が薄くて薄くて、その薄さたるやあのMariahのLiveより薄いかもって感じでした(苦笑)。大概、Liveって前奏流れた瞬間何所ぞから「おぉぉぉ!!」という声が聞こえるもんなんですが、今回は皆さんお行儀が良くて大変静かでした(^^;;。
 この温度差は、日本でシングルが売れまくった功罪の一つなんだろうな...と考えてしまいました。有名だから、○年振りの来日だから、あの「売れた曲」が生で聞けるからというだけで足を運ぶ勇気には感心します。だって、1曲の為だけに高いお金払って2時間弱拘束されて、それほど良く無いドームのガンガンな音響に放り込まれて聞いた事の無い楽曲聞き続けるなんて、私には絶っ対無理な行動ですもの。
 日本でバカ売れしたアーティスト(女性アーティストが多いかも)の公演に行く度に、もっと小さい箱で好きな人達だけを集めた親和性と密度の高いLiveであったならばと、少しだけ残念な想いを抱きつつ帰る私がいます。何となくですが、観客が受け身なんじゃないのかと感じるんです。折角、Liveに行くんだったらツアーのタイトルになっているアルバムくらいは聞いて、積極的に楽しんだほうが良いんじゃないのか?と。きっと、イベントの一つなんでしょうが、だったら皆で楽しもうよと思うんですよ。受け身じゃなくて、話題性だけじゃなくて、アーティストが作る「世界」で遊ぼうよと。
 確かに、1曲だけでも知ってるだけでも良い事なのかもしれません。が、同じ空間に「アルバムを聴きこんでる」人やそのアーティストの事が大好きな人も少数居る事を、頭の片隅に置いておいて欲しいと我侭な事をお願いしたくなるんです。そんな風に思うくらい、日本でバカ売れしたアーティストのLiveは観客の反応が薄いんです...。もの凄い勝手な事をほざいてるとは思ってます。けれど、音楽が日常から切り離せなくて音楽に時間とお金を費やしてる側としては、折角の音楽やアーティストがそんな簡単に刹那的に消費されてしまう事が、残念で悲しくて何より勿体ない!!と思っちゃうんですよ...

 また、Liveで絶対立て!とも思いません。私が立つのは「この曲を聞くと体が動くんだ!」と思うからであって、他人にまで押し付ける気は毛頭ありません。けれど、周囲を眺めてその雰囲気に合わせるなんて、まっぴらです。これを書いたのは、帰路の車内でおばちゃん達が「一人熱狂的な子居たわね。ずっと立ってるのよ〜。ああいう子って自分の世界に入って、周囲の事なんて考えないんでしょうね〜」とおっしゃってたのが耳に入ったからです。私の事とは思う程自意識過剰ではないですが、それを聞いてLiveに来て何故「周囲の事を考え」なくてはならないのか?自分の世界に入って「音楽を楽しむ」事を暗に非難されなくてはならないのか?と疑問に感じたんです。大多数の方は、確かに確かに彼女達が言う事が最もだとおっしゃるかも知れません。けれど、楽しみ方は千差万別じゃないですか?受け身で刹那的にであるより、積極的に長く楽しんだ方が素敵じゃないですか?話題にならなくても良いんですよ、そういう子達にとったら。好きなアーティストの好きな楽曲を生で聞ける事が「幸せ」なんだと思うんです。それを同じ土俵で判断して、非難しないで欲しいんです。「バカよね〜」って感じで、生暖かく見逃して欲しいとお願いするばかりです。だって、そういう子だって「多数の話題で来てるお客さん」を生暖かく見逃してるじゃないですか(←少数派の悲しみか/笑)。

