2007年6月9日土曜日

06/5/4 ドイツ 最後の夕食

 S家で待っていて下さったのは、H母とA父そしてH母の一番上のお兄様。勿論初対面でしたが、暖かく迎えて下さったことが非常に嬉しかったんです。全員そろった所で、S家の近くにあるギリシャ料理店で夕食を頂きました。

 お兄様を交えたことで、戦時中後のドイツが辿った歴史を「血が通う」モノとして見れたように感じます。東西冷戦時に親子・兄弟姉妹が否が応でも分断され、連絡が取れなくなった事の辛さについては特に。相方がデジカメで撮ったG家父(H母とお兄様の弟)の写真を、慈しむように懐かしむように見ておられた姿と、お二人が微笑みながら「50年ぶりに顔を見たわ。別れた時はもっと若かったのに。すっかりおじいさんになってしまったわね」とおっしゃた言葉がとても印象的でした。運命を嘆いたり激昂したり声高に非難する事も無く、ありのままの歴史を受け止めている、その強さと美しに打たれました。

 その夕食の席で、相変わらず私はネタにされ倒しました...。ショックだったのは、相方G姉&W氏のいつものトリオだけでなく、A父までがそれに加わった事...。食の細い(といってもドイツの方と比べてです)私に対して、「それだけじゃ足りないだろう?!私のを半分食べなさい。ほらもっと頼もうか?」と笑いながらおっしゃるんです。その上ご自身が空けた食前酒のグラスを私の前に置いて茶目っ気たっぷりに、「ひよはよく飲むね〜」とまで!!!!そして、半ば拗ねてる私の表情を眺めて楽しそうに笑われるんですよ!
 えぇ、打ち解けて下さっているのは十分理解してます。けど、最後の砦だと思っていたA父までもが私で遊ぶとは!!と本当に嬉しいやら悲しいやら複雑な心境でした。勿論、他の方もそれに乗っかっていじりまくってくれました(涙)

 夕食後、S家に戻りお兄様に別れを言い、ドレスデンの土産話をしたりお土産交換をしたりして最後の夜を過ごしました。私達にとってH母とA父が居るS家は居心地が良くて、彼らは大切な「家族」なんだと改めて感じました。