2004年12月28日火曜日

秋田旅行記

 12/23-25の2泊3日で、秋田県乳頭温泉に行って来ました。目的は、『関西では味わえない雪見温泉を堪能しよう!in秘湯』でした(笑)。また、お宿にはTVが無く、また山奥の為携帯が私用できずネット環境すら無い、そんなアナログな環境に、とっぷり浸ることが出来ました。。

<初日>
 この暖冬でもしかすると雪には御目文字叶わないかもしれない…と思ってたんですが、出発前日にどうらやどっさりと降り積もったらしく、秋田空港は真っ白な銀世界でした。

 で、レンタカーで秋田市内で昼食を取った後、角館へ移動(ずっと"つののだて"と読んでましたが、"かくのだて"だったんですね/恥)。移動中に見る雪景色には感嘆の声しかなく。車中で「鶴女房とか、笠地蔵とかのお話ってこういう場面なんやねぇ」と呟いてしまうくらい、長閑で美しい風景でした。恐らく地元の方にとっては「辛くやっかいな」時期だと思いつつも、その雪景色の美しさや愛らしさにはうっとりしてしまいました。

雪の角館観光。
 観光シーズンには程遠い季節らしく、閑散としてました(桜の季節がメインシーズンらしいです)。ただ、武家屋敷と桜の木々にほっこり積もってる雪が美しく、雪の季節でも充分角館の町並みの美しさは堪能できると思われます。あと、桜細工(樺細工)がオフシーズン価格で、1〜2割引だったのが嬉しかったです(笑)。
 軽く観光して、田沢湖経由で乳頭温泉へ移動しました。

 移動中も雪は降り続いており、滅多に雪なんぞにお目にかかれない私にとっては、雪の中を走るという経験は珍しくて。車中はずっと「凄いね...綺麗ね...」と通常でさえ少ない語彙が、ますます片言になっておりました。また、山へ近づくにつれて気温の変化とともに、雪質が変わっていくのが非常に興味深かったです。

 立ち寄った田沢湖ですが、ホント人っ子一人居ませんでした(^^;;。積もった雪に足跡すらない情景でして、流石に唖然としました(笑)。密かに「遊覧船観光」計画があったんですが、遊覧船が出るような状況じゃなかったです。
 ただ、日が落ちていく時間に立ち寄ったため、湖と周囲の山々が見せる風景は美しく。来て良かった…と心から感じました。

乳頭温泉郷
 同じ宿に2連泊したんですが、お宿も温泉も申し分なく。思う存分に、のんびりとした時間を過ごすことができました。食事は囲炉裏端で山菜&川魚中心としたお料理でしたが、非常に美味しかったです。何より「味噌鍋」が絶品でした!!(元来味噌好きなもので/^^;;)
 また、初日にエゾシカの刺身という珍しいものを頂きましが、鹿の味って意外に淡白なんだな、としか思わなかった味音痴です(ごめんなさい)。
 2日目は、丁度クリスマス・イブということで、食堂入口にある鹿の剥製が「似非」赤鼻のトナカイになってたり、お宿の方が皆サンタ衣装を着けてたり、お料理もシャンパンや鶏肉が出たりと趣向をこらされてました。そんな雰囲気も相まって非常に楽しく美味しいお食事でした。

メインの温泉。
 ほのかな硫黄臭と濁り湯で「温泉に来た〜」感が非常に高まるものでした(笑)。お湯の温度はそれほど熱くは無く、ゆっくり長時間入ってられ芯から体が温まる感じがします。
 さて、当初目的であった「雪見温泉」ですが、想像以上に素晴らしく、雪が降る中で雪景色を眺めつつの露天風呂は本当に最高でした!!