 愚痴はさて置き、楽曲毎の一言感想をば(11日のsetlistが見つからなかったので、8日のを使ってます。曲順が若干違ってた様な気がします)。

1.I Drove All Night
 『One Heart』1曲目、Cyndi Lauperのカバー。この曲の疾走感と刻み方が大好きなんで、これから始まったのは予想外の喜びでした。勢いと疾走感のあるOPで、これは弾けられるか!?と期待しました。
2.I've Got The Music In Me
 初めて聞いた曲ですが、格好良かったです。気になってWeb&iTSで見てみたら、色々な方が歌っておられる有名な曲みたいです。Kiki Dee.verがyoutubeにありましたので、URL貼付けます。http://www.youtube.com/watch?v=5ucjtmAtGpI
3.The Power Of Love
 言わずと知れた名曲。声の劣化が無いよな〜と、劣化しつつある最愛の某MCを思い出したりして複雑な心境に陥りました(笑)
4.Taking Chances
 『Taking Chances』1曲目。声の変化と巧さを堪能できる曲なので、お気に入りです。ツアーが始まったばかりだからか、それほどアレンジは加えられて無かったです。アレンジしたら面白いだろうな〜と思っていたので、ちょっとだけ残念でした。また、この辺から周囲と同調出来ない私が居ました(苦笑)。これは、どう考えても刻む曲じゃないのか?全身でリズムを取ってノル曲じゃないのか?と疑問符だらけでした(^^;;。けど、後半の盛り上がりに鳥肌が立ちまくりで、言葉もありませんでした。
5.It's All Coming Back To Me
6.Because You Loved Me
7.To Love You More
 メドレー的な感じでした。それ程思い入れも無いので、私は楽曲の良さと巧さと声を堪能してましたが、好きな人には堪らんラインナップだろうな〜と思ったりです。ただ、歌い上げられると、音響があまり芳しく無い場所では聴き辛いかとも。
8.Musical Spanish Segue
 着替えTime。ここまでの黒いミニワンピはちょっと冷や冷や(笑)してました。
9.Eyes On Me
 『Taking Chances』3曲目。異国情緒ある雰囲気とちょっと癖のある歌い方曲調が好きな曲です。中東かと思ってたですが、8の曲名と衣装から鑑みるにどうやらスペインのイメージだったんですね(^^;;。8からの音の流れが非常に巧くて、ほぉと溜息ついておりました。
10.All By Myself
 十八番のバラード。生で聴くと迫力がありました。
11.Musical Intro
 着替えTime。紅のパンツ+白シャツは格好良くて、素敵でした。
12.I'm Alive
 『New Day Has Come』1曲目。元々好きな曲なんですが、Remixで非常に非常に格好良くて大満足でした!!『New Day Has Come』からはこれ一曲だけだったのが、非常に残念で仕方ありませんでした。
13.Shadow Of Love
14.Fade Away
 『Taking Chances』6,14曲目。職場の友人と、アルバム聴いた後に「絶対これはLive向きだよね☆格好いいもの!ノレるもの!!」と大騒ぎしてた2曲です(笑)。予想通りガンガンで、気持ちよかったですよ!しかも、2曲畳み掛けですもの、体だって動きますってば!
15.I'm Your Angel 〜duet with male singer
 秀逸なデュエットでした。素直に美しいと感じ、重なり合う声が心地良くて幸せでした。
16.Alone
 演出が印象的でした。雪と木葉が舞い落ちる中で歌うDion。非常に美しい演出でした。
17.Pour Que Tu Maimes Encore
 母国語であるフランス語の歌。歌について説明があったんですが、フランスで有名な曲ってことまでしか判りませんでした(_;;。母国語だからかな、凄く凄く愛しそうに歌っていたのが印象的でした。
18.A World To Believe In 〜duet with Ito Yuna
 『Taking Chances』10曲目。とてもよかったとおもいます(棒読)。
 愚痴しか出て来ないんですが、よろしいでしょうか?はっきり言ってこの曲もソロで聴きたかったですよ!!よりによってなんで日本語と英語のユニゾンなんですかね(_;;。無茶にも程が有るでしょうよ...。この演出で判明したのは、Dionの懐の深さと、どんな格下であっても同じ歌手として扱う優れた人格と、どんな相手にも合わせられる巧さでした。しつこい様ですが、この曲はDionのソロでちゃんとしっかり聴かせて貰いたかったです!!
 しかし、歌手としての格の違いをあんなにまざまざと見せつけられて、今後大丈夫なのかITOさんは?とちょっと心配になりましたわ。舞台登場時も「あんたはドコゾのアイドルかっ」と突っ込みましたし、歌も雲泥の差だし...一体何がしたかったのかとホント疑問です。てか何より驚いたのは、ITOさんが出て来たときの会場の盛り上がりでした(苦笑)。恐らく、昨日2番目の盛り上がりだったんじゃないでしょうか?私は座席で思いっきり「ソロで聴きたいよぅ...ITOさんなんて知らないよぅ...」と凹んでましたが。
19.We Will Rock You
 言わずと知れたQueenの名曲。ダンサー引き連れての移動が格好良いかったです。これで盛り上がらなくてはどうする?!状態で、盛り上がりました(会場も)
20.Show Must Go On
 Queenについての思い事を話しつつ、この曲へ。映し出されるQueenの映像を眺めて「色物やと思っていたけれど、中々斬新やわ」と一人ごちてました。帰宅後速攻相方のCDラックを漁り、聴きました(笑)。Dion.verも格好よかったですが、やっぱ本家本元は素晴らしかったですわ。
21.Band Medley : Sex Machine→Soul Man→Lady Marmalade→Sir Duke→Respect
 このメドレーは非常に好み。アレンジも良かったし、男性Voも巧くて大満足でした。
 着替えTime。ここまでの衣装が一番好きでした。
22.I Got The Feelin
23.It's A Man's Man's Man's World
24.That's Just The Woman In Me
 あまり印象に残っておりません(_;; どうやらJames Brownの曲みたいです(iTS有り難う/笑)。
25.Love Can Move Mountains
 『All The Way.... A Decade Of Song』の日本盤以外には入ってた曲のよう(有り難うiTS/しつこい)。こういうのを見ると日本盤が良いのか悪いのか判らなくなりますね。日本限定ボーナストラックや限定パッケージなんかも、美味しいのどうかが判らなくなってきたし...。正直、版元がこういう事するから、よっぽど好きなアーティストじゃなきゃお値段のお安い輸入盤で良いかってなるんですよね。歌詞は、余程気になった場合だけ国外のlyricサイトから落して、辞書でちまちま意味調べても問題ないし。つうか、好きな曲だったらこれくらいの作業は労力とは言わないで、遊んでるとすら思えるのが不思議です。
26River Deep Mountain High
 一番最初の『VH1 Divas Live』(1988)で披露した曲。まさか日本公演で聴けるとは!!これもカバーなんですが、Dionの刻む歌い方が格好良くて格好良くて、凄い好きなんですよ。
 実は、『New Day Has Come』を買う動機になったのが、まさにこの曲でした。これを聴かなければ、「Dion=バラード」としか思わずオリジナル・アルバムには手を出さなかったと思います。この曲を聴いて「この人ってこんな歌歌えるんだ〜」と感心したし、楽曲ごとに違う雰囲気を出せるってことに惹かれました。『VH1 Divas Live』も偶々NHK放映を見て、Mariaが出演してる→見なきゃ→どうやら凄い面子らしいってことで最後まで見たんですよ。ホント偶然の重なり合いでした。その後、悩みつつもLive CD&Videoを購入しちゃったり、色々嵌らせてくれた貴重な番組だったですね〜(って思いっきり横道)、
 そんな事より、そんな切欠をくれた曲を生で聴けて本当に嬉しくて仕方なかったです。
27.My Heart Will Go On
 予想通り会場大盛り上がり(苦笑)。確かに名曲だし、生で聴いて改めて良い曲だと思いました。けど、もう解放しても良いんじゃないかなぁと思ったのも事実。

2008年1月18日金曜日

Bon Jovi Japan Tour 2008 @ 大阪

 今年最初のLive。数年前に何故か彼らに嵌った母のお陰で、『Bounce』以来毎回参加してるBon Joviライブ。
毎回思う事なんですが、彼らのLiveは本当に楽しい!!!Jonに煽れ叫ぶのも、良い様に弄ばれる(なんて表現だ/笑)のが心地よくて、かなり病み付きです(笑)。今回行った大阪公演は来日最後ということもあったのか、2時間半近く盛り上がり、客電が点る直前まで彼らが舞台に居てくれる美味しいLiveでした。

 内容は私ごときが語るより、ファンサイト等々の詳細レポをご覧戴いた方が良いかと思いますので省きます。

 けど、Livin' On A Prayer、Keep The Faith、Wanted Dead Or Alive、You Give Love A Bad Name、Bad Medicine の会場一体となった盛り上がり、Jonの楽しそうな煽りは最高だよな〜と未だ余韻に浸ってます。また、『Lost Highway』からのナンバーも格好良くアレンジされてて、思った以上に乗りまくれました。特に、印象的だったのが、カントリー・ヴァイオリンの女性が凛とした美しさ。メンバーとの絡みも格好良くて非常に眼福モノでした。

 しかし...Bonoと言いJhonと言い何故あんなにメンバーに懐くのか?!そんなにメンバーが好きか?!と突っ込みたい気分にさせられました(^^;;

オシムさん回復!!

 前(と付けなきゃならないのが寂しい)監督のオシム氏が順調に回復なさっているようで、本当に嬉しいです。しかも、オシムさんらしい言い回しもされてるようで、本当に安心しました。氏の含蓄ある言葉や愛情ある皮肉な言い回しが、ホント大好きなので(笑)
 また、覚醒後第一声が「試合は?」だったという一文に、思わず「この爺さまは!!」と思わず笑みを誘われ、氏のサッカーに対する愛情や思いに打たれ涙しました(忙しいことです)。その後もチラホラと聞こえる氏の言葉にも笑みを誘われ、本当に一命を取り留められたことを言祝ぎたい気持ちで一杯になっています。
 きっとサッカーの神様が氏をもう少しこの地に留めて下さったんだと、柄にもないことを思ったりしています。
 
 今月か遅くても来月には退院されるそうで、ホント何よりです。報道されてる氏の様子も「爺さま...(笑)。らしいっちゃらしいけどね〜」という様なものが多いのがホント嬉しくてなりません。口が達者な患者さんで周囲の方達は気苦労が多いかと思いますが、氏の言葉を楽しみにしている一ファンとしては「達者で良かった」と思わずにはいられません。

 お元気な報道に触れて漸くワールドカップ予選を、心静かに楽しもうかと思える様になりました。

焼け木杭に火2

 年明け、久しぶりに『City Hunter』のFANサイトさんを巡っていたら再燃してしまい、今更ながらに買ってしまいました『City Hunter Sound Collection Z -Dramatic Album- 』。
 
 ちょっとした前置き。
 FANサイトさん巡りをする辺で、かつて抱いていた「熱」は判っていただけると思います。かなり恥ずかしい過去だとは思うんですが、どうもこの作品は「無かった事にできな」モノなんだなぁと今回改めて認識しました。原作者の某パラレル作品でかなりぶち切れて、二度と手を出すものか!と思ったりもしましたが、やっぱり『City Hunter』という作品は好きだし、嫌いになれないんですよね。性質の悪い男性に引っ掛って振り回されてる感じもするし、なんだかんだ言いながら引き摺ってここまで来たのかなぁという気がしてます(まるで、リョウに振り回されてる香の様だ/苦笑)。
 また、私のノーマルカプで尚かつ恋人未満の関係性が好きとかパートナー物好きとかの基調になってる作品の一つなんじゃないかと、今回色々考えてしまいました...。その辺はどこまでも成長してないよなぁと恥ずかしく思う部分もあるんですが、それも含めての今の私だ!と開き直ってこの文章を打つ事にしました。
 なので、以下かなり「恥ずかしい=オタ臭い」文章になってるかと思いますのでご了承下さいませ。

