2012年8月6日月曜日

BBC 『SHERLOCK』S2-Ep.3(ネタバレ)

某所にて4/8公開
4/8 16:0724 転記(但し日本放映前のためネタバレ部分白文字)
8/6 21:04 BSにて放映したため日付変更の上、文字色を変更。

 Ep.2を見終わったので気になって仕方なかった、Ep.3"The Reichenbach Fall"を字幕無し一気視聴しました。Ep.3については、全編は殆んど聞き取れてないです。辛うじて3割って感じじゃないでしょうか。にもかかわらず、

 見終わった直後は脱力…。

 ネタバレもなんのそのでDVD購入前から情報は仕入れて、ある程度の予備知識はいれてました。タイトルからして元ネタが『最後の事件』だし、結末は知ってる。だから、絶対大丈夫!驚かない!泣くわけない!と思ってたんですよ。が、思いっきり製作者を見くびってました、ごめんなさいで一杯の視聴直後でした…。 てか、殆んど聞き取れてないのにも関わらず背筋が寒くなって、脇に汗が滲んで、ドキドキして、涙腺が崩壊するってどれだけなのかと…。凄かった。ホントに凄かった。

 以下、殆んど聞き取れてない中での感想です。かなり誤解しまくってますが、一応ネタバレ扱いとしておきます。それでも大丈夫&間違いまくってる感想でもOKという方は反転でお願いしますご笑覧ください。





 冒頭から仰け反り…。一体、これは一体…何でこの場面から始まるの…と。兎に角、ジョンが見てられないんですよ。「シャーロック」と言えず「best friend」としか言えない彼の心情って…とか思ってる内にOP。

