2004年12月6日月曜日

一夜明けて。

 年末に向けてカタルシスを味わうのが、大河ドラマの本来あるべき姿なんじゃないのか?!
 こんな風に一場面一場面に声をあげて泣きたくなるような終盤じゃなくてさ...
 もっとこう紗が掛かった過去を穏やかに「回想」するのが、大河の終盤じゃないんですか?!
 そんな回想場面すらなく(いや・・・回想場面が挟まるたびに「冗長じゃないか・・・」と思う私が言う事じゃない)、この期に及んで「未来」を語る大河って・・・。
 しかも、台詞や役者の佇まいだけで過去が振り返れる、しかもそれらが全て「明るい」ってどういう作りなんですか?!

 何度も言うようですが、多摩編と鴨編に費やした半年は決して無駄じゃなかった。あの時期が緩やかで明るかったからこそ、今のドラマがある。
 死んでいった隊士達のみならず、生き延びる者達も、死に赴く人達も、敵である筈の薩長側の面々も、全員が活きてる。誰一人として無駄にせず、どの台詞も無駄じゃない。
 近藤・土方・沖田の中で全てが息づいて、新しい何かを産んでる気すらしてます。

 あぁ、もう・・・三谷さんに平伏しますよ。ホント…ホント色んな部分で悔しくてなりません(何者)。
 
 確かに、新選組!は紛れも無く「大河ドラマ」でした。
 当初吉川チーフプロデューサががおっしゃっていたという、「古い器に新しい酒を入れる」の言葉通りの大河だったと思います。この新酒はホント美味しかった。器に負けない美味しさと品格があったと思います。
 けど、結局「鬼っ子」な存在であることには変わりないと、そうも思います。鬼っ子で在るが故に、強烈な存在感と吸引力があった。だから、ここまで深く受け入れられ愛された存在に成り得たんじゃないかと。
作り手と受け手との関係が、信頼と密接な愛情を保ちつづけた大河は珍しいんじゃないかと思います。
 なんか、双方向の関係というのか、互いに受け止めあったというのか、そんな気すらしてます。

 大きな河の流れに翻弄されつづけた、この一年。楽しかった!! 
 まだまだ総集編もDVDも残ってる!
 今月一杯といわず来年も充分翻弄させてもらいます!!