 『City Hunter Sound Collection』発売当時は「今更やしなぁ。(本放映終了後発売された)Dramatic Masterは乏しい小遣いで買って今も何故か捨てずに持ってるし、『3』以降と映画版のサントラも(以下略)、音楽集は要らんよなぁ。ジャケには心惹かれるけど...」と言う事で見て見ぬ振りをしていたCDです。ちなみに同時期に発売されたDVD完全版は、その値段に恐れおののき触手すら動きませんでした(10万円超えるって何?!と思いっきり退きはしましたが^^;;)。
 CDドラマそのものはもの凄〜く気になっていたんですが、こんな所でマニアックに走っちゃいけない、私はもう社会人なんだ、一般女性の仮面を被ってなきゃならないんだ!とばかりに固く心を閉ざしていました(どれだけ魅力的だったかがお判り頂けるかと^^;;)。

 が、あちこちのサイトにお邪魔してる内にCDドラマ感想にぶち当たったんですよ。で、ネタバレを読んでる内にもの凄く「聴きたく」なったんです。amazonに在庫が無ければ諦めよう!と思っていたのに、何故か在庫がありまして、これは運命かもしれないと強引に思い込んで購入しました。
 強引に思い込まなきゃ購入ボタン押せなかったんですよ(苦笑)。その前日には、Alicia Keys『As I Am』と Alanis Morissette『Jagged Little Pill』を購入していて、この落差は何?!と自身に突っ込み入れそうになってる程、妙に居たたまれないというか微妙な気持ちになってたし(複雑だわ...)。
 
 買った以上は楽しまなきゃ損!なので、早速相方には内緒でこっそり聴きました。

 その感想は、買って良かった!!の一言です(掌返し/笑)
 何が良かったって、原作(結婚を機に単行本は売り、その後再読したくなり再度文庫版で揃えたものの、相方の視線に居たたまれず再度売り払う...完全版は版元が変わったり、例のパラレル漫画の影響で未購入。)の一こま一こまが映像として立ち上がるんですよ!
 この作品に関わったスタッフを甘くみてた私が悪かったです、すみませんと思った程です。

 元々この作品って原作とアニメの関係が良くて、相互補完しあってる部分があったんです(というか、アニメ側スタッフが原作好きだったらしい/笑)。主役二人の関係もアニメ版の方がスタッフの意向と好みと勇み足(笑)で若干進んでたりもしましたが、それは原作の枠を壊さない程度だったし、原作も程よくアニメの雰囲気を取り込んでる部分もあって(海坊主とリョウの関係とか)、ファンとしてはストレスを感じる事無く原作もアニメも楽しめた作品でした。それが10年以上経っても損なわれてなかったのが凄いじゃないかと妙に感動したんです(過去に放映されたスペシャル版は如何なモノかと思うにしろ)。 
 
 また、作りがアニメ版をきちんと踏襲してくれていて、OPがAngel Night (by PSY・S)、EDがGet Wild (by TM Network )なのがこれまた涙ものだったりします。
 
 兎に角、原作を巧く消化しながら、オリジナルの設定を加えつつ違和感無く「アニメ版City Hunter」の世界を構築しています。難を言えば、かなり駆け足な感があること。香とミックのバトルはもっと長時間じゃないと拙く無いですか?とか、香の逡巡がやけにあっさりしてしまって、そこに引きずられるミックの心境の変化が唐突に感じられたり、リョウの逡巡はもっと丁寧に語って欲しかったり(原作では無言だから仕方ないんでしょうが)とかの引っ掛りは感じました。ただ、その辺りの引っ掛りは原作で脳内補完できるので、ちょっと気になるかな?って感じです。
 一番重要な「ミックの登場によって、香が思いっきりリョウの方へ足を踏み込んでいき、リョウの抑えてる香への気持ちが表面に少し現れる」とか「ミックを挟む事によってリョウの揺れ動く気持ちが見える」とか「ミックの行動が香を追いつめた結果、二人の関係が半歩(笑)前進する」とかはバッチリきっちり抑えているので、満足です。また、声だけにも関わらず予想以上に「City Hunter」の世界に引き込んでくれますし、聴かせてくれます。流石プロの声優さんだわ!と感心することしきりです。

 オリジナルの場面で、冴子との会話で少しだけリョウの本音が見えるのはアニメ版らしいアレンジなんですが、その会話の雰囲気が素晴らしく原作リョウと冴子でもあるんですよ。そして、ミック編で重要な、香への中途半端過ぎるのが如何にもリョウ(といかリョウ&香)らしい告白。原作では「活字」を巧く使って表現していてもの凄く好きな場面なんですが、音だけでこんな風に表現したんだぁ、凄く二人らしい遣り取りになったなぁとにんまりでした。この告白場面は神谷さんの声が兎に角素敵なんですよ!!原作でイメージしたまんまの口調と声。そこに絡む伊倉さんのちょっと可愛い声がこれまた「くぅぅ」って感じです。
 
 また少々不安だったリョウ@神谷さんの声も全く劣化しておらず、それどころか「うわぁリョウだよ!!原作のこの台詞を神谷さんで聴けるなんて!!」とかなり感動モノでした。何度と無く「良い声してるよな〜☆」と久しぶりになんかもうクラクラしてしまってました。「City Hunter」にとっぷり嵌る切欠になったのが「神谷さんの声」だった私にとっては、原点に戻ったというか、原点を思い出させたくれたという感じです。今でもリョウを演じてる時の神谷さんの声が、好きな声ど真ん中だったりするんだなぁと再認識してしまいました(^^;;。
 香@伊倉さんはアニメ版より若干女性らしい香嬢を作って下さってて、これまたにんまりでした。香のボケと突っ込みの心地よいリズムも健在だったし、文句ございませんです。神谷さんと伊倉さんの掛け合いを久しぶりに聴くと、やっぱりCity Hunterはこれが無くっちゃね〜とこれまた頬が緩みっぱなしでした。
 レギュラー陣は懐かしい!の一言です。冴子@麻上さんは相変わらず気風が良い艶っぽさだし、美樹@小山さんは包容力とキツと可愛いらしい姉さんだし、海坊主@玄田さんはお茶目な低音が相変わらず素敵でした。Cat's Eyeでの三人の遣り取りは、素直に可笑しいやら、美樹ちゃんの惚気もどうよとか冴子さん立場無いよなぁとか、映像が立上がって笑いが込上げてきました。
 肝心要のミック・エンジェル@成田剣さんは予想以上にぴったりで、リョウ@神谷さんとの絡みも雰囲気が合っていたように思います。リョウ@神谷さんより甘い声なので、気障なプレイボーイっぷりが素晴らしく嵌っておられます。香とミックの会話は、ちょっと気恥ずかしいモノがありますが、原作でも大概気恥ずかしい場面なのでOKです(って/笑)。最後の場面で蚊帳の外に置かれて拗ねつつ、傍観者ならではの茶々を入れるのが非常に巧くてこの三人はこういう感じだよっと大笑です。
 
 で、原作では唇に近い頬だった(それでもリョウは機嫌を損ねてましたが/笑)ミックのKissですが、ドラマ版ミックはそんな中途半端な嫌がらせはしませんでした。更に性格が悪くなってる様な気がするドラマ版ミックは、えぇ唇でした(嫌がらせが徹底してます)。その時のリョウはきっちりうろたえてくれますので、必聴かと思います。
 
