2004年9月6日月曜日

新選組!35話【さらば壬生村】感想

 京都編 全中半が終了した感じの回でした(しかも久し振りに「まったり」とした回だったし/乾笑)。半年近く八木家と共に浪士組~新選組があっただけに、近藤の「このご恩は生涯忘れません」と八木さんの「いつでも帰っておいで」の言葉には、感慨深いものがありました。また、最後挨拶した中に芹沢・新見・山南さんが居ない事に時の「新選組」の平坦ではなかった道程を意識しました。
 何より、箒。逆箒だった頃を振り返ると、流れた時間を感じずには居られませんでした。八木家の皆さん、お疲れ様でしたm(_)m
 これで益々「ほわっ」とした雰囲気からは遠ざかっていくんだろうな・・・と思うと悲しいです。

 今回一番感じたのは女性の強さだったりします。
 お幸、おひで、お初、小常、おまさちゃん、お勢登そして京には居ないつねちゃ、明里。
 みんな、しなやかな強さを持って決して「流されない」。そして、ちゃんと「男」と己を支える聡明さと、男を自由にさせてやってる「自負」なり「懐の深さ」がある。そんな女性達が美しいと思ったし、その姿に感嘆しました。現代の表に出て行く「強さ」や「賢さ」も美しいと感じるし憧れもします。けれど、旧来の枠の中でしっかりと根っこ張って生きてる女性達も、美しいと感じました。

 それに引き換え、局長を始めとした男性陣の情けなさ(^_^;;;。
 山南さんが命を賭してまで伝えたかった事、残したかった事は「心に火を付ける」事じゃない。恐らく山南の遺志を理解してるのは、土方と沖田だけの様な気がしてきました(「託」された坂本は別枠で)。確かに山南さんは明里と出会って癒され、彼女が安らぎの場となったでしょう。けれど、彼が最期に選んだのは明里との穏やかな生活ではなく、組織の礎になることで自分の居場所を見つけた事の筈。自分が最期に望んで得られたものがあったから、彼は穏やかに「武士」として綺麗に潔く逝けた筈。なのになのにこいつらは!!(悔涙)
 そして局長(等)の公私混同(苛)。
 女性が「本音・建前」や「公私」の区別を付ける必要や、その重要性を理解してる分余計に発想が幼く感じます。男性が「自分のモノ」と思った際におこす「公私混同」ってやってるほうは気持ちよいし「善意」かもしれないけれど、やられた方や傍から見てるほうからしたら「勘違い甚だしい」としか思えず。その温度差に気づかない近藤達が非常に馬鹿馬鹿しくも哀れだと感じます。
 暢気だけれども日本の行方見定めて権謀術数張り巡らしてる方達と、せかせかと見えないうねりを感じそれを動かす準備をしてる人たちが居るのに、京のお方達の余りの鈍感さ、錯誤さ温度差に今までとは違う可笑しみを見た気がします。

以下雑感

・桂先生、それでお金とってたら詐欺ですよ~(つうかお金払う人が居たことに吃驚です/苦笑)身を窶すなら窶すで、できる職業考えて窶しましょうよ・・・(そんな桂も好きだったり)
・捨助を捨石にして逃げる桂に逃げの小五郎の本髄を見ました。あの小狡さがたまりませんな(笑)。けど、釣瓶を動かしたのは何の意味があるんでしょうか?謎でした。
<9/7追記:余所様の感想拝見してたら、答えありました。釣瓶を動かすことで塀が持ち上がる仕掛けだったんですね。あんな大層な仕掛けに気づかなかったの、私だけのような(恥)>
・坂本の移動距離と行動力には、感心するばかり。
・岩倉具視の胡散臭さ、得体のしれなさ、腹黒さが非常にツボでございます。
しかしながら、倒幕側の人物の方がすこぶる魅力的って、居たたまれない気分になります。

・「で、できる」 って一ちゃん(^_^;)貴方本当に剣の達人ですか?!
・伊東先生の如才なさが山南さんにあったら、と思うと(涙)。けど、伊東先生の如才なさは嫌いではないです。
・引越の挨拶品配ってたんですか(笑)。しかもあんな恥ずかしい標語付の手拭いって無粋なような。京の人は嫌がるんじゃなかろうかと危惧します(苦笑)。ところで、デザイン担当は河合でしょうか(河合か?/笑)。この辺、「歴史ファン」からは突っ込まれそうだな…
・左之の「当たって砕けろだ」からおまさちゃんの可愛い笑顔の「かんにん」って、いや~桜散っても青春って良いですね(違) 
・おまさちゃんの可愛い拒絶が見られるなら、左之にはこのまま当るだけ当って砕けまくってもらいたい(酷)
・「井上源三郎 嘘を吐きました」「内緒だよ」の源さん 素敵です。京都に来て一番深くなったのはこの人じゃないかと思います。良い意味で清濁併せ呑んだ上の凄みと優しさがあるというか。
・ひで嬢の「かんにん」は本当に切なくてなりません。
・ひで嬢の言葉と態度から全てを察する沖田の表情が素晴らしく。あれは、ただただ藤原君の演技の賜物だと息を飲みました。藤原沖田バンザイ!だっ(何者)
・「その時は逃げるんだよ」の言葉と抱く仕草のきごちなさに沖田の万感の想いが込められてる様な気がして。
・土方はどう転んでも辛い立場なのには変わりなく。ひで嬢に見せる不器用な優しさが救いでした。
・容保公と孝明帝の場面、必要だったんでしょうか三谷さん(爆)
・お登勢さん(=戸田さん)僅かな時間で、美味しい表情してましたね~さすがコメディエンヌ抜かりがないです(違)