2012年8月25日土曜日

いくつかの話に関する雑感

某所にて8/25公開、8/26転記
 

 前項で叫びまくってる動画を相方に、「ねぇねぇ!!これみてこれ。凄いの!何が凄いのかは見て判断して欲しいんだけど。ねぇねぇ分かるでしょう、私が萌えるの」と強引に見せました。その結果「…。分かるけ ど、理解りたくない」と言われたにもかかわらず、その後数日はTNGを見返すことに相成り候。TNGに関しては、相方が引きずり込んだ以上最後まで責任をとってもらう所存=どこまでも付き合ってもらう予定です(笑)

 そんなこんなで見返した話は、 S5E3「流浪のベイジョー星人」、S5E1「クリンゴン帝国の危機(後編)、S4E1「浮遊機械都市ボーグ(後編)」、S7E23「知的生命体"エン タープライ ズ"」、S7E22恩讐の彼方に」の5話。
折角なので、観た話の雑感を少し残したいと思います。


◯S5E3(#102)「流浪のベイジョー星人」(原題:ENSIN RO)

 たまたま選んだディスクに入ってて、相方がローが好きだから(キツくて細い美人が好みなんです/笑)選んだ話。

 この話は、初見時から現在まで「パレスチナ問題だよなぁ」な印象が変わりません。なのに何度も観れるのは、艦長がかなり理想的な立場として描かれてるからなんだと思います。 若干、それ(解決策)って無理だよ…無茶だわ…と思う部分も無くはないのですが、ある意味これしかないのかもと納得させられるのが安定の艦長マジックです。
 そして、ウーピー・ゴールドバーグ演じるガイナンの言葉が重く響くこともあり、あれやこれや考えさせてくれる良エピじゃないかと。 他にも、艦隊の上層部がベイジョー側のテロリストたちに武器を横流ししてたりとか、敵国の侵略をベイジョー側テロリストに転嫁しちゃうとか、なんかきな臭い素材がゴロゴロしてます。しかもそれは基本解決されないまま。その辺微妙に現実世界を組み込んでるのが、この時期のTNG(若しくはUSドラマ)の凄さなのかとも思います。


 余談になりますが、この話でも分かるんですが、艦長って「艦隊の誓い」を順守するからこそなのか、艦隊の組織構造は最終的に無視しちゃうんですよね(^^;;。それが現場にこだわる指揮官で、官僚機構と距離を置く艦長の気質なり人柄を表してるのは分かるんですが。それでもそれってあんた…、と思うことが度々です。 なんだけど、現場と事務方の認識がどれだけ異なってるかとか、年令を重ねるたびに分かる部分もあり。そんなこんなで、やっぱり艦長は理想の上司ランクTOPのままです。

◯S5E1(#100)「クリンゴン帝国の危機(後編)」(原題:REDEMPTION)

 相方に「データ君が指揮官になる話、ライカーと艦長が模擬戦する話、艦長とお子様交流話with艦長のウィンク。どれがイイ???」と聞いたらこれが選ばれました。私は最後のやつが観たかったのに(^^;;。
 

 S4からのクリフ・ハンガーです。が、前編と後編とではテーマが異なるように思えて仕方ない話です(笑)。確かに前半は日本語タイトル通りクリンゴ ン帝国の危機です。けど後編は…データ君の士官としての成長がテーマとしか思えないんですよねぇ。なってる帝国の危機とかウォーフの扱いとかかなりおざなりに 落としたような感もありますし。
 ただデータ君大好きな私にとっては、このテーマ変更は製作陣GJ!です(笑)。一人艦の指揮を任されない事の疑問を艦長に投げかける場面とか、 最後の作戦室での会話とか凄く大好きです。アンドロイドだから感情がない筈なのに、薄っすら透けるかのような心の動きが見えるんです。指揮官として受け入 れないデータ君とか、一体それは誰がモデルだ?!艦長と副長のハイブリ

ッドか!?な指揮官っぷりだったりとか、 データ君好きには堪りません。
 またこの話は、デラ甘過保護な保護者な艦長が愛しくて愛しくて仕方ないってものあります。データ君に指摘されてしまうのもやむを得ないだろう よ、と思うくらい過保護です。最後の作戦室での会話にいたっては、息子の成長(若しくは出世)を喜ぶ父親な表情全開!!艦長、真剣甘いわ過保護すぎだ よ!!まぁデータ君だから仕方ないよね!に毎回なります(笑)。



< 8/26 追記>


 原題を辞書で引いたら

redemption
1.【名】〔抵当に入れた財産の〕取り戻し、受け戻し、買い戻し、回収
2.〔義務・約束の〕履行
3.《神学》罪の贖い、贖罪
4.償還、兌換 
by英辞郎 on the WEB:スペースアルク

 とありました。で原題だとテーマは変わってないんですよ!!完全に邦題にひきずられてた。
で何が変わってないかというと、クリンゴン帝国の危機に際してピカード艦長が調整役となるのは、彼の義務でありクリンゴン側との約束なんです。そして、ウォーフが艦隊を去ってまでクリンゴン帝国で戦うのは、自身の父親が政敵の策略で「不名誉な死」となりその汚名を雪ぐため=名誉の回復の為。更に、データ君が指揮官として上官命令に従わず勝手な判断で行動を取るけれど、それはその時の判断として最適であった。すなわち、士官として当然の義務を履行したと。すべてがタイトルに呼応してる事に今更気づいた次第です。
 邦題ってこいう誤解を生むんだ…。ちゃんと面倒くさがらず調べよう、うん(←何を今更)。