 聴き終わっての感想は、これで1時間半のスペシャル編作って下さい!それが無理なら、海原編のCDドラマ作って下さい!でした。だって、あの終わり方は「お預けっ」と同じだと思うんですよね...。と発売から2年経って買う奴が言う筋合いはないのは十分判ってるんですけどね、それでもこれだけ完成度が高いドラマを聴かせてもらうと、欲が出てしまうんですわ。

『エキストラ:スターに近づけ!』感想

『エキストラ2』放映に併せて、再放送してくれたWowowに感謝です(笑)
 『2』と比べてゲストは、#1 ベン・スティラー、#2 ロス・ケンプ、#3 ケイト・ウィンスレット、#4 レス・デニス、 #5 サミュエル・L・ジャクソン、#6 パトリック・スチュワート と非常に地味でした。私と相方が知っていたのは、ベン・スティーラー、ケイト・ウィンスレット、サミュエル・L・ジャクソン、パトリック・スチュワートの4人。
 ベン・スティーラーは映画『Night Musium』しか知らないし、ケイト・ウィンソレットは『タイタニック』だけかな(色々良い映画に出演されてるのは知ってるんですが、観てないんですよね^^;;)って感じです。正直、『2』を観た後に『1』を観て良かったと思いました。本放送時には何がなんだか判らなくて途中で観るのをやめてたかもしれない、とすら思いました。レギュラー陣の関係とか、番組のギリギリの作りとかに馴染んから観たので、ゲストが地味でも気にならなかったのは良かったかと。

 なので『1』は大本命、第6話のパトリック・スチュワートの感想だけに留めておきたいと思います。

 兎に角観れて良かった!!パトリック・スチュワート(以下 艦長)素敵だよ!しか無いんですよ(笑)。

 冒頭のシェークスピア劇(演目が判らないのがもどかしい)を堂々と自信たっぷりに演じておらるかと思えば、アンディにかなり駄目駄目な自作の構想を自信満々且つ情熱を持って語る、その落差が堪らなく素敵なんです。また、自作の主題が「女性の裸を見る」だけというのがむっつりスケベっぽくて、これまた素敵なんですよ。しかも、あの美声でかなり猥雑な事をおっしゃるのが、これまた何とも色っぽくて駄目な一ファンはドキマギしつつも大笑いさせていただきました。
 そして!!艦長の名台詞「Make It So(発進)」をあんな姿(舞台衣装)でおっしゃって下さったりするんですよ!!(興奮のあまり日本語が思いっきり乱れてます^^;;)。画面の前では駄目な一ファンがキャーキャー大騒ぎして、スタトレに引きずり込んだ張本人の相方から冷たい視線を浴びる程素敵なんです。

 この回は艦長からのメッセージが落ちになるんですが、これは巧いな〜と。艦長はアニメ映画の吹替えも数多くなされる位の美声なので、そういった特性を巧く使っておられるな〜と思ったんですよ。それよりも、私なら艦長の声で謝ってもらえたら、それまでの怒りは一瞬にして無くなる以前に、相手を誉めたたえる様な気がします(笑)。この回のマギーは、真剣羨ましくてなりませんわ。良いなマギー...。

 ところでイアン・マッケランの時も感じたんですが、英国舞台俳優って自分をネタにされても「難なく」こなされて、きちんと別の「人格」として見せてくれるのはホント凄いです。恐らく、基礎がきちんとあってその上に色々経験を積まれて、そこから生まれる自信とか揺るがなさが、そういう役者のイメージとかに拘らず柔軟に何でも演じられるんだろうなぁと思ったりしました。
 ケイト・ウィンスレトもちょっと間違えば「ダメージ」になるだろう役柄を、軽々と楽しそうに演じてたのが好印象でした。
 
 エキストラを見て英国演劇界って奥が深いよな〜と再認識しました。Viva英国俳優(こんなまとめで良いのか?!/笑)

『エキストラ2 :スターに近づけ!』各話感想

各話のあらすじはWowowの公式サイトよりの転載です。

 #1 オーランド・ブルーム
 
あらすじ:自分の思い描いていた内容ではなく、売れ線の下品なネタが満載のコメディを制作する事になったアンディは理想と現実の間で悩む。一方、相変わらずエキストラを続け
ているマギーはオーランド・ブルームに口説かれるが…

 
 オーランド(以下、オーリー)は、自分の名声と美貌に興味を示さないマギーにしつこく迫るんです。話のネタは『パイレーツ・オブ・カリビアン』(本国放映時を考えると恐らく『2』)と、ジョニー・デップの悪口(笑)。ジョニデに対する悪口は何と言うかもう嫉妬心丸出しで、一生懸命「俺の方が素敵さ」な虚勢が見えて可笑しいんですよね。まぁ、普段のインタビューで「ジョニデ大好き」を公言してるからからこそ、笑えるネタでした。一緒に見ていた相方が「やっぱりこいつは嫌な奴や」という位、もしかしたら「この人はこんな面もあるんじゃないのか?」的な雰囲気を巧く出してたかと思います。しかし、何が羨ましいってマギーでしょうよ。あのオーリーに 強引にKissしてもらえるんですから(笑)
 この回、アンディのコメディ制作場面で「同性愛者」に対する差別発言がかなりあって吃驚しました。初視聴だったので「良いの?これって???」と思いつつ、あまりの潔さに笑ったのも事実。

 #2 デヴィッド・ボウイ

 
あらすじ:番組はアンディの思いとは裏腹に高視聴率。とりあえずの成功に祝杯をあげていると、番組の大ファンだというファンに囲まれてしまう。面倒になったアンディ達がセレブ向きのお店に移動すると、そこにデヴィッド・ボウイが来店し…


 デヴィッド・ボウイが誠に男っ前でした。昔を知ってる相方が「相変わらず格好良過ぎるな〜」と感心する程。劇中で披露した「アンディに捧げる歌」(なのか?)の歌声がやたら素敵で、視聴後相方が持っていたBest版をリッピングさせていただいた程です。その「アンディに捧げる歌」は、歌詞が素晴らしい!!どこまでもアンディを馬鹿にしたエゲツナイ内容と、素敵すぎるメロディのギャップにクラクラしてました。その歌を一緒に歌おうとするマギーが一番のツボだったのは言うまでもありません(マギーの周囲に溶込もうとする姿勢が素晴らしい!!)。

 #3 ダニエル・ラドクリフ

 
あらすじ:番組が好調なアンディに映画『ハリー・ポッター』の依頼が舞い込む。意気揚々と乗り込むアンディだったが、主役のダニエル・ラドクリフは子どもキャラのイメージに思い悩み、だれかれ構わず女性を口説いて回っていた…


 避妊具を振り回す表裏のあるラドクリフ君とか、美人の婚約者が居る小さい役者さんに敵愾心を燃やすアンディとか、小さい役者さんに思う存分差別発言を繰り返すマネージャーとか。非常に濃ゆい回でした。子役が成長して役者になるのって難しいんだよなぁと、つくづく感じさせられたりもしましたが、ラドクリフ君の傍若無人さが印象深くもありました。
 ラドクリフ君が振り回してすっぽ抜けた、延びた避妊具を頭に載せる事になってしまった老女優さん。彼女に教育的指導され謝罪するラドクリフ君が「Dame Diana」と言ったんですよね。ちょっと気になったので、後からWikiで調べたら、この老女優さんはデイム・イーニド・ダイアナ・エリザベス・リグとおっしゃる方でした。デイムの称号を持ってらっしゃる方なのに、あんなことされちゃうんだわ!と英国コメディの懐の深さと言うか、根付き方に驚いてしまいました。てか、英国の役者さんフットワーク良過ぎですよ!

