2008年1月18日金曜日

『エキストラ2 :スターに近づけ!』各話感想

各話のあらすじはWowowの公式サイトよりの転載です。

 #1 オーランド・ブルーム
 
あらすじ:自分の思い描いていた内容ではなく、売れ線の下品なネタが満載のコメディを制作する事になったアンディは理想と現実の間で悩む。一方、相変わらずエキストラを続け
ているマギーはオーランド・ブルームに口説かれるが…

 
 オーランド(以下、オーリー)は、自分の名声と美貌に興味を示さないマギーにしつこく迫るんです。話のネタは『パイレーツ・オブ・カリビアン』(本国放映時を考えると恐らく『2』)と、ジョニー・デップの悪口(笑)。ジョニデに対する悪口は何と言うかもう嫉妬心丸出しで、一生懸命「俺の方が素敵さ」な虚勢が見えて可笑しいんですよね。まぁ、普段のインタビューで「ジョニデ大好き」を公言してるからからこそ、笑えるネタでした。一緒に見ていた相方が「やっぱりこいつは嫌な奴や」という位、もしかしたら「この人はこんな面もあるんじゃないのか?」的な雰囲気を巧く出してたかと思います。しかし、何が羨ましいってマギーでしょうよ。あのオーリーに 強引にKissしてもらえるんですから(笑)
 この回、アンディのコメディ制作場面で「同性愛者」に対する差別発言がかなりあって吃驚しました。初視聴だったので「良いの?これって???」と思いつつ、あまりの潔さに笑ったのも事実。

 #2 デヴィッド・ボウイ

 
あらすじ:番組はアンディの思いとは裏腹に高視聴率。とりあえずの成功に祝杯をあげていると、番組の大ファンだというファンに囲まれてしまう。面倒になったアンディ達がセレブ向きのお店に移動すると、そこにデヴィッド・ボウイが来店し…


 デヴィッド・ボウイが誠に男っ前でした。昔を知ってる相方が「相変わらず格好良過ぎるな〜」と感心する程。劇中で披露した「アンディに捧げる歌」(なのか?)の歌声がやたら素敵で、視聴後相方が持っていたBest版をリッピングさせていただいた程です。その「アンディに捧げる歌」は、歌詞が素晴らしい!!どこまでもアンディを馬鹿にしたエゲツナイ内容と、素敵すぎるメロディのギャップにクラクラしてました。その歌を一緒に歌おうとするマギーが一番のツボだったのは言うまでもありません(マギーの周囲に溶込もうとする姿勢が素晴らしい!!)。

 #3 ダニエル・ラドクリフ

 
あらすじ:番組が好調なアンディに映画『ハリー・ポッター』の依頼が舞い込む。意気揚々と乗り込むアンディだったが、主役のダニエル・ラドクリフは子どもキャラのイメージに思い悩み、だれかれ構わず女性を口説いて回っていた…


 避妊具を振り回す表裏のあるラドクリフ君とか、美人の婚約者が居る小さい役者さんに敵愾心を燃やすアンディとか、小さい役者さんに思う存分差別発言を繰り返すマネージャーとか。非常に濃ゆい回でした。子役が成長して役者になるのって難しいんだよなぁと、つくづく感じさせられたりもしましたが、ラドクリフ君の傍若無人さが印象深くもありました。
 ラドクリフ君が振り回してすっぽ抜けた、延びた避妊具を頭に載せる事になってしまった老女優さん。彼女に教育的指導され謝罪するラドクリフ君が「Dame Diana」と言ったんですよね。ちょっと気になったので、後からWikiで調べたら、この老女優さんはデイム・イーニド・ダイアナ・エリザベス・リグとおっしゃる方でした。デイムの称号を持ってらっしゃる方なのに、あんなことされちゃうんだわ!と英国コメディの懐の深さと言うか、根付き方に驚いてしまいました。てか、英国の役者さんフットワーク良過ぎですよ!