<二日目>
 早朝露天風呂!と意気込んでたんですが、見事に寝過ごしました(笑)

 朝食後、本日の予定会議を開催。
 会議の結果、観光地である小岩井農場に行き会社関係の土産を買う。小岩井が余りにもシケシケだったら、お宿近くのスキー場に行ってみる、と相成りました。

小岩井農場
 えぇ予想通り観光客は殆んど居ませんでした(^^;;。恐らく通常季節であればやってる筈の、シープドックショー等のイベントも全て無く(楽しみにしてたのに/涙)。犬小屋で丸まってる状態の犬たちや、小屋で集まって暖を取ってる毛狩り後の羊の群れなんかをただ眺めてるだけでした(泣)。小岩井自体は広々とした農場、後ろに聳え立つ岩木山が非常に美しくて、目にも心も満足しました(ただ、余りにも人が少なかったのに呆然としただけです/笑)。

 お土産だけ買って(幸いにもお土産物売り場はやってました!)小岩井を去り、スキー場へ向いました。

 このスキーは全く想定外のことでしたが、初日の移動中に宿付近の「スキー場」と、貸スキーの文字を見つけた相方が反応し、急遽、二日目の予定に組み込まれることになったんです。
 が、実は私が一度もスキーをした事が無く、まさかこんな旅行の最中に初体験となるとは、予想もしてませんでした(泣笑)

 齢31にしての初スキーは、
板の履き方からリフトの乗り降り、滑り方止まり方等々相方及びスキー場の方たちに迷惑かけっぱなしでした(笑)皆さん親切にして下さって、物凄く有り難かったです。
 ただ、雪が新雪の粉雪で人が少なくて(2-3組しか居なかった)と非常に「超初心者」には快適な環境だったのは幸いでした。思う存分コケテ雪溜りにぶつかり(それでしか止まれない/涙)、意思とは無関係に滑る(え)事ができたのは、ホント幸せでした。きっと、人が多い中だったら大顰蹙な状態であったと、断言します。ホントに(^^;;。
 また、罪悪感を持つことなく思う存分コケテ埋ってもがけたのは、本当に良かったと。実は、腹筋が無いので一度倒れると、自力では起き上がれず、雪の中でもがいて、相方に救ってもらってました(恥)

 また、人の少ない時期にスキー挑戦できたら良いな〜と無謀な野望を抱いております。相方宜しくね〜(勘弁してくれと言う声が聞こえてきそうです)。

<最終日>
 朝食後、宿周辺にあった「自然道」を散策したんですが。まぁ誰一人足を踏み入れてない銀色の世界が広がっておりまして。時折見かけるのは、野兎や狐らしき動物の足跡だけ。膝上まである雪を漕ぎつつ最後の雪を堪能し、冷えた身体を最後の温泉で温めて帰路に着きました。

 帰途中に「遺跡のBIGNAME(By相方)」らしい、「払田の柵」まで行く事になりました。
(余談ですが、相方と国内旅行すると大概「BigName」な遺跡に連れて行かれます。島根旅行の時は「遺跡巡り旅行」と化した位です/涙)
 県埋蔵文化財センターに車を止め、資料館を見学し、調査員さんにお話しを伺った後、復元されてる南門から政庁まで吹雪の中歩きました(^^;;。
 しかし、名前から想像していたものとは全く違って、平安朝が北まで勢力を伸ばす拠点となった場所、というものを強く意識させられる遺跡でした。柵はあくまでも「政庁=中央」を守るためだけに作られてたんだと思うと、なんとなく当時の中央と地方との勢力関係が薄っすらと思えるような気もしたり…

 その後、再度角館に戻り若干観光し、空港に向いました。が、空港に着いたら濃霧。その為、もしかしたら欠航の可能性もあるとのアナウンスが流れましたが、結果何とか10分遅れで出発しました。ただ、待ってる間の緊張感は堪らないものがありました。

 今回の旅行、色んな「初」体験もあり楽しく幸せな時間でした。
そして、温泉は東北に限る!と再認識した旅行でもありました(青森の蔦温泉といい最高です!)。