 取り敢えずまとまらないので箇条書き。

・いろんな事件を解決して、プレゼントをもらうシャーロック。お礼が言えないシャーロックを傍できちんとフォローするジョンの姿に和みました。
・アンダーソンとドノヴァン再登場で嬉しい限り。アンダーソンが髪型変えちゃったので男前度が上がっており、ちとショックでした(笑)。
・ジョンが新聞で「召使(か執事)????」と書かれてることに不平を言い、それを完全に聞き流してるシャーロックないつもの日々。
・ジムが王冠被ってる場面はこうくるのか!と納得。そこに至るまでの流れは、ゾクゾクしちゃうくらい巧いと思いました。映像も非常に効果的だし、聞き取れなくてもなんとか理解できる作りでした。ジム役のアンドリュー・スコットは、見飽きないお芝居するなぁと感心しております。
・ジョンの風呂あがりを見せてもらえます(笑)。誰得なショットですが、濡れ鼠っぽい風情が愛らしさを増してて私得なのかもしれないとか思った時点で、何かに負けた気がします。
・BBC Oneの予告だった(?)場面。法廷に証人として出廷するためだったのか。なるほど、だから、車内でジョンがああやって忠告を与えてるんだなぁと納得。
・お手洗いでゴシップ記者(女性)に捕まるシャーロック。この場面、やけにシャーロックが色っぽく思えるのですが、気のせい???
・証人尋問を受けるシャーロックですが、ジョンの忠告は一切役に立ってなかったようです(苦笑)
・YouTubeで上がってた収監場面。罪状は法廷侮辱罪でしたか…。この場面については完全に深読みしすぎてました。保釈手続きをしたのは言わずもがなのジョン。
・ジムの無罪確定。陪審員制度の問題だな…と欧米の裁判制度の不備を感じた場面でもありました。
・シャーロックとジム。シャーロックってちゃんとお茶の用意できるんだ!!と明後日方向に驚いたです(笑)。そんな事はさて置き、肝心要の対談。二人の緊迫感ある雰囲気にのまれました。台詞は二人とも早口で単語量が多いため(しかもジムはアイルランド訛ときたもんだ!)殆んど聞き取れてません(_;;;。とても必要な場面なのは分かってるですが…。
・兄ちゃんに拉致られるジョン。てか、拉致られ慣れすぎてる感じに涙が出ます。拉致られたのは、あのディオゲネスクラブ。この作品で名前が出たのは初めてですよね。クラブ内の規則も原典通りだし、雰囲気はGRANADA版っぽくて流石シャーロキアン制作ドラマと納得します。従業員の靴音がしないようにちゃんとカバーしてるとうい徹底さ!!細か過ぎてビックリでした。
・保護者会談。初対面時と違って、階級差はあるもののなんとか同じ立位置で話しあおうとしてる二人に時の流れを感じたりしました。てか、やたらジョンが挑戦的なんですよね。まあ兄ちゃんには色々煮え湯を飲まされる感じだし仕方ないのか。
・兄ちゃん的には、ある意味精一杯の情報提供だった感じがあります。そして、ジョンのある意味不適切な態度を許してるのは、ジョンの人柄をそれなりに認めてるからなのと、弟の大切な友人だからなんだろうなと。
・兄ちゃんの前では突っぱねたものの、それとなく周囲を伺うジョン。この辺、元従軍軍医らしさを感じます。
・事件発生→探偵の推理→事件解決。いつもホントにいつものシャーロック・ホームズ物の展開です。が、これが発端。
・珍しくアンダーソンを褒めまくるシャーロック。その後の伏線なのだと思いつつ…。
・モリーが彼氏とのランチデートをキャンセルさせられるという、可哀想な展開に。シャーロック達が提供するのは菓子パンっぽくて、それはどうよあんたらと思わなくもないです(苦笑)
・分析にモリーをこき使いながら、ジョンと呼びかけるシャーロック(^^;;。ホントに人としてどうなのかと小一時間説教したくなります。
・モリーのお父様のお話。珍しく、きちんとモリーの話を聞くシャーロック。きっとこれが最後の伏線になるんだなぁぁぁと思いつつ、聞き取りは壊滅状態でした。いいんだ!字幕誤読があるから!(泣)
・ゴシップ記事発表。ここから転がるように展開するんですよ…。見ててきつい展開にドンドンなっていく…。
・アンダーソンとドノヴァンが疑問を呈する。それをレストレードが拒否する辺、この作品における独自の視点がある気がします。レストレードが単なる間抜けな警部じゃなく、人を見極める目を持ってて実直な人物に描かれてるのは、現代版の解釈として間違ってないよなと思えます。
・上から叱責されるレストレード。最後まで守りきれなかったのは、彼が社会人で組織人であるからだと思います。
・ハドソンさんの献身というか思いやりが大好き。
・逮捕されるシャーロックと警察上層部を殴って(ヲイ)一緒に逮捕されるジョン。二人一緒に手錠をかける警察が間抜けというか…なんというか…。
・手錠で繋がったまま逃走する二人。これかよ!!!BBC&スッタフ様これですか!!!本家最大の燃料投下はこの場面でしたか!!!!と緊迫感漂う場面なのに脳内が大騒ぎでした(^^;;;。てか、この燃料大きすぎて言葉がありませんのですが…。S1から言ってることですが、BBCと製作者は世界の腐ってる女子達をいったいどうしたいのでしょうか???
・手錠で繋がったままジョンの銃でジョンを人質とするのは分かります。ある意味定番です。そして、走り去るのもまぁ良いでしょう。レストレードが頭をかかえるのも非常に分かります。私もその場にいたら頭抱えるどころか、気絶してたと思うので。
 けどね、手錠で繋がったままじゃ足幅の違いで危険なのかもしれないけどね、手をつないで逃亡ってどうなのさ!!!!!しかも、それはシャーロックがほぼ動きだけで示して、ジョンが躊躇わず手を取るとか、映像がそこにズームアップするって…。そんな製作者と役者が大好きだ(え)
 更に、立ち止まってる時に、ジョンがシャーロックの手でなく袖口をギュっと握りしめてる構図ってホントにどうなのよ!!!!!あの身長差もあって物凄くジョンが可愛いんですが、何を狙ってますか?手じゃなく袖口ってのが、妙にいじらしさとか愛らしさを醸し出してるは気のせいですか????
 更に更に、フェンス乗り越えで、フェンス越しに見つめ合う二人てな構図に至っては、ホントにBBCとスタッフの意図を確認したいと思うくらい、真剣どうなんだ!!!!しかも顔近過ぎだし、走った後の息切れで表情が切ないとかときたもんだ!これは一体何の身分違いなドラマですか!?ロミオとジュリエットな感じですか???と息切れしそうなくらい悶えまくらせて頂きました(えぇぇ)。
 てか、シャーロックって7つ道具持ち歩いてるんじゃないのか???捨てたジョンの銃で撃ちぬいたらいいんじゃなかったのか?!と色々疑問は生じるのですが、あまりにとてつもなく美味しい場面だったので不問としたいと思います。
 申し訳ないけど、YouTubeとか二次とかでああいうが出来るのは仕方ないです。そして、関係性は左シャーロックがデフォルトなのは理解しました。ホントいろんな意味で本家がここまで盛大に燃料投下してくれる作品って、珍しいかもしれないと思います(いや私的には初めてですが^^;;)
・ゴシップ記者宅へ訪問→ジムと再会。ジムの計略が明らかになり、ぶち切れるジョン。いやぁこの時のジョンの怒り方が凄くて、自分が傷くこと以上にシャーロックの存在そのものとか社会的評価とか地位とかを守ろうとしてる必死さが感じられました。そして、それを一言もなく眺めてるシャーロックが痛々しかった。
・ジム役のアンドリュー・スコットが兎に角巧いんです。3人とも巧いんですが巧さの質がそれぞれ異なるので、3人揃った場面は見応えがあり画面から目が離せないんです。英国の役者層の厚さを羨ましくなる瞬間です(^^;;。てか、無名の役者を見事に引き上げる製作者の手腕が凄いのかもしれないですが。
・その後、シャーロックはモリーの元に行き、ジョンはディオゲネスクラブでマイクロフト兄待。シャーロックとモリーについては、モリーの想いがああいう形で報われたのは良かったのか悪かったのか、非常に悩ましいです。が、想いを寄せてる人からああいう言葉をもらって、自分の脳力が役立つのであれば幸せなのかもしれないとも思います。
・ジョンとマイクロフトの会談。というか、一方的にジョンがマイクロフトを責めた感じでした。それを咎めること無くジョンの感情を受け入れた様に感じた場面でした。そして、マイクロフトが別れ際に言った「I'm sorry」がとてもとても重い。
・バーツの研究室内で所在無く床に座りボールを投げてるシャーロック。小さな子が寂しさを紛らわせてるような雰囲気で、胸が締めつけられました。寂しいとか嫌だとか辛いとか、泣いて喚いたらきっと楽になれるのに、一人その寂しや孤独を抱えて蹲ってる子が居ました。
・『最後の事件』な展開。ワトソンに立ち会わせないための偽手紙=ジョンに立ち会わせないための偽電話。この展開については、巧いっと唸りました。ガイ・リッチー版ではこれが無かった分、余計BBC版が見事に感じたのかもしれませんが。
・シャーロックvsジム。殆んど聞き取れてません。ただ、見ながら感じたのは、ジムは何かはわからないけど焦燥があって、シャーロックはそれを昔は持ってたけど今はきっと解消されてる。そしてジムの焦燥も深い所で分かってる気がする。更に、
シャーロックの本質はジムと同じで、単にコインの裏表でしかないことをジムもシャーロックも知ってる。けれど、シャーロックは「大切な人達」の為に踏みとどまろうとしてる。 
・ジムが「君の友人」と言って最初に思い出すのがジョンなのが、違和感なくなってるのが凄いよなと。物語としては5話なのに、台詞とか映像で信頼関係をみせてるからこそ。そして、その次に出てくるのがハドソンさん、で三番目がレストレードでした。とても妥当な順位と選択。
・ハドソンさんとレストレードが狙撃者に狙われてるですと!!!!ジョンはモラン大佐直々に狙ってるっぽい。緊迫感が半端無かったです。
・ジョンが再びバーツへ。上から見てジョンが来たことに気づいて電話するシャーロックが切な過ぎ。そこからの、二人の会話はもうね…。複雑な単語がない分ダイレクトに伝わってきました。ああいう形でジョンに語らざるを得ないシャーロックと、ああいう告白を聞かなきゃいけないジョン。直線距離にしたら僅かなのに、果てしなく遠くて届かない距離で。声は聞こえるけど、どんな表情でどんな仕草でどんな動作で語ってるのかわからない。けど、ジョンはきっと真意を掴んでると思うのです。
・シャーロックの台詞で何が一番切ないって、初対面を語る言葉でした。搾り出すように、振り絞るように、心が痛いと叫びを上げてるかのような表情。素直にベネディクトが凄いと賞賛します。 
・てか、あれって凄い告白のような気がする…。一目惚だと言ってるに等しいんじゃないのだろうか…。すみません、腐りきってまして(_;;;
・シャーロックに近寄ったジョンは失神した気がする。
・ハドソンさんとジョン。ジョンの、腹が立つんです、が堪らなかった…。それを受けたハドソンさんが、シャーロックの思い出を語る少し呆れたような怒ってるような声も。そして、YouTubeに上がってたジョンの台詞とクリフハンガー。
・兎に角兎に角、製作者のシャーロック・ホームズに対する愛情は凄いです。そこらかしこに愛が溢れてて、その上で現代版の味付けを行ってる。下地がしっかりしてるから、多少の無茶があっても許される。
 そして、その愛情をしっかり受け止めつつ、独自のシャーロック・ホームズとジョン・ワトソン(その他キャラも)を創り上げた役者陣に惜しみない賞賛を贈りたいと思ったS2-Ep.3でした。

