2008年1月18日金曜日

Bon Jovi Japan Tour 2008 @ 大阪

 今年最初のLive。数年前に何故か彼らに嵌った母のお陰で、『Bounce』以来毎回参加してるBon Joviライブ。
毎回思う事なんですが、彼らのLiveは本当に楽しい!!!Jonに煽れ叫ぶのも、良い様に弄ばれる(なんて表現だ/笑)のが心地よくて、かなり病み付きです(笑)。今回行った大阪公演は来日最後ということもあったのか、2時間半近く盛り上がり、客電が点る直前まで彼らが舞台に居てくれる美味しいLiveでした。

 内容は私ごときが語るより、ファンサイト等々の詳細レポをご覧戴いた方が良いかと思いますので省きます。

 けど、Livin' On A Prayer、Keep The Faith、Wanted Dead Or Alive、You Give Love A Bad Name、Bad Medicine の会場一体となった盛り上がり、Jonの楽しそうな煽りは最高だよな〜と未だ余韻に浸ってます。また、『Lost Highway』からのナンバーも格好良くアレンジされてて、思った以上に乗りまくれました。特に、印象的だったのが、カントリー・ヴァイオリンの女性が凛とした美しさ。メンバーとの絡みも格好良くて非常に眼福モノでした。

 しかし...Bonoと言いJhonと言い何故あんなにメンバーに懐くのか?!そんなにメンバーが好きか?!と突っ込みたい気分にさせられました(^^;;

オシムさん回復!!

 前(と付けなきゃならないのが寂しい)監督のオシム氏が順調に回復なさっているようで、本当に嬉しいです。しかも、オシムさんらしい言い回しもされてるようで、本当に安心しました。氏の含蓄ある言葉や愛情ある皮肉な言い回しが、ホント大好きなので(笑)
 また、覚醒後第一声が「試合は?」だったという一文に、思わず「この爺さまは!!」と思わず笑みを誘われ、氏のサッカーに対する愛情や思いに打たれ涙しました(忙しいことです)。その後もチラホラと聞こえる氏の言葉にも笑みを誘われ、本当に一命を取り留められたことを言祝ぎたい気持ちで一杯になっています。
 きっとサッカーの神様が氏をもう少しこの地に留めて下さったんだと、柄にもないことを思ったりしています。
 
 今月か遅くても来月には退院されるそうで、ホント何よりです。報道されてる氏の様子も「爺さま...(笑)。らしいっちゃらしいけどね〜」という様なものが多いのがホント嬉しくてなりません。口が達者な患者さんで周囲の方達は気苦労が多いかと思いますが、氏の言葉を楽しみにしている一ファンとしては「達者で良かった」と思わずにはいられません。

 お元気な報道に触れて漸くワールドカップ予選を、心静かに楽しもうかと思える様になりました。

焼け木杭に火2

 年明け、久しぶりに『City Hunter』のFANサイトさんを巡っていたら再燃してしまい、今更ながらに買ってしまいました『City Hunter Sound Collection Z -Dramatic Album- 』。
 
 ちょっとした前置き。
 FANサイトさん巡りをする辺で、かつて抱いていた「熱」は判っていただけると思います。かなり恥ずかしい過去だとは思うんですが、どうもこの作品は「無かった事にできな」モノなんだなぁと今回改めて認識しました。原作者の某パラレル作品でかなりぶち切れて、二度と手を出すものか!と思ったりもしましたが、やっぱり『City Hunter』という作品は好きだし、嫌いになれないんですよね。性質の悪い男性に引っ掛って振り回されてる感じもするし、なんだかんだ言いながら引き摺ってここまで来たのかなぁという気がしてます(まるで、リョウに振り回されてる香の様だ/苦笑)。
 また、私のノーマルカプで尚かつ恋人未満の関係性が好きとかパートナー物好きとかの基調になってる作品の一つなんじゃないかと、今回色々考えてしまいました...。その辺はどこまでも成長してないよなぁと恥ずかしく思う部分もあるんですが、それも含めての今の私だ!と開き直ってこの文章を打つ事にしました。
 なので、以下かなり「恥ずかしい=オタ臭い」文章になってるかと思いますのでご了承下さいませ。

