2004年11月22日月曜日

新選組!46話【東へ】感想

 時代の変化する速度に目が回りそうな回でした。正直、途中から感情が付いていかず、呆然としまま次回持ち越しです(苦笑)。
 また、認められるのは時間がかかるけれど、失墜する時は雪崩の様だと「擬似体験」させられた回でもありました。

 佐々木様、山崎、大先生が亡くなった回でしたが、彼等の死は彼等の生き様そのもののだったと思えて仕方ありません。

以下雑感

○佐々木様
 佐々木様が撃たれた場面。その瞬間「な・・に・・・っ?」と言葉を失いました。心棒が無くなった感じがしたのか、余りにも無駄死だと感じたからなのかは、よくわかりません。ただ、最後まで「忠誠」を尽くした(恐らく彼自体が矛盾を抱えながらも)佐々木只三郎の死が哀しかった。
 そして、近藤に「徳川を託す」と言い残した事。そして、その言葉を受け止めた近藤。「奇麗事」だと言われる向きもあるでしょうが、私にとっては佐々木様の生き様が最後まで貫かれた場面だと感じてます。それは、あの場面に無念や潔さ、そして何より近藤への「信頼」が伝わってきたからだと。
 このドラマの中で江戸~京都で佐々木様と近藤が築いてきた「関係性」に、齟齬が無かったからこそ、すっと入ってくる場面だった思います。
 伊原さん、お疲れ様でした。(陽兄ちゃん!!大好きっ/違)

○山崎・・・・・(号泣)
 最後まで「務め」を忘れず、確実に仕事ができる唯一の「隊士」だったと思います(このドラマ内でですが/苦笑)。だから、「顔覚えられてしまいます」の言葉に、傷の痛み以上に「監察方の仕事が出来なくなる」事の悲しみや辛さが伝わってきて、どうしようもなく哀しくてなりませんでした。
 そして船上での静かな死。山崎らしいな・・・と思えてなりません。山崎が斬られた場面から近藤・永井会談の場面に移った時、本当に頭が付いていかず「えっ?!なんで城内????なんで永井様が居るの???」と混乱するくらいで・・・そんだけ山崎って大きかったです。

 桂吉弥さん、本当に本当に素敵な存在感のある、山崎蒸を有難うござました。

○周斎先生
 最期まで田中周斎先生だった(笑)。
 周斎先生が勇に言い残したかったこと、つねちゃんとふでさんが「きれにまとめて」(笑)ちゃんと伝えてましたよ。

○八木さんご一家
・あぁもう、為三郎っってば(泣)
・八木ご夫妻。受け入れたばかりの言葉を思い出しました。 
 今回の「何も悪いことしてへん」の言葉に、近しい人にだけでも彼等が理解され信頼を得ていたことを感じ、嬉しかった。
・ひでちゃん、有難う。あの群衆の中で勇気が要った筈。
・京に登って八木さん家にお世話になったのは、僅かな期間(放映回数としても)なのに八木ご一家が画面に出てくるだけで、懐かしい思いがします。
・試衛館メンバーにとって、八木さん家って明るくて懐と情が深くて一番心地良く安らげた「家」なんだろうなと。そして、もしかして再び京に帰ることがあったら、戻りたい場所なんじゃないのかと。今振り返るとそう思います。だから、左之はおまさちゃんに「何かあったら八木さん家に行ってろ」と言えたんだろうと。

○京の女子衆
・お登勢さんっ!!やっぱり一番男気があるのは貴女ですよ(涙)
 戸田さんがお登勢さんで良かったと、ホント思ってます。大好きですよ~!!
・長州を匿っていた時と新選組を匿った今回、ほぼ同じ台詞。回想場面は無くても充分「回想」できる創りと、戸田さんの巧さに感嘆してます。
・小常の最期の言葉が…。
・「ナース」なお孝が活気付いてて、かなり可愛らしいと思います(笑)。優香のああいう雰囲気は好きだな。

