2004年12月5日日曜日

『ANGELS IN AMERICA』

 Wowowで昨夜から放映されてる『ANGELS IN AMERICA』、全6話中2話の感想です。

 このドラマを見ようと思ったきっかけは、主演がアル・パチーノ、メリル・ストリープ、エマ・トンプソンらアカデミー俳優。作品が舞台原作で、トニー賞、ピュリッツア賞、エミー賞を受賞。
 という、如何にも権威に弱い日本人的な発想でした(笑)。

 ただ、テーマが非常に重いといいますか、レーガン政権時下でのHIV患者(同性愛者)と、彼らの周辺の人々の人間模様が描かれてます。
 単にカミングアウト出来ないとか社会から疎外されるという描写ではなく、彼らの内面と信仰との葛藤、家族との生半可で無い関係、司法内部での権力抗争等も描かれるため非常に見てて引き込まれる作品でした。

 やはりアル・パチーノは名優だと唸らされます。何なのかあの俳優は…。彼演じる弁護士は法曹界のフィクサーであり、いわば権力の頂点に位置する存在。で隠れゲイでもある。権力への執着や誇示する際に見せる「闇」と「迫力・怖さ」。対して、寵を与えようとする時に見せる「艶」。それらが、分離せずに「同居」してる瞬間ってのがホント素晴らしいです。しかも「声色」すらも様々で…。
 正直、たかだたTVドラマでここまで演じていいのか?!と思うほど。

 また、この作品が元は舞台で演じられてた事にも衝撃を受けました(見せ方も脚本も多少変えるんでしょうが、それでも凄いです)。ブロードウェイって一言では括れない場所だと、認識を新たにしました。

 問題は来週。スマステと20分被るんですよね。しかも我が家、ビデオ経由じゃないとWowow観れないし。
困った…