 #4 クリス・マーティン

 
あらすじ:チャリティーCMの撮影現場にて、コールドプレイのボーカルのクリス・マーティンがアンディの番組に出て歌いたいと申し出てきた。一度は断ろうとしたアンディだが、エージェントに押し切られゲスト出演を認めてしまい…


 今をときめく英ROCK BAND 「Cold Play」のVo.なクリスまでもが!って感じでした。新譜PRの為にだけにチャリティーに参加してるってのが、あからさまな上、如何にもなネタでツボりました。嫌な奴というよりこんなもんだよね、という感じでしたが、新譜発表時にしかチャリティーに参加しないアーティストって居るよな〜とふと思ったりさせてくれました。劇中で軽く一曲披露してくれたのは美味しかったかも。
 英国アカデミー賞授賞式に着ていくドレスを選ぶマギーが入店した高級ブティック店員が、客を見定める場面には「ある。これはある」と大きく頷きながら笑ってました。流石に「お客様が買われる値段の商品は置いておりません」とは言われないけれど、商品を触る度に速攻直されるとか、「どうせ冷やかしよね〜。うふ」的な視線とかはありますもの (涙)。そして、どこまでも周囲がトンマな所為で、我知らずのうちに窮地に立たされるアンディが素晴らしかった回でもありました。

 #5 イアン・マッケラン

 あらすじ:番組は高視聴率を続けるも、批評家からは散々酷評される毎日にうんざりしたアンディは、舞台に出演し役者としての価値を高めたいと主張する。そこにイアン・マッケランが演出する芝居のオファーが舞い込んできたのだが…

 Sir.イアン大好きっ!!としか言いようの無い回です(笑)。ネタは予告時とゲストから考えて「同性愛だね☆」と思ってましたが、やっぱり「同性愛」ネタでした。
 イアン・マッケラン卿がお芝居に付いて語られる場面は、なるほど...と。「見てる人をどれだけ巧く騙せるか」とか「演じるべき内容は脚本にある」とかいう台詞は、非常に重みがありました。その実例としてガンダルフを演じて下さったのには、大喜びでした☆たった一言でしたが、バルログと向き合い落ちて行く場面が思い起こされましたもの(涙)。巧い役者ってのはこうなんだよな...と、役に対して謙虚というのか、作家に対してきちんと敬意を払えるというのか...。どうしたら巧く「騙せる」のかを的確に判断して、自らの抽き出しから最適なものを出す作業を行う、それが出来るのが良い役者なんじゃないかなぁと改めて思いました。何よりも、良いものを見せて下さって有り難うございました、と言いたい気分で一杯でした。
 
 転じて、アンディが舞台上で同性とKissしたくないから(友人が見に来ているので)「口内炎が出来てる」とSirに嘘をつく。それを聞いたSirが「そんなことなら」と楽屋の扉を開け「ワセリンを!」と叫ぶ。丁度その時友人達が楽屋を訪れ、彼らが見たのは、(着替えの途中で)下着姿のアンディとアンディの手を握ってるSir。いや〜この瞬間、大爆笑でした。何たって「ワセリン!」とおっしゃっておられるのが、ゲイ・パレードにも参加されアカデミー授賞式にも彼氏を伴い出席し、カミングアウトもなさっておられる英国を代表する俳優のお一人、Sir.イアン・マッケランなんですから!!!ここまでネタにされて良いのかSir?!と突っ込みつつ、その潔さに頭が下がりました。
 
 その後も、舞台の本番中にKissを嫌がるアンディの頭を袖から押したり、好き放題、思う存分楽しそうにやっておられました。だから好きなんですよ、Sir.イアン・マッケランが。お茶目で色っぽくて繊細で知的で、素敵な方だと思います。だから、もう「ワセリン!」が堪らず可笑しくてなりません。大好きだ、マッケラン卿(笑)

 #6 ロバート・デ・ニーロ

 
あらすじ:アンディはエージェントにロバート・デ・ニーロとのアポイントを取らなければクビにする、と通告する。一方マギーは、人気トーク番組に出演し芸能界での交友を深めていくアンディとの心のすれ違いを感じ始め…アンディはエージェントにロバート・デ・ニーロとのアポイントを取らなければクビにする、と通告する。一方マギーは、人気トーク番組に出演し芸能界での交友を深めていくアンディとの心のすれ違いを感じ始め…


 この回は正直あまり面白く無かったです。デ・ニーロが本編にあまり絡んで来なかったし、デ・ニーロ」のイメージを壊さない範囲での演技でしかないというか。他の英国役者の様に「弾けて」無かったんですよね。私はこのドラマでデ・ニーロが苦手になったかもしれません...

木『エキストラ2 :スターに近づけ!』雑感

 1stをうかうかと見逃した事をヤタラメッタ後悔し(理由は後述)、2ndのゲストを知った時点で「今回こそは見逃すまいぞ!!!」と固く決心したドラマです。BBC製作のコメディを見るのは初めてだったので少々不安もありましたが、第一話を見てすっかり嵌ってしまいました。ちなみにこのドラマのレギュラーメンバー紅一点であるマギーは、『アグリィ・ベティ』のクリスティーナさんです。
 
 余談ですが一昨夏&作夏にNHKで放映してた『華麗なる詐欺師』もBBC制作ドラマ。非常に好みなドラマなので、2nd以降の放映か、日本版DVDの発売を心待ちにしてるですが...。
 
 30分枠のコメディで、派手な演出も凝った効果音も判りやすいテロップも、吹替えでも無い。ネタはかなりヤバい系(差別ネタ)で、正直「....BBCがこんなネタ流して良いのですか??」と驚き、不安になるくらいです。が、後味は悪く無い。「差」を美化して見せる日本のドラマよりも余程「正面から向かい合って」作ってる潔さがあるように思います。また後輩苛めに近い最近のバラエティよりも、しっかり脚本が練られており設定に無理がなく、必然があって「このネタを使ってるんやな」と思えます。そして、役者が脚本を理解して、正確に演じているので、見ている方も頭で理解した上で笑えます。とは言え、やっぱり「ヲイヲイ...このネタは良いのか^^;;」と思いますが。

 キャラは、売れない役者で脚本家志望のアンディとエキストラ仲間のマギー、マネージャー。全員「駄目」な人たちばかりなのが、素晴らしい(笑)。アンディはケチだし自己中心的で攻撃的な発言が多いし、差別主義者だし小心者。マギーはおっちょこちょいで、ここぞって時に空気が読めてない言動をするし、これまた自己中心。マネージャーは徹底的に仕事が出来ない上に、これまた差別的だし言動が無駄に攻撃的(無意識なのが凄い)だし。
 メインメンバーだけでも十分「駄目」な人たちなのに、豪華ゲスト陣が演じるご本人役もかなり「人としてどうよ?」なキャラばかり。こんな人たちが繰り広げる、派手な演出は一切無い台詞だけで進んで行くコメディです。
 皆それぞれかなり「人として駄目」なんですが、個性と割り切って見ると非常に面白い。その理由は、人間的に駄目なだけで、決して人は悪く無いから。それなりに優しいし、気遣いもできる。けど、徹底的に空気が読めないからどうしようも無く失敗する、ってな感じです。
 
 で、このドラマの特徴は何と言っても毎回のゲスト!
 1stは、 ベン・スティラー、ロス・ケンプ、ケイト・ウィンスレット、レス・デニス、サミュエル・L・ジャクソン、パトリック・スチュワート
 2ndは、オーランド・ブルーム 、デヴィッド・ボウイ、ダニエル・ラドクリフ、クリス・マーティン、イアン・マッケラン、ロバート・デ・ニーロと錚々たる役者陣!!