 『City Hunter Sound Collection』発売当時は「今更やしなぁ。(本放映終了後発売された)Dramatic Masterは乏しい小遣いで買って今も何故か捨てずに持ってるし、『3』以降と映画版のサントラも(以下略)、音楽集は要らんよなぁ。ジャケには心惹かれるけど...」と言う事で見て見ぬ振りをしていたCDです。ちなみに同時期に発売されたDVD完全版は、その値段に恐れおののき触手すら動きませんでした(10万円超えるって何?!と思いっきり退きはしましたが^^;;)。
 CDドラマそのものはもの凄〜く気になっていたんですが、こんな所でマニアックに走っちゃいけない、私はもう社会人なんだ、一般女性の仮面を被ってなきゃならないんだ!とばかりに固く心を閉ざしていました(どれだけ魅力的だったかがお判り頂けるかと^^;;)。

 が、あちこちのサイトにお邪魔してる内にCDドラマ感想にぶち当たったんですよ。で、ネタバレを読んでる内にもの凄く「聴きたく」なったんです。amazonに在庫が無ければ諦めよう!と思っていたのに、何故か在庫がありまして、これは運命かもしれないと強引に思い込んで購入しました。
 強引に思い込まなきゃ購入ボタン押せなかったんですよ(苦笑)。その前日には、Alicia Keys『As I Am』と Alanis Morissette『Jagged Little Pill』を購入していて、この落差は何?!と自身に突っ込み入れそうになってる程、妙に居たたまれないというか微妙な気持ちになってたし(複雑だわ...)。
 
 買った以上は楽しまなきゃ損!なので、早速相方には内緒でこっそり聴きました。

 その感想は、買って良かった!!の一言です(掌返し/笑)
 何が良かったって、原作(結婚を機に単行本は売り、その後再読したくなり再度文庫版で揃えたものの、相方の視線に居たたまれず再度売り払う...完全版は版元が変わったり、例のパラレル漫画の影響で未購入。)の一こま一こまが映像として立ち上がるんですよ!
 この作品に関わったスタッフを甘くみてた私が悪かったです、すみませんと思った程です。

 元々この作品って原作とアニメの関係が良くて、相互補完しあってる部分があったんです(というか、アニメ側スタッフが原作好きだったらしい/笑)。主役二人の関係もアニメ版の方がスタッフの意向と好みと勇み足(笑)で若干進んでたりもしましたが、それは原作の枠を壊さない程度だったし、原作も程よくアニメの雰囲気を取り込んでる部分もあって(海坊主とリョウの関係とか)、ファンとしてはストレスを感じる事無く原作もアニメも楽しめた作品でした。それが10年以上経っても損なわれてなかったのが凄いじゃないかと妙に感動したんです(過去に放映されたスペシャル版は如何なモノかと思うにしろ)。 
 
 また、作りがアニメ版をきちんと踏襲してくれていて、OPがAngel Night (by PSY・S)、EDがGet Wild (by TM Network )なのがこれまた涙ものだったりします。
 
 兎に角、原作を巧く消化しながら、オリジナルの設定を加えつつ違和感無く「アニメ版City Hunter」の世界を構築しています。難を言えば、かなり駆け足な感があること。香とミックのバトルはもっと長時間じゃないと拙く無いですか?とか、香の逡巡がやけにあっさりしてしまって、そこに引きずられるミックの心境の変化が唐突に感じられたり、リョウの逡巡はもっと丁寧に語って欲しかったり(原作では無言だから仕方ないんでしょうが)とかの引っ掛りは感じました。ただ、その辺りの引っ掛りは原作で脳内補完できるので、ちょっと気になるかな?って感じです。
 一番重要な「ミックの登場によって、香が思いっきりリョウの方へ足を踏み込んでいき、リョウの抑えてる香への気持ちが表面に少し現れる」とか「ミックを挟む事によってリョウの揺れ動く気持ちが見える」とか「ミックの行動が香を追いつめた結果、二人の関係が半歩(笑)前進する」とかはバッチリきっちり抑えているので、満足です。また、声だけにも関わらず予想以上に「City Hunter」の世界に引き込んでくれますし、聴かせてくれます。流石プロの声優さんだわ!と感心することしきりです。

