2005年11月7日月曜日

iPodコレクション

 年明けに買う予定だった『黒 iPod 30GB』。予定よりかなり前倒しな、先週末に買ってしまいました(^^;;。これで、私のiPodは3台目となってしまいましたです。なんか、iPod蒐集家の様かも(泣笑)。

 偶々Mac専門店に寄ったら、店頭に30GBの黒が一つだけ置いてあってつい思わず(白は鬼のようにありました)。店員さんに「黒は滅多に店頭に置いてないし、ある時に買わはった方が良いですよ。予約されても何時入荷かわからないですし」と甘い言葉(違)で囁かれ、相方には「出会いやって。どうせ買うんやったら、今ってことやで」と唆され、結果、手に入れました(馬鹿)。
 4G購入時の轍を踏まないように、今回ばかりは「革ケースが出てから」と思っていたのに。またもや「仮ケース」を仮使用して、革ケースが出揃うのを首を長くして待つ羽目になりました。

 翌日にそそくさと同期させてみました。今使用しているPCが、iMac G4(本体が半球でモニターが左右上下駆動する愛らしいデザイン/笑)でUSBが1.1、音楽データが10GB強。iPod G5はUSB2.0推奨。その為、相方には「初回の同期は物凄く時間掛かるで」と脅されておりました。
 結論ですが、完全同期するまでに、約5時間掛かりました。
 「意外と早かったな〜」が相方の感想でございました(当初予想は7時間^^;;)
 ただ、今後の同期はこれ程は掛からないと思われます。

 使い勝手ですが。
 基本操作は全く変更がないので、改めての感想はありません。
 持った時には面取りをしてない所為かG4より若干大きく感じますが、それほど違和感はあまりありませんでした。重さは、若干重く感じるかも。ギュっと詰まってる感があります。液晶が大きくて、フルカラーなのが兎に角嬉しいし、見やすいです。
 あとアートワークが自動的に表示されるので、かなり幸せ度が上がりました(笑)

 今回始めて搭載された動画再生も文句無く綺麗で、解像度も想像以上に高くて吃驚でした。でも動画を積極的に使用するかと問われれば「否」です。が、それでもPVは持ってるだけで嬉しいんですよ。単にマニア心が擽られるというか(笑)

 これで暫くはAppleに振り回されなくて済みそうです(iMacの次世代のデザインが良ければ振り回されて見たいですが^^;)。

『天保十二年のシェイクスピア』大阪公演 感想

 待ちに待った『天保十二年のシェイクスピア』を観て参りました。
 休憩入れて4時間強な舞台でしたがそれほど長さを感じることも無く、「舞台」と「発せられる言葉」が持つ勢いと流れに乗せて楽しむ事ができた舞台でした。

 良い意味で「贅沢なおもちゃ箱をひっくり返した様な舞台」というのが、見終わった後の感想です。
 猥雑で派手で滑稽で可笑しくて綺麗で切なくて悲しい、そんな風にあらゆる要素が綯交ぜになってるんだけれど、一つの「筋」が根底にありそれが全体に張り詰めてるが故に調和がある。何より発せられる言葉のリズムや役者さんの動きが美しくて!!
 変な例えですが、精巧で贅を尽くした「おもちゃ」達が一見無造作なんだけれど、どこか計算されて切れに散らばってる、感じでした(意味不明ですね)。

以下雑感めいた呟き

○錚々たる顔ぶれの役者さん達に関して
 出演者されてた方全員素晴らしかったのは言うまでもありませんでした。色んな色彩があって、色々組み合わさる事によって様々な模様が織り成される舞台だったと思えました。
 それを織り上げた蜷川幸雄さんはやっぱ凄いな〜と改めて感じもしました。

 その中でも、一番強烈に残ってるのが唐沢寿明さんでした。
 TVで拝見するより遥かに強い色気と存在感があって、一時たりとも目が離せませんでした。三世治(=リチャード三世)の悪さも強さ弱さもいやらしさ、時折見える愛嬌も全てが素敵でございました。正直、彼になら騙されても文句は言うまい、つうか騙されたいよっ!!と間違った感想を抱くほどでした(笑)
 彼の『リチャード三世』若しくは『オセロ』(イアーゴ役)を物凄く見てみたい気がします。