 私が後悔したのは、1stのパトリック・スチュワート(以下、艦長と表記。勿論、新スタトレのピカード艦長から/笑)編を見逃した事です。ハイライトはyoutubeで見た事があるんですが、まさか本邦で放映してるとは露とも知らず「えっ...艦長こんな番組に出てはったん???ってこの番組何?」ってな感想しかありませんでした。その後、Webを彷徨っていたら、艦長出演としてこの番組が引っかかったものの既に放映後...。何度かある再放送すら見逃したのが、ホント悔しくて悔しくて。致命的に英語が駄目なのに、英国で発売されてる1,2シーズン全12話収録のDVD BOX購入まで考えた程です(リージョン・フリーの再生機に手を出そうとまで考えました/笑)。
 そんな時、2nd放映を知り待望の1st再放送もしていただけるとの事で、有り難うWowowって感じでした。

 まだ、2ndのみの視聴ですが各話毎の感想を次に(ネタバレになるのかな?)。

『デスパ』の吹替えについてあれこれ

 海外ドラマを見る楽しみの一つに、吹替えがあります。吹替えによって、登場人物のイメージがかなり左右されてしまうと思うんですが、それ以外にも明後日な頼みしみ方をしています。吹替えに言及するとかなり長くなるんですが(笑)ちょとだけ。

 3rdでオーソンの吹替えをされてる田中秀幸さんとトム・スカボー役の郷田ほづみさんで思い出したのが、OVA『銀河英雄伝説』でした(またマニアックな/笑)。OVAは全話見てないんですが(絵柄が好みでなく、全110話という壮大さに負けました)、原作の方は嵌り込んでました。
 原作を読みながら想定していた声がキャゼヌル氏=田中さんだったりします。包容力と知性と少々の茶目っ気を感じさせる声が、私のキャズヌル氏のイメージに近かったんです。OVAでの役柄はラップ少将でしたが、どちらにせよヤン提督とは縁の深い関係。
郷田ほづみさんは、ヤン役の富山敬さんが亡くなられた後の新作OAVで同役を演じられた方です。銀英ファンとしては現在この二人の絡みは全くないのが非常に残念ですが、今後に期待したいと思っています (笑)。
 また、イアン役の銀河万丈さんが作品のナレーションをされてたり、カルロス役の土師さんが芸術提督メックリンガーをされてたりと非常に楽しい状況になっています(って一体^^;;)。あとメアリー・アリス役の小山さんはラップの婚約者だったよな〜とか引っ張りだすと切りがない状況です。
 
 実は田中秀幸さんの声が大好きなので、今回のオーソンも声だけ聞いては幸せに浸ってます。声だけ聞いてると「人格者」なので、アンドリューに説諭してる場面なんかはもう「田中さんっ!槙兄ぃ(By City Hunter /笑)流石だわ」としか思えないんですよね(思いっきり明後日な方向で間違ってる事は自覚してます^^;;)。

 また、安達忍さん@イーディが、新スタートレックの映画『First Contact 』でベティ・アップルワイトを演じていたアルフレ・ウッダードの吹替えをされていたのに気づいた時は吃驚しました。映画の方を見返したら、案の定妙に可笑しくて、かなりツボに入ってしまいました。
 勿論、安達さんは雰囲気も喋り方も変えておられるんですが、一旦気にし始めると「イーディがアップル・ワイトサンやってるよ〜」という妙な感じがしてなりませんでした。しかし、安達さんは懐かしの『ビバリー ヒルズ高校(→青春)白書』のドナ役もされてたりと、私にとってはお馴染みの声になっています。

 吹替えに馴染んでしまうと、元の声と違和感がある場合とそうじゃない場合がありますが、デスパの場合殆ど違和感を感じませんでした。スーザンだけは、テリー・ハッチャーの方が断然良いですが(笑)。
一粒で何度も美味しい海外ドラマは、最高だと思う次第です。

水『デスパレートな妻たち3』 

 一昨年放映された1stシーズンの集中放映からすっぱり嵌り込んだドラマです。これも、雑誌等々での評判が良かった事と、やはりエミー賞受賞作品との煽り文句に釣られました(権威に弱いのが丸判りです^^;;)。 1stは集中放映で一気に畳み込み、2ndは本放送をじっくり楽しみ、半年間じらされながら待った3rdだけに非常に楽しませてもらってます。また、3月以降NHKの「3rdは放映するかどうかは不明です」とのアナウンスにかなりヤキモキさせられただけに、放送開始がホント有難かった作品です(NHKの思う壷ですが^^;;)。
 
 メアリー・アリス自殺の謎から始まりレックスの死で終わった 1st、各家庭に変化が訪れそれによって引き起こされる困惑と混迷が始まった2nd。前2シリーズ共に脚本が非常に巧いな〜と毎回感じ、台詞やキャストの表情等何か一つは記憶に残るドラマだと思います。更に混沌(としか言いようがない/笑)としてきた今シーズンも十分面白そうだと思って観ています。胃が痛くなる展開は相変わらずで(相方は今シーズンからリタイア)すが、その「おいおい...」な展開が『デスパ』の特徴だと思うのでそれも含めて大笑いや苦笑しつつ堪能させていただいてます。

 そして、女性が抱えてる「何か」を徹底的にオブラートに包まずに見せる手法はやっぱり凄いと思います。かなり誇張されてはいますが、出てくる女性が抱えてる問題は大なり小なり抱えてる「何か」であって、それは「ちゃんとした女性が外に見せてはいけない何か」だったんですよね。けれど、このドラマはその「何か」を徹底的にあからさまに見せつけてくれて、「何か」を抱えてるのは「当たり前なんだ」と思わせてくれる。何よりに「皆抱えてるんだね」という安心感をも与えてくれる様な気がします。
 その分「何か」の汚さや嫌らしさを目の当たりにして、自身に痛みを感じたり過去の自身を結構恥じたりちゃうんですが(^^;;。けれど、そういったモノに対して奇麗な「快」や「解」を与えず、メアリー・アリスの突き放した視点からのナレーションで終わらせてくれるのが逆に「救い」になってる気がします。あぁ、そうだよね、こんなもんなんだよねって思わせてくれるんですもの。
 だから、このドラマに出てくる女性は徹底的に嫌いになれないんですよね〜。1stのフェリシアさんであっても(笑)。

 とは言いつつ、やっぱり好きなキャラは居るもんです。
 一番好きな女性は、リネット・スカボー。1stの育児疲れが原因で薬に走ったり、キャリアを手放さざるを得なかった現実への鬱屈と葛藤。なのに頼りない夫トムちん(←大好き)の腰砕けなばかりの駄目っぷりを、支えなくては行けない日々への苛立ち。そこから、2ndでは一転してバリキャリに復活したものの、育児と仕事の完璧な両立を目指しつつも結局無理だと知る。そして、愛すべきトムちんの専業主夫化 (笑)。
 彼女の芯の強さと賢さ(ずる賢さとも言う/笑)、理想の高さを持っているのにその完璧な実現が無理だと判断すると即座に「現実との折り合い」を図る理性は憧れます。そして、何より家族を愛してやまないその姿は「お母ちゃんって強いな〜」と思わせられるんです。また、時に見せる「弱さ」は彼女の人間らしさを感じますし、ホント大好きなキャラです。
 また、完全に尻にしかれてるトムちんとの掛け合いも非常に微笑ましく、この家庭が壊れない事を願う3rdになっています。
 
 次に好きなのがガブリエル・ソリス。彼女は何をしても可愛らしくて憎めないキャラだと思います。カルロスとの関係も、おままごとしてる見たいな雰囲気が、非常に好ましくてなりません。カルロスがガブリエルを離したくないの判るよな〜とか、ガブリエルはカルロスだから可愛らしいままで居られるんだろうな〜とニマニマしつ毎週眺めてます。最近はガブリエルの言動一つ一つが本当に少女の様だとしか思えなくて困ってます(笑)
 彼女にしたら「私はカルロスを嫌いになれない。だから、カルロスが自分を嫌いになって欲し」から、あぁいう無茶な行動になるんだろう、と見ています。カルロスを傷つけるのは「嫌いになって欲しいから」で、カルロスに対する「憎しみ」からじゃないような気がしてます。あと、彼女の性格上「行き当たりばったり。何とかなるさ!」な部分も激しく影響してると思いますが(だから好きなんだ!ガブリエル!)