 #4 クリス・マーティン

 
あらすじ:チャリティーCMの撮影現場にて、コールドプレイのボーカルのクリス・マーティンがアンディの番組に出て歌いたいと申し出てきた。一度は断ろうとしたアンディだが、エージェントに押し切られゲスト出演を認めてしまい…


 今をときめく英ROCK BAND 「Cold Play」のVo.なクリスまでもが!って感じでした。新譜PRの為にだけにチャリティーに参加してるってのが、あからさまな上、如何にもなネタでツボりました。嫌な奴というよりこんなもんだよね、という感じでしたが、新譜発表時にしかチャリティーに参加しないアーティストって居るよな〜とふと思ったりさせてくれました。劇中で軽く一曲披露してくれたのは美味しかったかも。
 英国アカデミー賞授賞式に着ていくドレスを選ぶマギーが入店した高級ブティック店員が、客を見定める場面には「ある。これはある」と大きく頷きながら笑ってました。流石に「お客様が買われる値段の商品は置いておりません」とは言われないけれど、商品を触る度に速攻直されるとか、「どうせ冷やかしよね〜。うふ」的な視線とかはありますもの (涙)。そして、どこまでも周囲がトンマな所為で、我知らずのうちに窮地に立たされるアンディが素晴らしかった回でもありました。

 #5 イアン・マッケラン

 あらすじ:番組は高視聴率を続けるも、批評家からは散々酷評される毎日にうんざりしたアンディは、舞台に出演し役者としての価値を高めたいと主張する。そこにイアン・マッケランが演出する芝居のオファーが舞い込んできたのだが…

 Sir.イアン大好きっ!!としか言いようの無い回です(笑)。ネタは予告時とゲストから考えて「同性愛だね☆」と思ってましたが、やっぱり「同性愛」ネタでした。
 イアン・マッケラン卿がお芝居に付いて語られる場面は、なるほど...と。「見てる人をどれだけ巧く騙せるか」とか「演じるべき内容は脚本にある」とかいう台詞は、非常に重みがありました。その実例としてガンダルフを演じて下さったのには、大喜びでした☆たった一言でしたが、バルログと向き合い落ちて行く場面が思い起こされましたもの(涙)。巧い役者ってのはこうなんだよな...と、役に対して謙虚というのか、作家に対してきちんと敬意を払えるというのか...。どうしたら巧く「騙せる」のかを的確に判断して、自らの抽き出しから最適なものを出す作業を行う、それが出来るのが良い役者なんじゃないかなぁと改めて思いました。何よりも、良いものを見せて下さって有り難うございました、と言いたい気分で一杯でした。
 
 転じて、アンディが舞台上で同性とKissしたくないから(友人が見に来ているので)「口内炎が出来てる」とSirに嘘をつく。それを聞いたSirが「そんなことなら」と楽屋の扉を開け「ワセリンを!」と叫ぶ。丁度その時友人達が楽屋を訪れ、彼らが見たのは、(着替えの途中で)下着姿のアンディとアンディの手を握ってるSir。いや〜この瞬間、大爆笑でした。何たって「ワセリン!」とおっしゃっておられるのが、ゲイ・パレードにも参加されアカデミー授賞式にも彼氏を伴い出席し、カミングアウトもなさっておられる英国を代表する俳優のお一人、Sir.イアン・マッケランなんですから!!!ここまでネタにされて良いのかSir?!と突っ込みつつ、その潔さに頭が下がりました。
 
 その後も、舞台の本番中にKissを嫌がるアンディの頭を袖から押したり、好き放題、思う存分楽しそうにやっておられました。だから好きなんですよ、Sir.イアン・マッケランが。お茶目で色っぽくて繊細で知的で、素敵な方だと思います。だから、もう「ワセリン!」が堪らず可笑しくてなりません。大好きだ、マッケラン卿(笑)

 #6 ロバート・デ・ニーロ

 
あらすじ:アンディはエージェントにロバート・デ・ニーロとのアポイントを取らなければクビにする、と通告する。一方マギーは、人気トーク番組に出演し芸能界での交友を深めていくアンディとの心のすれ違いを感じ始め…アンディはエージェントにロバート・デ・ニーロとのアポイントを取らなければクビにする、と通告する。一方マギーは、人気トーク番組に出演し芸能界での交友を深めていくアンディとの心のすれ違いを感じ始め…


 この回は正直あまり面白く無かったです。デ・ニーロが本編にあまり絡んで来なかったし、デ・ニーロ」のイメージを壊さない範囲での演技でしかないというか。他の英国役者の様に「弾けて」無かったんですよね。私はこのドラマでデ・ニーロが苦手になったかもしれません...