 オリジナルの場面で、冴子との会話で少しだけリョウの本音が見えるのはアニメ版らしいアレンジなんですが、その会話の雰囲気が素晴らしく原作リョウと冴子でもあるんですよ。そして、ミック編で重要な、香への中途半端過ぎるのが如何にもリョウ(といかリョウ&香)らしい告白。原作では「活字」を巧く使って表現していてもの凄く好きな場面なんですが、音だけでこんな風に表現したんだぁ、凄く二人らしい遣り取りになったなぁとにんまりでした。この告白場面は神谷さんの声が兎に角素敵なんですよ!!原作でイメージしたまんまの口調と声。そこに絡む伊倉さんのちょっと可愛い声がこれまた「くぅぅ」って感じです。
 
 また少々不安だったリョウ@神谷さんの声も全く劣化しておらず、それどころか「うわぁリョウだよ!!原作のこの台詞を神谷さんで聴けるなんて!!」とかなり感動モノでした。何度と無く「良い声してるよな〜☆」と久しぶりになんかもうクラクラしてしまってました。「City Hunter」にとっぷり嵌る切欠になったのが「神谷さんの声」だった私にとっては、原点に戻ったというか、原点を思い出させたくれたという感じです。今でもリョウを演じてる時の神谷さんの声が、好きな声ど真ん中だったりするんだなぁと再認識してしまいました(^^;;。
 香@伊倉さんはアニメ版より若干女性らしい香嬢を作って下さってて、これまたにんまりでした。香のボケと突っ込みの心地よいリズムも健在だったし、文句ございませんです。神谷さんと伊倉さんの掛け合いを久しぶりに聴くと、やっぱりCity Hunterはこれが無くっちゃね〜とこれまた頬が緩みっぱなしでした。
 レギュラー陣は懐かしい!の一言です。冴子@麻上さんは相変わらず気風が良い艶っぽさだし、美樹@小山さんは包容力とキツと可愛いらしい姉さんだし、海坊主@玄田さんはお茶目な低音が相変わらず素敵でした。Cat's Eyeでの三人の遣り取りは、素直に可笑しいやら、美樹ちゃんの惚気もどうよとか冴子さん立場無いよなぁとか、映像が立上がって笑いが込上げてきました。
 肝心要のミック・エンジェル@成田剣さんは予想以上にぴったりで、リョウ@神谷さんとの絡みも雰囲気が合っていたように思います。リョウ@神谷さんより甘い声なので、気障なプレイボーイっぷりが素晴らしく嵌っておられます。香とミックの会話は、ちょっと気恥ずかしいモノがありますが、原作でも大概気恥ずかしい場面なのでOKです(って/笑)。最後の場面で蚊帳の外に置かれて拗ねつつ、傍観者ならではの茶々を入れるのが非常に巧くてこの三人はこういう感じだよっと大笑です。
 
 で、原作では唇に近い頬だった(それでもリョウは機嫌を損ねてましたが/笑)ミックのKissですが、ドラマ版ミックはそんな中途半端な嫌がらせはしませんでした。更に性格が悪くなってる様な気がするドラマ版ミックは、えぇ唇でした(嫌がらせが徹底してます)。その時のリョウはきっちりうろたえてくれますので、必聴かと思います。
 
 聴き終わっての感想は、これで1時間半のスペシャル編作って下さい!それが無理なら、海原編のCDドラマ作って下さい!でした。だって、あの終わり方は「お預けっ」と同じだと思うんですよね...。と発売から2年経って買う奴が言う筋合いはないのは十分判ってるんですけどね、それでもこれだけ完成度が高いドラマを聴かせてもらうと、欲が出てしまうんですわ。

『エキストラ:スターに近づけ!』感想

『エキストラ2』放映に併せて、再放送してくれたWowowに感謝です(笑)
 『2』と比べてゲストは、#1 ベン・スティラー、#2 ロス・ケンプ、#3 ケイト・ウィンスレット、#4 レス・デニス、 #5 サミュエル・L・ジャクソン、#6 パトリック・スチュワート と非常に地味でした。私と相方が知っていたのは、ベン・スティーラー、ケイト・ウィンスレット、サミュエル・L・ジャクソン、パトリック・スチュワートの4人。
 ベン・スティーラーは映画『Night Musium』しか知らないし、ケイト・ウィンソレットは『タイタニック』だけかな(色々良い映画に出演されてるのは知ってるんですが、観てないんですよね^^;;)って感じです。正直、『2』を観た後に『1』を観て良かったと思いました。本放送時には何がなんだか判らなくて途中で観るのをやめてたかもしれない、とすら思いました。レギュラー陣の関係とか、番組のギリギリの作りとかに馴染んから観たので、ゲストが地味でも気にならなかったのは良かったかと。

