2012年4月1日日曜日

US版 現代版シャーロック・ホームズ な話

某所にて3/26公開

 昨冬くらいから各所で出回っていた、US版現代版シャーロック・ホームズドラマ。遂に撮影開始され、日本でもいつの間にか話題になってたみたいですね。

 最初、この話題を知った時は「USドラマのネタ切れも切実だよな。タイムラグ置かずに速攻リメイクするって、なりふり構わずな感じがするなぁ。そこまでヤバイのか枯渇状況は」とか、「まぁBBCドラマ『ステイト・オブ・プレイ』を映画で劣化させちゃった前例があるしな…」とか生温い感じでした。
『ステイト・オブ・プレイ』がハリウッド映画版よりBBCドラマの方が段違いに素晴らしかったと確信している私なので、今回もBBCには勝てるわけないよなと思ったのもあります。 
 余談ですが、BBCドラマ版のDVDは購入するかどうか思案中です。ビル・ナイとジェームズ・マカヴォイの為だけに買ってもいいかもとか、己を鼓舞し中(笑)。話も若干「オイそれは?!」な部分はあったにせよ、あの緊張感とかを原語で味わいたいと思う作品だったりします。映画版については、なんであのある意味緻密で地味な話が、何故こんなに大味になるのか?!。ハリウッドってなんでこう大味が好きなの?!と萎えた記憶しかないです(^^;;。
 
 さて漸くUS版について情報公開されたようで、チラチラ小耳に挟んでました。一番何に驚いたって、ワトソンが女性に置き換えられたってこと!!いや、それは一番しちゃいかんやろう?!と俄の私ですら思った改変でした(苦笑)。
 ワトソンを女性にしちゃったら、今ままで散々USが作ってきたバディ物となんら変わりないやん!それやったらシャーロック・ホームズである意味がないやん!と。シャーロック・ホームズは同性同士が醸しだす「(様々に捉えられる)何か」が無いとあかんのとちゃうの?!と突っ込んだくらい驚きました。
 掲示板のまとめられたコメントを見つけて目を通してたら、やっぱり否定的な意見が大半でした。コメントに「女性同士にすりゃまだマシだったのに」なのがあり、それはそれで面白いかもと思いました。そう思うのは、シャーロック・ホームズの肝が、同性同士だから楽しい(腐でも腐じゃなくても)運命共同体な部分にある気がするからなんですよね。
 それをワザワザ男女ものしなくても…。同性同士の関係性から生まれる化学変化(ロマンスでもブロマンスでも友情でも愛情でも定義や言葉は何でもいい)は見せ方さえ上手ければ、受け入れられると思うんですがね。その手間すらをUSは省いちゃうのかと思うとちょっと残念な気がします。

 そんなことを考えてたら、US版現代版シャーロック・ホームズは既に作品としてあるじゃないか!と気づきました。サンフランシスコを舞台にした恐怖症持ちの名探偵が活躍するあのドラマです。
 そう、『名探偵モンク』。製作者もシャーロック・ホームズを意識したとインタビューで語ってたし、何よりモンクさんの職業が「コンサルタント・探偵」なんですよ!!。これって完全にシャーロック・ホームズのパロだと思うんです。
 またアシスタントは同居しては居ないものの探偵の日常生活を24時間見てるし、
アシスタントとだけは信頼関係が築けてるし、当然探偵の精神的な支えになってる。挙句、アシスタントの恋路を意識無意識に邪魔したりする(自分の面倒見てもらえないからって理由なのが、モンクさんです^^;;)し、。更に、頭脳で勝てない変わり者の兄(人嫌いって設定は原典準拠かな?)や、レストレードな役回りのストットルマイヤーさんが居る。勿論、奇人変人振りは勝るとも劣らない主人公モンクさん。 
 列記すればするほど、共通点が見いだせます。だから、もう『名探偵モンク』がUS版現代版シャーロック・ホームズでいいよ!それだったら、納得する人は多いと思うんですがね…。USさん的にそれじゃ満足できないんですかねぇ(_;;

<追記>
 密林さんのBBC『SHERLOCK』日本版DVD紹介文にも、「アメリカが早速リメイク!」とか書いてあってちょっとビックリしました(苦笑)。製作者同士が水面下で揉めてたのをファンは知ってるのになぁ、ちょっとどうかなぁと思ったりしてます。この調子だと、CBS制作『Elementary』は早々に日本放映orDVD発売されちゃうのかもしれない…と遠い目をしてしまいました。