○新選組
・漸く土方が踏ん張りだした事に安堵しました。彼の適応力や勘の良さは相変わらず健在で、それが何より嬉しいです。
・でもね、尾形君が書き留めてた文書は焼いちゃ駄目ですっ(涙)。それは、山南さんの遺志なんだよ・・・あんたは何で山南さんが「託した」ものを、こうも無意識に切り捨てていくかな・・・土方(泣)
・3年前の組織図を大切に持ち帰っても、山南さんの思いは残らないんだよ…
・ふと思ったんですが、ここら辺りで例の藤原君おねだり回想場面があったりしたんじゃないんですか????もしかしてカットですか?????(すっかり疑心暗鬼/苦笑)
・斎藤が過去に対して肯定的な発言をしたのは、もしかして初めてなんじゃないでしょうか。
・船上でのあの物真似は一体?(内輪受けに近いと思うんですが/苦笑)
 山本耕史君(あれはもはや土方では無いです・・・)が活き活きしてたので良いとは思いますが(良いのかホントに/笑)。
・左之とおまちゃんの「お茶目」な遣り取り、今回で最後かと思うと笑ってられないんですが。それでもおまちゃんの「(死んで帰ってくるのは)それはいや」には噴出しました(笑)やっぱこの夫婦は可愛くて、大好きですよっ!!
このまま清に渡って、盗賊の親分(違うかな?)になってくれっと思うくらいです(笑)
・左之が隊服着たの初めて見ましたが、似合わないよ~(笑)
・新八は男前ですね・・・しかし、小常との最後は切なかったです。
・ふでさんと勇の場面は、感無量でした。やっぱ野際さん巧いよなぁ。
・つねちゃんと抱き合ってる場面の勇が、前半とは全く違うことに驚きました。香取、凄いよ…

○幕府
・やっぱり野田勝海舟でしょう!!
・この方は本当に読めなくて、この方一人に周囲が翻弄されてるのが見えて何とも言えず楽しいです(^^;
・そういった意味で野田勝海舟は適役だな~と改めて思います。
・しかしながら「新選組では時代の波を止められない」と勝に言わせた事に、「終り」を感じました。
・兎に角、野田勝海舟の台詞は全部好きです!!あの嫌味な台詞をあれほど絶妙な言い回されたら、もう笑うしかないですよ、ホント。三谷さんの野田さんへの信頼とか好意が見えました(笑)
 (野田さんも脚本の意図を確実に理解されてるからこその、勝海舟像だと思う)
・えっと…。とりあえず榎本については、感想なしってことで良いですか(苦笑)
・会津の追い込まれ方が、切なくなってきました。容保公・・・頑張れ・・・

○その他
・あちこちに落としてた台詞の回収速度が早くなって、回収される度に回想させます。
・回想される場面で発せられる言葉の色合いが「輝くばかりの白」とすれば、今は「灰色がかった白」なんですよね。それらが見せるコントラストに彼等が居る場所の変化を感じます。(こういった辺りの巧さは流石だなと思う)
・台詞が回収されるってことは、今まで「無駄」な台詞が無かった事だと思うんです。そして、役者さんもきちんと意図を理解して「言葉として発してた」から、今になって生きてくる言葉が多いんだと。

来週は遂に甲陽鎮部隊ですか…はぁ


○その他(愚痴)
・演出…清水一彦…って見た瞬間から身構えるようになりました(-_-#)
・しつこいのは判ってますが、何度でも言います。
・やっぱり不安的中で「アップだらけの映像」と「無意味な風景」にげんなりです。
・そんなこんなで、カット場面が多かったりしたら本末転倒だと思いますよ。
・特に勝と慶喜の会見には、はっきり言って苛々しましたよ。なんで、野田の全身写して見せない???表情以上に身体表現してるだろうよっ?!彼等なら・・・
・身じろぎ一つにも意味がある筈だし、それらを受ける容保公他幕臣の身体反応を見せたほうが、どれだけ伝わるものが多いか・・・。それを全部無くしてしまうってどういうこと?!
・今回は今まで以上にテンポが遅く感じました。全体が間延びしてるというか、噛み合ってないというか…
・画面見ずに音声だけ聞いた方が、いろんな事が伝わるって一体どういうことなんでしょうかね(やれやれ)