 なので『1』は大本命、第6話のパトリック・スチュワートの感想だけに留めておきたいと思います。

 兎に角観れて良かった!!パトリック・スチュワート(以下 艦長)素敵だよ!しか無いんですよ(笑)。

 冒頭のシェークスピア劇(演目が判らないのがもどかしい)を堂々と自信たっぷりに演じておらるかと思えば、アンディにかなり駄目駄目な自作の構想を自信満々且つ情熱を持って語る、その落差が堪らなく素敵なんです。また、自作の主題が「女性の裸を見る」だけというのがむっつりスケベっぽくて、これまた素敵なんですよ。しかも、あの美声でかなり猥雑な事をおっしゃるのが、これまた何とも色っぽくて駄目な一ファンはドキマギしつつも大笑いさせていただきました。
 そして!!艦長の名台詞「Make It So(発進)」をあんな姿(舞台衣装)でおっしゃって下さったりするんですよ!!(興奮のあまり日本語が思いっきり乱れてます^^;;)。画面の前では駄目な一ファンがキャーキャー大騒ぎして、スタトレに引きずり込んだ張本人の相方から冷たい視線を浴びる程素敵なんです。

 この回は艦長からのメッセージが落ちになるんですが、これは巧いな〜と。艦長はアニメ映画の吹替えも数多くなされる位の美声なので、そういった特性を巧く使っておられるな〜と思ったんですよ。それよりも、私なら艦長の声で謝ってもらえたら、それまでの怒りは一瞬にして無くなる以前に、相手を誉めたたえる様な気がします(笑)。この回のマギーは、真剣羨ましくてなりませんわ。良いなマギー...。

 ところでイアン・マッケランの時も感じたんですが、英国舞台俳優って自分をネタにされても「難なく」こなされて、きちんと別の「人格」として見せてくれるのはホント凄いです。恐らく、基礎がきちんとあってその上に色々経験を積まれて、そこから生まれる自信とか揺るがなさが、そういう役者のイメージとかに拘らず柔軟に何でも演じられるんだろうなぁと思ったりしました。
 ケイト・ウィンスレトもちょっと間違えば「ダメージ」になるだろう役柄を、軽々と楽しそうに演じてたのが好印象でした。
 
 エキストラを見て英国演劇界って奥が深いよな〜と再認識しました。Viva英国俳優(こんなまとめで良いのか?!/笑)

『エキストラ2 :スターに近づけ!』各話感想

各話のあらすじはWowowの公式サイトよりの転載です。

 #1 オーランド・ブルーム
 
あらすじ:自分の思い描いていた内容ではなく、売れ線の下品なネタが満載のコメディを制作する事になったアンディは理想と現実の間で悩む。一方、相変わらずエキストラを続け
ているマギーはオーランド・ブルームに口説かれるが…

 
 オーランド(以下、オーリー)は、自分の名声と美貌に興味を示さないマギーにしつこく迫るんです。話のネタは『パイレーツ・オブ・カリビアン』(本国放映時を考えると恐らく『2』)と、ジョニー・デップの悪口(笑)。ジョニデに対する悪口は何と言うかもう嫉妬心丸出しで、一生懸命「俺の方が素敵さ」な虚勢が見えて可笑しいんですよね。まぁ、普段のインタビューで「ジョニデ大好き」を公言してるからからこそ、笑えるネタでした。一緒に見ていた相方が「やっぱりこいつは嫌な奴や」という位、もしかしたら「この人はこんな面もあるんじゃないのか?」的な雰囲気を巧く出してたかと思います。しかし、何が羨ましいってマギーでしょうよ。あのオーリーに 強引にKissしてもらえるんですから(笑)
 この回、アンディのコメディ制作場面で「同性愛者」に対する差別発言がかなりあって吃驚しました。初視聴だったので「良いの?これって???」と思いつつ、あまりの潔さに笑ったのも事実。

