2008年1月18日金曜日

『有閑倶楽部』

 惰性と原作改変確認の為だけに観ていました。3話目は好きな原作話では無かったためやり過ごしましたが、それ以外は録画視聴していました。

 キャストについての雑感ですが、収穫だったのが悠理@美南と男山&タマ・フク&アケミ・サユリです。特に男山は、似た子を良く見つけた!偉いスタッフ、と唯一スタッフを誉めたくなった部分です(笑)。
許容範囲内が野梨子@香椎、時宗ちゃんの部下2名、ミセス・エール@白川由美さん、時宗@鹿賀さんと五代さん。
 4話まで付合ってなんとか許せる様になって来たのが、美童@田口と可憐@鈴木、なんとかギリギリ許容できるかもしれないと思えるようになってきたのが清四郎@横山。
 主役に関して言えば、初回で見捨てました(笑)。あれは魅録ではありません(きっぱり)。

 作品としては、「ホントに本当にほんとうに原作読んで理解してる?」と脚本家演出家プロデューサー諸氏に聞いてみたい気分で一杯です (苦笑)。脚本もどうしようも無けりゃ、演出もテンポが無いわ見せ方下手だし...久々に原作に愛が感じられないドラマの様な気がします。『のだめカンタービレ』のドラマがどれだけ 練られて、きちんと制作されていたかがホント良くわかりました。同じ漫画原作で、突拍子も無い作品ですが制作側の「理解」と「愛」が違うだけで、これだけ明確な作品の違いとして表れるんだと改めて感じた次第です。「愛」は無くても良いから「理解」くらいはして作って欲しいな〜というささやか過ぎる願いすら、踏みにじられた感すらありますよ、『有閑ドラマ』は。
 まぁ、原作者がOK出しちゃってるんで仕方ないんですが(^^;;。

 第1話は、魅録が演じてる(?)本人にしか見えない事に、がっかりでした。予想はしていたものの、ちょっとは原作に近い性格付けをしてくれてるだろう、との薄い期待すら裏切られました。
 収穫は、悠理が兎に角可愛かったこと!!バニー姿で食事頬張る様子とか、突拍子も無い表情とかは原作の悠理が飛び出た感じがして、とても嬉しくなりました。
 野梨子は壁に向かってぼやく様な性格じゃない!とか突っ込みましたが、他の4人に比べりゃ十分許容できました。可憐は見た目は完璧だったのに台詞回しの拙さが気になって仕方無かったです。清四郎は声は何となく知的な雰囲気出そうとしてるのは判りますが、文武両道に見えないのが致命的です。何より和服が似合わないのが悲しい...。美童はヘタレっぷりは上出来で、他2名の男性陣よりは役を掴んでる様な気がしました。努力は買います。
 
 キャストもそうですが、この回は脚本の酷さに驚きました(苦笑)。原作の美味しい部分を取って、付け加えたオリジナルが面白く無いという「はい?!」な展開だったように記憶しております。魅録の恋愛話は要らんし、神無祭ダンスコンテストの優勝は可憐&美童でしょうよ!!確かに、彼らの蹴落とし手段はドラマ化に当たってはどうかとは思いますが、それでも精力剤飲んで優勝→賞金は早希へって流れこそ『有閑倶楽部』じゃないですか。なのに、中途半端に勧善懲悪にしてしまって...。
 取合えず、この回は男山&悠理のみで溜飲を下げました。

 第2話は、原作でも好きな悠理誘拐話。何故、おっちゃん三人組やない!あの小ジャニは何なのか?小ジャニと魅録の場面は一体必要だったのか?と色々グダを巻きつつ流し見でした。
 やっぱり、ヘリには悠理載せて欲しかったよな〜。

 第3話は、好きでは無い話だったのと、頑張って見ることに疲れを感じるようになったのでやり過ごしました。

 第4話は、ほぼ原作通りの流れだったので、まぁ何となく見れたかな?って感じです。美童のヘタレっぷりと、優しい面が見えたので今回の美童@田口には満足です(てか非常に低い基準です^^;)。きぬさん役の吉之和子さんがとてもとても可愛らしくて、満足でしたが、こんなドラマに勿体ない...と思ったのも事実です。
 細かい部分突っ込むと、美童が落ちた階段が狭すぎです。聖プレジデントは金持ち学校なのですから、無駄な空間が多い筈。特に階段とかは広く大きく取ってある筈なのに、ドラマの階段は普通の学校の階段です。それに、きぬさん家のお風呂は何故あのお風呂なんでしょうか?吝嗇なきぬさんが追い炊きできないタイプのお風呂を日常使うとは考えられないし、家も改装しないままであった可能性が大きい。となると、昔ながらの浴槽である筈。という、原作を読んでたら予測できる事ですら出来ないスタッフって一体?と思う訳です。単に見た目だけの判断だろうけれど、そうした場合に話として整合性が無くなるリスクを理解して敢てやってる感じがしないのが辛いよな〜と。

 第5話の「悠理と清四郎の結婚話」は、好きな話なので正直楽しみにしていました。途中までは何とか楽しめました。悠理と清四郎の「お釈迦さまと孫悟空」な関係は巧く見せていたと思いますし、野梨子が清四郎に対して持っているブラコンな感情とかも何とか見れました。あと冷やかしの可憐&美童コンビもそれなりに良かったです。が、最後の決闘は如何なものかと思いました。あの主役と清四郎の決闘場面で気持は思いっきり下降線。有体に申せば「萎え」ました。

 第6話...。原作で一番好きな「白鹿野梨子へ捧げる愛」だったのに、録画視聴だったのに、前半30分で投げました(涙)。敗因は何だったんだろう?野梨子は確かに「原作 野梨子」に見えましたし、体格の良さはあったものの可憐だとは感じました。清四郎の狼狽も「保護者としてのもの」だと見えたし...。
 結局、裕也と主役が駄目だったんだろうな、うん。

 7話から脱落したのですが、ちょっとした総括を。

 原作を切り貼りするのも、原作にない部分を付け加えるそのも手法の一つであり、それが功を成すことも多々ある事は理解しています。が、このドラマに関してはそれらが見事に失敗していると感じています。これは多分原作さTV側が理解せずに制作してるからじゃないかと思うんです。理解していないから原作にある「軸」を見誤って切り貼りし、更にキャラの言動がどうも「これは違う」と感じるような軸から外れた「オリジナル部分」を付け加えてる。そのチグハグさが面白く感じることなく、ただ「違うのにノ」としか思えなくなってるように感じています。
 最終話までお付き合いできなかった外野がとやかくは言いませんが、あの面白い原作を勿体ないなぁとだけ最後に書かせてもらいたいと思います。