 ブリー・バンデカンプ(現:ホッジ)は、兎に角痛くて痛くて。彼女の完璧主義からくる破綻は、ちょっと身近に思い当たる人が居るだけに、非常に身につまされてます。彼女なりの愛し方付合い方なんだろうけど、それは駄目だよブリーと思う反面、彼女がそういう言動に出るのが痛い程判ってしまって...。彼女のパートは感情乱されまくって、涙がでて仕方ない時期もありました。きっともの凄く弱くて自信が無い人なんだろうと、だからああやって一生懸命虚勢を張らなきゃ駄目なんだけど、それが傍から見たら痛々しくて溜まらない人です。きっとレックスがもっともっと包容力があって、ブリーの壁をゆっくり剥がす事が出来たならば彼女は心から幸せになれたろうに、と思ってしまいます。

 主役であろうスーザン・メイヤーは吹替えがどうも苦手です。3rdまで付きあったら流石に慣れ(諦め)ましたが(苦笑)、当初は違和感あり過ぎて..(他の方が巧いってのもありますが^^;;)。
 その所為か、どうもスーザンのパートは流して見てる様な気がしてます。が、彼女とイーディの掛け合いは、テンポが良くてもの凄く好み!です。あと娘のジュリーとの掛け合いも(笑)。
 キャラ的には突っ込みどころが多くて飽きないんですが、傍に居たらもの凄く鬱陶しいタイプかもしれない(笑)。なので、イーディの気持ちが良くわかります(イーディの「ぶりっ子」な表現は的を射ていて楽しい)。

 スーザンの永遠のライバル(なのか?)、イーディ・ブリット。実はもの凄く真っ当な人なのかもしれない、と思い始めた2nd。今シーズンでは「まともなキャラは彼女しか居ない!」と断言できるようになりました(笑)。スーザンに対する仕打ちは多少酷いと思われる節もあるものの、あれだけやられてたら納得できるよな〜とすら思える様になりました。個人攻撃はスーザン一人に向かうその潔さとか(娘や友人達に向かわないのが偉い!!)、やりかたの天晴れさとか。彼女の場合、吹替えの安達忍さんの声が良いんですよね〜。もの凄く色っぽくてキュートなので、聞いてても嫌悪感がないです。

 どうやら第7シーズンまで製作するとの事ですが、最後どうやってまとめるのかそれだけがホント楽しみで仕方ないドラマです。
NHKさん最終シーズンまでの放映よろしくお願いします!
 これも、本国の脚本家協会のストで判らなくなってきました。打ち切りとかの噂も出てるみたいだし...

月『アグリー・ベティ』

 エミー賞受賞作品の煽り文句につられて見始めましたが、評判に違わ ず面白いです。『プラダを着た悪魔』をパロってる感じとか(劇中でも同作品について触れてる場面があるので、意図してるんだなぁと思います)、テンポの良いカメラワークとか、ベティとダニエルの妙にお人好しな会話とかがとても好みです。
 
 立身出世モノではあるんでしょうが、人を蹴落としてのし上がる!という流れでは無いので非常に安心して見られるのも嬉しい理由。それに、出てくるキャストの微妙に嫌な人(=小物)っぷりが可笑しいし、きちんと性格付けがなされてるので何れも違和感なく見れます。また、米ドラマらしく一話完結に徹しながらもガンガン伏線を張りまくってくれてるので、今後の展開を予想しながら見れるのも嬉しいです(どの伏線が放ったらかしにされるのかも/笑)。
 そして、良ドラマならではの「社会問題」もきちんと盛り込んでくれてるのも、流石海外ドラマ!です。イグナシオさんの不法移民問題とか、「痩身の方が素晴らしい」という価値観に対するささやかな抵抗とか、移民に対する差別とかとか、改めてかの国が抱えてる問題を気づかされる事もしばしばです。こういう部分が英米ドラマの素晴らしい所じゃないかと思います。
 
 好きなキャラは、ベティ父のイグナシオ、マーク、衣装保管係のクリスティーナ。勿論主役級キャラも大好きです。イグナシオさんはあのおとぼけ風情と父親としての優しさに心癒されてますし、マークはお姉キャラならではの存在感と小物っぷりに、クリスティーナは頼もしさと我関せずな雰囲気が好き。
 しかし、毎度驚くのはベティの服装です。あそこまで突拍子も無い服装を良く考えるな〜とか、他の人のお洋服がとてもとてもお洒落で素敵なので、余計にベティの「...」が目立ってしまうのはきちんと計算されてるよな〜、凄いよ衣装スタッフ、と感心することしきりです。と同時にベティの服装を反面教師にしなくちゃね☆と密かに思っています(笑)

 余談ですが、このドラマのED曲で映画『プラダを着た悪魔』でも使われていた「Suddenly I See」が耳に残って仕方なく、これを機にKT Tunstall の『Eye to the Telescope』買ってしまいました (笑)。こういう出会いも良いもんだ、と一人悦に入ってます。

新春『のだめスペシャル』

 『有閑』とは打って変わって見事なつくり!!製作者側の原作に対する「リスペクト」が垣間見えたドラマでした。

 走りすぎな感は無きにしもあらずでしたが、巧くまとめてたと思います。Ruiの登場で蛍化したのだめに千秋が強引にKissする場面の変更や、オクレル先生とのだめの遣り取りや(あの師弟コンビが好物な私とってはかなり残念でしたが)、突拍子も無いのだめリサイタルへの流れもドラマの作りから考えたら妥当だと思います。
 何より、指揮コンやのだめリサイタルをきちんと音付きで見せてくれたのがもの凄く嬉しかったんです。片平のジャンプも見事だったし(笑)。必要な場面をきちんと演じて見せてくれるし、大切な台詞を欠く事無く使ってくれて、音楽も原作の意図を理解した上で使って見てる方にもきちんと示してくれる。しかも、オリジナル部分が違和感無く挿入されて、各キャラの軸がぶれない。有閑ドラマを見た後だけに、制作者側の真っ当さを感じました。

 そいう真剣さは見てる方にもちゃんと伝わるんですよ。だから、このドラマを見た後はクラッシクを聴きたくなるし、どの曲を使ったのか知りたくなるんだと思います。お陰で、ドラマ観賞後にチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を購入しちゃいましたよ。ラヴェルの「鏡」も欲しいんですが、誰の演奏を買えば良いのかを検討中です(結局CD店の方のお薦めを買うんですがね^^;;)。