 #2 デヴィッド・ボウイ

 
あらすじ:番組はアンディの思いとは裏腹に高視聴率。とりあえずの成功に祝杯をあげていると、番組の大ファンだというファンに囲まれてしまう。面倒になったアンディ達がセレブ向きのお店に移動すると、そこにデヴィッド・ボウイが来店し…


 デヴィッド・ボウイが誠に男っ前でした。昔を知ってる相方が「相変わらず格好良過ぎるな〜」と感心する程。劇中で披露した「アンディに捧げる歌」(なのか?)の歌声がやたら素敵で、視聴後相方が持っていたBest版をリッピングさせていただいた程です。その「アンディに捧げる歌」は、歌詞が素晴らしい!!どこまでもアンディを馬鹿にしたエゲツナイ内容と、素敵すぎるメロディのギャップにクラクラしてました。その歌を一緒に歌おうとするマギーが一番のツボだったのは言うまでもありません(マギーの周囲に溶込もうとする姿勢が素晴らしい!!)。

 #3 ダニエル・ラドクリフ

 
あらすじ:番組が好調なアンディに映画『ハリー・ポッター』の依頼が舞い込む。意気揚々と乗り込むアンディだったが、主役のダニエル・ラドクリフは子どもキャラのイメージに思い悩み、だれかれ構わず女性を口説いて回っていた…


 避妊具を振り回す表裏のあるラドクリフ君とか、美人の婚約者が居る小さい役者さんに敵愾心を燃やすアンディとか、小さい役者さんに思う存分差別発言を繰り返すマネージャーとか。非常に濃ゆい回でした。子役が成長して役者になるのって難しいんだよなぁと、つくづく感じさせられたりもしましたが、ラドクリフ君の傍若無人さが印象深くもありました。
 ラドクリフ君が振り回してすっぽ抜けた、延びた避妊具を頭に載せる事になってしまった老女優さん。彼女に教育的指導され謝罪するラドクリフ君が「Dame Diana」と言ったんですよね。ちょっと気になったので、後からWikiで調べたら、この老女優さんはデイム・イーニド・ダイアナ・エリザベス・リグとおっしゃる方でした。デイムの称号を持ってらっしゃる方なのに、あんなことされちゃうんだわ!と英国コメディの懐の深さと言うか、根付き方に驚いてしまいました。てか、英国の役者さんフットワーク良過ぎですよ!

 #4 クリス・マーティン

 
あらすじ:チャリティーCMの撮影現場にて、コールドプレイのボーカルのクリス・マーティンがアンディの番組に出て歌いたいと申し出てきた。一度は断ろうとしたアンディだが、エージェントに押し切られゲスト出演を認めてしまい…


 今をときめく英ROCK BAND 「Cold Play」のVo.なクリスまでもが!って感じでした。新譜PRの為にだけにチャリティーに参加してるってのが、あからさまな上、如何にもなネタでツボりました。嫌な奴というよりこんなもんだよね、という感じでしたが、新譜発表時にしかチャリティーに参加しないアーティストって居るよな〜とふと思ったりさせてくれました。劇中で軽く一曲披露してくれたのは美味しかったかも。
 英国アカデミー賞授賞式に着ていくドレスを選ぶマギーが入店した高級ブティック店員が、客を見定める場面には「ある。これはある」と大きく頷きながら笑ってました。流石に「お客様が買われる値段の商品は置いておりません」とは言われないけれど、商品を触る度に速攻直されるとか、「どうせ冷やかしよね〜。うふ」的な視線とかはありますもの (涙)。そして、どこまでも周囲がトンマな所為で、我知らずのうちに窮地に立たされるアンディが素晴らしかった回でもありました。

 #5 イアン・マッケラン

 あらすじ:番組は高視聴率を続けるも、批評家からは散々酷評される毎日にうんざりしたアンディは、舞台に出演し役者としての価値を高めたいと主張する。そこにイアン・マッケランが演出する芝居のオファーが舞い込んできたのだが…