◯S4E1(#74)「浮遊機械都市ボーグ(後編)」(原題:THE BEST OF BOTH WORLDS Part 2)
 TNGファンはみんな好き、と言っても過言じゃないだろうボーグ編です。ただし、ボーグはこの話までだった。その後のボーグ設定は「人気にあやかりすぎじゃないか?」な感じがありまして、正直私は好きではありません。

 何故これを選んだのかというとですね、冒頭のボーグ化された艦長=ロキュータスが大好きだからですよ!!!ロキュータスは真剣凄く格好いいと思うの!!ロキュータスになら同化されてもいいと思うくらい格好いいのです(馬鹿)。
 その後の艦長奪還とかロキュータスとデータ君の同期とかも当然大好きなんですが、やっぱり冒頭のあの宣言には敵わない。今回思わず呟いたのは、 ロキュータスの義手の先っぽで動いてるセンサーになりたい、でした(笑)。それを聞いた相方は「あれなら出来るってか?そこまで思うようになったことが哀れを誘うよな…」と遠い目になってました。ホントこんなヨメですまない相方。けど、この作品に関しては相方が引きずり込んだから諦めてね☆です (酷)。 


 個人的にはこのボーグ戦があったからこそ、これ以降の作品クオリティが急上昇したと思います。特に艦長に癒せない傷を与えたのは、ホントにタイミング的にベストだと思います。だって、これ以降艦長は「艦隊を裏切った」ことや、自らが「死」を意識し続けるんです。それが、更にジャン・リュック・ピカードというキャラに深みを与えたと思ってます。てか、これがあってこそ「カターン」がより重さを持つわけだし…。
 で副長の進退問題についても、この話で一応のケリがついたのは良かったと、その後の艦長副長コンビを見てて思います。と、データ君が指揮官たる素質を発揮したのもの良かったなぁ。S4E1なタイミングでこの辺を一気に整理したり、設定を付与したのはホントに良かっんじゃないでしょうか。いや、ロキュータスになったのがパトリック・スチュワートとの契約問題だったのは知ってるけど(^^;;。

◯S7E23(#174)「知的生命体"エンタープライズ"」(原題:EMERGENCE)   

 相方選択な1話。
 

 冒頭のデータ君と艦長の「テンペスト」だけで満足です(笑)。しかもこのタイミングで「テンペスト」で、加えて艦長いやパトリック・スチュワート氏の声でシェークスピア論と台詞の解釈を拝聴できる素晴らしさ!!今回初めて、艦長が仰ってる「シェークスピアは対立構造を好んで」な解説が理解できました。これに関しては、ロンドン五輪開会式絡みでWebに解説が上がってたのがこんなところでリンクするとは、な明後日方向の喜びもありました。ただ、これってシェークス ピア論における基礎中の基礎だったんですね(恥)。やっぱり、ちゃんと解説書を読んで学べばなるまいと背中が伸びた次第です。

 物語はこの冒頭の解釈を底に置きつつ、ミステリーちっくなSF。勿論、TNGなので細かい部分では突っ込みまくれます(笑)。けれど、大枠の構成がきちんとしてるので見てる間は案外気にならない話。だいたい、エンタープライズ号が何らかの影響で生命体を誕生させる大枠だけでも、「その原因は?! その生まれた生物はそんな理想論だけで(ほぼ性善説)宇宙空間に放流していいのか?」と根本的な部分にツッコミ入れたくなります。が、ホントにそれは瑣末なことに思えるのが、愛というかTNGをS7まで付き合った成果というのか、です。


◯S7E22(#173)恩讐の彼方に」(原題:BLOODLINE)

 艦長に隠し子発覚なお話です。

 それほど語るほどのこともな話なんですが…。前項で叫びまくってる動画を観た後にこれを見るとね、艦長&副長の関係が歪んで見えて口角上がりまくりで食事どころじゃなかった(笑)。

 艦長に子供が居た。それを聞いて一番なんとも言えない表情になったのが、副長だった気がした今回。お陰で妄想が膨らんでしまったことに関しては、あちこちの関係者やファンに申し訳無いの一言です(^^;;。
 
 なんだろう…。副長が艦長のおイタを知らなかったことにショックを受けてるっぽいとか、艦長がやたら副長に気を遣ってる素振りに見えたとか。挙句、このシーズンになると副長がやたら艦長と近すぎる位置に立つことが当たり前とか。改めて、Fanficで副長館長なのがしっくりしたとか。そんなこんなを含めて、脳内は大概なことになってましたです。

 けど、この話の艦長はある意味「酷い。男として駄目過ぎるにも程がある!」と思います。それをああいう理想論で語って、視聴者を有耶無耶のうちにごまかせる艦長が素敵でした(えぇ)。


 製作から25年経ってる作品にこれだけ萌えられることに、我ながらビックリ。OnTimeでハマってたらかなりヤバかったかもしれないです。