 作り手の情熱や誠意は視聴者に伝わる、そんな当たり前の事を判らせてくれる貴重なドラマなのかもしれません。

『有閑倶楽部』

 惰性と原作改変確認の為だけに観ていました。3話目は好きな原作話では無かったためやり過ごしましたが、それ以外は録画視聴していました。

 キャストについての雑感ですが、収穫だったのが悠理@美南と男山&タマ・フク&アケミ・サユリです。特に男山は、似た子を良く見つけた!偉いスタッフ、と唯一スタッフを誉めたくなった部分です(笑)。
許容範囲内が野梨子@香椎、時宗ちゃんの部下2名、ミセス・エール@白川由美さん、時宗@鹿賀さんと五代さん。
 4話まで付合ってなんとか許せる様になって来たのが、美童@田口と可憐@鈴木、なんとかギリギリ許容できるかもしれないと思えるようになってきたのが清四郎@横山。
 主役に関して言えば、初回で見捨てました(笑)。あれは魅録ではありません(きっぱり)。

 作品としては、「ホントに本当にほんとうに原作読んで理解してる?」と脚本家演出家プロデューサー諸氏に聞いてみたい気分で一杯です (苦笑)。脚本もどうしようも無けりゃ、演出もテンポが無いわ見せ方下手だし...久々に原作に愛が感じられないドラマの様な気がします。『のだめカンタービレ』のドラマがどれだけ 練られて、きちんと制作されていたかがホント良くわかりました。同じ漫画原作で、突拍子も無い作品ですが制作側の「理解」と「愛」が違うだけで、これだけ明確な作品の違いとして表れるんだと改めて感じた次第です。「愛」は無くても良いから「理解」くらいはして作って欲しいな〜というささやか過ぎる願いすら、踏みにじられた感すらありますよ、『有閑ドラマ』は。
 まぁ、原作者がOK出しちゃってるんで仕方ないんですが(^^;;。

 第1話は、魅録が演じてる(?)本人にしか見えない事に、がっかりでした。予想はしていたものの、ちょっとは原作に近い性格付けをしてくれてるだろう、との薄い期待すら裏切られました。
 収穫は、悠理が兎に角可愛かったこと!!バニー姿で食事頬張る様子とか、突拍子も無い表情とかは原作の悠理が飛び出た感じがして、とても嬉しくなりました。
 野梨子は壁に向かってぼやく様な性格じゃない!とか突っ込みましたが、他の4人に比べりゃ十分許容できました。可憐は見た目は完璧だったのに台詞回しの拙さが気になって仕方無かったです。清四郎は声は何となく知的な雰囲気出そうとしてるのは判りますが、文武両道に見えないのが致命的です。何より和服が似合わないのが悲しい...。美童はヘタレっぷりは上出来で、他2名の男性陣よりは役を掴んでる様な気がしました。努力は買います。
 
 キャストもそうですが、この回は脚本の酷さに驚きました(苦笑)。原作の美味しい部分を取って、付け加えたオリジナルが面白く無いという「はい?!」な展開だったように記憶しております。魅録の恋愛話は要らんし、神無祭ダンスコンテストの優勝は可憐&美童でしょうよ!!確かに、彼らの蹴落とし手段はドラマ化に当たってはどうかとは思いますが、それでも精力剤飲んで優勝→賞金は早希へって流れこそ『有閑倶楽部』じゃないですか。なのに、中途半端に勧善懲悪にしてしまって...。
 取合えず、この回は男山&悠理のみで溜飲を下げました。

 第2話は、原作でも好きな悠理誘拐話。何故、おっちゃん三人組やない!あの小ジャニは何なのか?小ジャニと魅録の場面は一体必要だったのか?と色々グダを巻きつつ流し見でした。
 やっぱり、ヘリには悠理載せて欲しかったよな〜。

 第3話は、好きでは無い話だったのと、頑張って見ることに疲れを感じるようになったのでやり過ごしました。

 第4話は、ほぼ原作通りの流れだったので、まぁ何となく見れたかな?って感じです。美童のヘタレっぷりと、優しい面が見えたので今回の美童@田口には満足です(てか非常に低い基準です^^;)。きぬさん役の吉之和子さんがとてもとても可愛らしくて、満足でしたが、こんなドラマに勿体ない...と思ったのも事実です。
 細かい部分突っ込むと、美童が落ちた階段が狭すぎです。聖プレジデントは金持ち学校なのですから、無駄な空間が多い筈。特に階段とかは広く大きく取ってある筈なのに、ドラマの階段は普通の学校の階段です。それに、きぬさん家のお風呂は何故あのお風呂なんでしょうか?吝嗇なきぬさんが追い炊きできないタイプのお風呂を日常使うとは考えられないし、家も改装しないままであった可能性が大きい。となると、昔ながらの浴槽である筈。という、原作を読んでたら予測できる事ですら出来ないスタッフって一体?と思う訳です。単に見た目だけの判断だろうけれど、そうした場合に話として整合性が無くなるリスクを理解して敢てやってる感じがしないのが辛いよな〜と。

 第5話の「悠理と清四郎の結婚話」は、好きな話なので正直楽しみにしていました。途中までは何とか楽しめました。悠理と清四郎の「お釈迦さまと孫悟空」な関係は巧く見せていたと思いますし、野梨子が清四郎に対して持っているブラコンな感情とかも何とか見れました。あと冷やかしの可憐&美童コンビもそれなりに良かったです。が、最後の決闘は如何なものかと思いました。あの主役と清四郎の決闘場面で気持は思いっきり下降線。有体に申せば「萎え」ました。

 第6話...。原作で一番好きな「白鹿野梨子へ捧げる愛」だったのに、録画視聴だったのに、前半30分で投げました(涙)。敗因は何だったんだろう?野梨子は確かに「原作 野梨子」に見えましたし、体格の良さはあったものの可憐だとは感じました。清四郎の狼狽も「保護者としてのもの」だと見えたし...。
 結局、裕也と主役が駄目だったんだろうな、うん。

 7話から脱落したのですが、ちょっとした総括を。

 原作を切り貼りするのも、原作にない部分を付け加えるそのも手法の一つであり、それが功を成すことも多々ある事は理解しています。が、このドラマに関してはそれらが見事に失敗していると感じています。これは多分原作さTV側が理解せずに制作してるからじゃないかと思うんです。理解していないから原作にある「軸」を見誤って切り貼りし、更にキャラの言動がどうも「これは違う」と感じるような軸から外れた「オリジナル部分」を付け加えてる。そのチグハグさが面白く感じることなく、ただ「違うのにノ」としか思えなくなってるように感じています。
 最終話までお付き合いできなかった外野がとやかくは言いませんが、あの面白い原作を勿体ないなぁとだけ最後に書かせてもらいたいと思います。

今更な秋期ドラマについて

 冬期ドラマが始まった時期ですが、10月開始ドラマの感想をつらつらと。11月中旬から書いては止めて、書いては止めてを繰り返してたモノです。それ程推敲していた訳でもないのにノ。まぁ旬を逃すのは相変わらずなので、まぁ私らしいかと開き直って載せてしまいます(笑)。

 秋期ドラマは、下で散々愚痴っていた『有閑倶楽部』ドラマを始め、4本のドラマを観ていました。私にとってはかなりの本数です。
月:『アグリー・ベティ』NHK BS-2 公式サイト
火:『有閑倶楽部』日本テレビ 公式サイト
水:『デスパレートな妻たち 3』 NHK BS-2 公式サイト
木:『エキストラ2:スターに近づけ!』 wowow 公式サイト

 原作の改変を見届ける為だけに見ていた火曜日以外は、全て海外ドラマ。これは単に昔から国内ドラマよりも海外ドラマ好きだったからです。各話の詳細な感想はいずれ書く事にして(本当に書くのか?!)、 ざっとした感想を次項に。

ちなみに、1月開始ドラマは未鑑賞です。
(もしかすると、08年大河は役者鑑賞目的だけで途中参加するかもしれませんが^^;;)