 Sir.イアン大好きっ!!としか言いようの無い回です(笑)。ネタは予告時とゲストから考えて「同性愛だね☆」と思ってましたが、やっぱり「同性愛」ネタでした。
 イアン・マッケラン卿がお芝居に付いて語られる場面は、なるほど...と。「見てる人をどれだけ巧く騙せるか」とか「演じるべき内容は脚本にある」とかいう台詞は、非常に重みがありました。その実例としてガンダルフを演じて下さったのには、大喜びでした☆たった一言でしたが、バルログと向き合い落ちて行く場面が思い起こされましたもの(涙)。巧い役者ってのはこうなんだよな...と、役に対して謙虚というのか、作家に対してきちんと敬意を払えるというのか...。どうしたら巧く「騙せる」のかを的確に判断して、自らの抽き出しから最適なものを出す作業を行う、それが出来るのが良い役者なんじゃないかなぁと改めて思いました。何よりも、良いものを見せて下さって有り難うございました、と言いたい気分で一杯でした。
 
 転じて、アンディが舞台上で同性とKissしたくないから(友人が見に来ているので)「口内炎が出来てる」とSirに嘘をつく。それを聞いたSirが「そんなことなら」と楽屋の扉を開け「ワセリンを!」と叫ぶ。丁度その時友人達が楽屋を訪れ、彼らが見たのは、(着替えの途中で)下着姿のアンディとアンディの手を握ってるSir。いや〜この瞬間、大爆笑でした。何たって「ワセリン!」とおっしゃっておられるのが、ゲイ・パレードにも参加されアカデミー授賞式にも彼氏を伴い出席し、カミングアウトもなさっておられる英国を代表する俳優のお一人、Sir.イアン・マッケランなんですから!!!ここまでネタにされて良いのかSir?!と突っ込みつつ、その潔さに頭が下がりました。
 
 その後も、舞台の本番中にKissを嫌がるアンディの頭を袖から押したり、好き放題、思う存分楽しそうにやっておられました。だから好きなんですよ、Sir.イアン・マッケランが。お茶目で色っぽくて繊細で知的で、素敵な方だと思います。だから、もう「ワセリン!」が堪らず可笑しくてなりません。大好きだ、マッケラン卿(笑)

 #6 ロバート・デ・ニーロ

 
あらすじ:アンディはエージェントにロバート・デ・ニーロとのアポイントを取らなければクビにする、と通告する。一方マギーは、人気トーク番組に出演し芸能界での交友を深めていくアンディとの心のすれ違いを感じ始め…アンディはエージェントにロバート・デ・ニーロとのアポイントを取らなければクビにする、と通告する。一方マギーは、人気トーク番組に出演し芸能界での交友を深めていくアンディとの心のすれ違いを感じ始め…


 この回は正直あまり面白く無かったです。デ・ニーロが本編にあまり絡んで来なかったし、デ・ニーロ」のイメージを壊さない範囲での演技でしかないというか。他の英国役者の様に「弾けて」無かったんですよね。私はこのドラマでデ・ニーロが苦手になったかもしれません...

木『エキストラ2 :スターに近づけ!』雑感

 1stをうかうかと見逃した事をヤタラメッタ後悔し(理由は後述)、2ndのゲストを知った時点で「今回こそは見逃すまいぞ!!!」と固く決心したドラマです。BBC製作のコメディを見るのは初めてだったので少々不安もありましたが、第一話を見てすっかり嵌ってしまいました。ちなみにこのドラマのレギュラーメンバー紅一点であるマギーは、『アグリィ・ベティ』のクリスティーナさんです。
 
 余談ですが一昨夏&作夏にNHKで放映してた『華麗なる詐欺師』もBBC制作ドラマ。非常に好みなドラマなので、2nd以降の放映か、日本版DVDの発売を心待ちにしてるですが...。
 
 30分枠のコメディで、派手な演出も凝った効果音も判りやすいテロップも、吹替えでも無い。ネタはかなりヤバい系(差別ネタ)で、正直「....BBCがこんなネタ流して良いのですか??」と驚き、不安になるくらいです。が、後味は悪く無い。「差」を美化して見せる日本のドラマよりも余程「正面から向かい合って」作ってる潔さがあるように思います。また後輩苛めに近い最近のバラエティよりも、しっかり脚本が練られており設定に無理がなく、必然があって「このネタを使ってるんやな」と思えます。そして、役者が脚本を理解して、正確に演じているので、見ている方も頭で理解した上で笑えます。とは言え、やっぱり「ヲイヲイ...このネタは良いのか^^;;」と思いますが。