・まぁやりすぎ?と思わなくもない部分もありましたが、それは解釈の範囲ってことでいいのかなと。しかし、S2も腐った方向で満足だったなぁ(笑)
・そしてそして、製作者と役者から発表のあったS3!!!!きっと「復活」からなんでしょうね。BBC版のジョン・ワトソンは気絶するのかな。ジュード・ロウ版はタコ殴りだと確信があるんですが、マーティン・フリーマン版はどうなんだろう。一番に思いついたのが「説教」でした(笑)。ハドソンさんやレストレードの所にはちゃんと行ったのかとか、マイクロフトは知ってるのかとか延々説教(というかグチグチ)してそうな気がします。気絶するような気もするんだけどな、原作&GRANADA版大好き製作者達だから。
・S1の特典で言われてた、ジョン・ワトソンの結婚と別居はそろそろ出してくるのか??てか、それがテーマになっちゃうシャーロック・ホームズってホント凄いとしか表現できないです。

<4/28追記>
上で「本家が燃料投下作品は初めて」と書いてますが、嘘でした。 04大河をころっと忘れてました(笑)。04大河も本編と演者&脚本家が大概燃料投下してたよなっ!とか 思い出すに至り、ちょっとなんだかなぁと思った次第です。

<8>
 なんか凄く誤解しまくってる感想で…。恥を晒しまくってますね(^^;;;。ちゃんとした感想サイトさんとか分析されてるサイトさんって、心から凄いと思います。 ただ、第一印象がこうだったってことで、赤っ恥のまま残しておきます。ホントすみません…な気分ですが…。