 期待の藤原君。
いや〜、これでもかっって程、ハッチャケて居られましたよ 王次は!!そのはっちゃけ方がひたすら「可愛い」くて仕方なかったです(笑)。やっぱり、彼が出てくると場の空気が変わるんです。強烈な光が射すというのか、何というのか。唐沢氏と同様やはり目が離せませんでした。女形の動きも大層美しく艶っぽく、彼の才能をこれでもかっと見せてもらった気がします。
 そして、待望の『To be, or not to be: that is the question』翻訳集2005年版!!!!!予想以上に絶品で、思わず身を乗り出しましたよ(笑)。リズミカルでどの訳もそれぞれ特徴があって、美しくて!!それを藤原君がやってくれてと、本当に贅沢の極みでした。
 歌は、ごめん。頑張ってたとは思うけど、次の機会に期待します(^^;;って感じでした。台詞と歌では違うんだな〜と改めて感じましたです。

 木場勝己さんの隊長なんですが、説明役ということもあり空気の様に必ず「場」に居られるです。ホント「空気」みたいで、目だった台詞や動きがそれほど無いに関わらず、その安定感のある存在感は溜息モノでした。隊長が三世次に殺される場面では、喪失感を覚えた程でした。
他、西岡徳馬さんの九郎治や勝村政信さんの幕兵衛も凄く良かったです(勝村さんの立ち回りはホント流麗で綺麗でした)。

 女優さんでは、夏木マリさん・高橋恵子さん・毬谷友子さん・白石加代子さん辺りが良かったな〜
 特に毬谷さん!!!!!何なんでしょうあの美しく儚げな可憐さは!!
お冬と浮船太夫の場面は一編の良質なドラマでした(ここだけ他場面と色彩が全く違った^^;;)。思わず涙ぐんでしまいました・・・
 夏木さんと高橋さんの蓮っ葉さや、大人の女の色気も素敵で目を奪われまくってました(高橋さんの悪女っぷりが妙に可愛らしくて好きでした^^)。
 白石さんはもう出てこられるだけで場が締まるというか、白石さんの雰囲気になってしまうというのか、兎に角「凄い」としか表現できませんです。
 篠原涼子ちゃんは、やっぱり可愛かったです(笑)。歌も元本職だけあってきっちり聞かせてくれるし(唯一拍手が起こった/笑)。

○舞台が始まって最初に思ったことは、「先に井上ひさし氏の戯曲読んで正解」という事でした(笑)。
 1場1場が短いし、各場で主になる役も違うし、時間経過も早い。その上、各場で使われるシェークスピアの台詞が多様だったりする。そのため、予習無しで観ていたら、正直場面に付いていくだけで精一杯で、楽しむ事はできなかったと思います。
○シェークスピア劇終演後、舞台を壊す(崩す)ことから始まるお芝居。
 このお芝居そのものを端的に表現してて「巧いな〜」と感じました。開演前に洋風の衣装を着けた役者さんが所在無げにウロウロしてるのも、何となくにんまりしてしまいました。
○プロローグとエピローグの合唱
 ♪もしもシェークスピアが居なかったら♪から始まる歌。この歌は歌詞が諧謔的且つ、ご尤もな事が多いので大好きです(確かに、『ウエスト・サイド物語』は出来てなかったろうとか思いますもの/笑)
 宇崎さんの曲も格好良くて、これはホント好きです(2回しか聞いてないのに、今でも脳内再生できる程)
○バッサーニオ
 本で読んでて知ってたはずなのに、どこで使われたか全く判りませんでした(^^;;しかし、これはどう考えても無理やり詰め込んだとしか思えない(笑)
○浮船太夫と佐吉
 浮船太夫がロミオ、佐吉がジュリエットの台詞だと舞台を見て初めて気付いた大馬鹿者です。
○カーテンコール
 皆さん楽しそうでした〜。藤原君は満面の笑みで両手振ってくれるし、唐沢氏のサービス精神(お客さんの一人と握手までしておられました)に嬉しくなったり、最後まで幸せな時間を演出されてました。

○ちょっと愚痴
 席が2階席前方端(ドア近く)だった所為か、人の出入りが気になって舞台に集中できないことが多少あったのが、物凄く勿体なかったんです。また、人の出入りが割合多いように感じてしまって、もう少しどうにかならいのか??と思ったりでした。
 それ以上に「オイオイ」と思ったのが、係員さんがドア付近でお客さんと話してた事。何か質問されたりしてて止むを得ずだったんだと思います。が、舞台が始まってるんだから、せめて外に出るとかの配慮が欲しかったです。

蜷川さんのお誕生日『祭』だなと思うような、凄く楽しい舞台でした☆
さぁ次は年明けの三谷さん舞台です!!楽しみだ〜