 キャラは、売れない役者で脚本家志望のアンディとエキストラ仲間のマギー、マネージャー。全員「駄目」な人たちばかりなのが、素晴らしい(笑)。アンディはケチだし自己中心的で攻撃的な発言が多いし、差別主義者だし小心者。マギーはおっちょこちょいで、ここぞって時に空気が読めてない言動をするし、これまた自己中心。マネージャーは徹底的に仕事が出来ない上に、これまた差別的だし言動が無駄に攻撃的(無意識なのが凄い)だし。
 メインメンバーだけでも十分「駄目」な人たちなのに、豪華ゲスト陣が演じるご本人役もかなり「人としてどうよ?」なキャラばかり。こんな人たちが繰り広げる、派手な演出は一切無い台詞だけで進んで行くコメディです。
 皆それぞれかなり「人として駄目」なんですが、個性と割り切って見ると非常に面白い。その理由は、人間的に駄目なだけで、決して人は悪く無いから。それなりに優しいし、気遣いもできる。けど、徹底的に空気が読めないからどうしようも無く失敗する、ってな感じです。
 
 で、このドラマの特徴は何と言っても毎回のゲスト!
 1stは、 ベン・スティラー、ロス・ケンプ、ケイト・ウィンスレット、レス・デニス、サミュエル・L・ジャクソン、パトリック・スチュワート
 2ndは、オーランド・ブルーム 、デヴィッド・ボウイ、ダニエル・ラドクリフ、クリス・マーティン、イアン・マッケラン、ロバート・デ・ニーロと錚々たる役者陣!!

 私が後悔したのは、1stのパトリック・スチュワート(以下、艦長と表記。勿論、新スタトレのピカード艦長から/笑)編を見逃した事です。ハイライトはyoutubeで見た事があるんですが、まさか本邦で放映してるとは露とも知らず「えっ...艦長こんな番組に出てはったん???ってこの番組何?」ってな感想しかありませんでした。その後、Webを彷徨っていたら、艦長出演としてこの番組が引っかかったものの既に放映後...。何度かある再放送すら見逃したのが、ホント悔しくて悔しくて。致命的に英語が駄目なのに、英国で発売されてる1,2シーズン全12話収録のDVD BOX購入まで考えた程です(リージョン・フリーの再生機に手を出そうとまで考えました/笑)。
 そんな時、2nd放映を知り待望の1st再放送もしていただけるとの事で、有り難うWowowって感じでした。

 まだ、2ndのみの視聴ですが各話毎の感想を次に(ネタバレになるのかな?)。

『デスパ』の吹替えについてあれこれ

 海外ドラマを見る楽しみの一つに、吹替えがあります。吹替えによって、登場人物のイメージがかなり左右されてしまうと思うんですが、それ以外にも明後日な頼みしみ方をしています。吹替えに言及するとかなり長くなるんですが(笑)ちょとだけ。

 3rdでオーソンの吹替えをされてる田中秀幸さんとトム・スカボー役の郷田ほづみさんで思い出したのが、OVA『銀河英雄伝説』でした(またマニアックな/笑)。OVAは全話見てないんですが(絵柄が好みでなく、全110話という壮大さに負けました)、原作の方は嵌り込んでました。
 原作を読みながら想定していた声がキャゼヌル氏=田中さんだったりします。包容力と知性と少々の茶目っ気を感じさせる声が、私のキャズヌル氏のイメージに近かったんです。OVAでの役柄はラップ少将でしたが、どちらにせよヤン提督とは縁の深い関係。
郷田ほづみさんは、ヤン役の富山敬さんが亡くなられた後の新作OAVで同役を演じられた方です。銀英ファンとしては現在この二人の絡みは全くないのが非常に残念ですが、今後に期待したいと思っています (笑)。
 また、イアン役の銀河万丈さんが作品のナレーションをされてたり、カルロス役の土師さんが芸術提督メックリンガーをされてたりと非常に楽しい状況になっています(って一体^^;;)。あとメアリー・アリス役の小山さんはラップの婚約者だったよな〜とか引っ張りだすと切りがない状況です。
 
 実は田中秀幸さんの声が大好きなので、今回のオーソンも声だけ聞いては幸せに浸ってます。声だけ聞いてると「人格者」なので、アンドリューに説諭してる場面なんかはもう「田中さんっ!槙兄ぃ(By City Hunter /笑)流石だわ」としか思えないんですよね(思いっきり明後日な方向で間違ってる事は自覚してます^^;;)。

 また、安達忍さん@イーディが、新スタートレックの映画『First Contact 』でベティ・アップルワイトを演じていたアルフレ・ウッダードの吹替えをされていたのに気づいた時は吃驚しました。映画の方を見返したら、案の定妙に可笑しくて、かなりツボに入ってしまいました。
 勿論、安達さんは雰囲気も喋り方も変えておられるんですが、一旦気にし始めると「イーディがアップル・ワイトサンやってるよ〜」という妙な感じがしてなりませんでした。しかし、安達さんは懐かしの『ビバリー ヒルズ高校(→青春)白書』のドナ役もされてたりと、私にとってはお馴染みの声になっています。

 吹替えに馴染んでしまうと、元の声と違和感がある場合とそうじゃない場合がありますが、デスパの場合殆ど違和感を感じませんでした。スーザンだけは、テリー・ハッチャーの方が断然良いですが(笑)。
一粒で何度も美味しい海外ドラマは、最高だと思う次第です。

水『デスパレートな妻たち3』 

 一昨年放映された1stシーズンの集中放映からすっぱり嵌り込んだドラマです。これも、雑誌等々での評判が良かった事と、やはりエミー賞受賞作品との煽り文句に釣られました(権威に弱いのが丸判りです^^;;)。 1stは集中放映で一気に畳み込み、2ndは本放送をじっくり楽しみ、半年間じらされながら待った3rdだけに非常に楽しませてもらってます。また、3月以降NHKの「3rdは放映するかどうかは不明です」とのアナウンスにかなりヤキモキさせられただけに、放送開始がホント有難かった作品です(NHKの思う壷ですが^^;;)。
 
 メアリー・アリス自殺の謎から始まりレックスの死で終わった 1st、各家庭に変化が訪れそれによって引き起こされる困惑と混迷が始まった2nd。前2シリーズ共に脚本が非常に巧いな〜と毎回感じ、台詞やキャストの表情等何か一つは記憶に残るドラマだと思います。更に混沌(としか言いようがない/笑)としてきた今シーズンも十分面白そうだと思って観ています。胃が痛くなる展開は相変わらずで(相方は今シーズンからリタイア)すが、その「おいおい...」な展開が『デスパ』の特徴だと思うのでそれも含めて大笑いや苦笑しつつ堪能させていただいてます。

 そして、女性が抱えてる「何か」を徹底的にオブラートに包まずに見せる手法はやっぱり凄いと思います。かなり誇張されてはいますが、出てくる女性が抱えてる問題は大なり小なり抱えてる「何か」であって、それは「ちゃんとした女性が外に見せてはいけない何か」だったんですよね。けれど、このドラマはその「何か」を徹底的にあからさまに見せつけてくれて、「何か」を抱えてるのは「当たり前なんだ」と思わせてくれる。何よりに「皆抱えてるんだね」という安心感をも与えてくれる様な気がします。
 その分「何か」の汚さや嫌らしさを目の当たりにして、自身に痛みを感じたり過去の自身を結構恥じたりちゃうんですが(^^;;。けれど、そういったモノに対して奇麗な「快」や「解」を与えず、メアリー・アリスの突き放した視点からのナレーションで終わらせてくれるのが逆に「救い」になってる気がします。あぁ、そうだよね、こんなもんなんだよねって思わせてくれるんですもの。
 だから、このドラマに出てくる女性は徹底的に嫌いになれないんですよね〜。1stのフェリシアさんであっても(笑)。

 とは言いつつ、やっぱり好きなキャラは居るもんです。
 一番好きな女性は、リネット・スカボー。1stの育児疲れが原因で薬に走ったり、キャリアを手放さざるを得なかった現実への鬱屈と葛藤。なのに頼りない夫トムちん(←大好き)の腰砕けなばかりの駄目っぷりを、支えなくては行けない日々への苛立ち。そこから、2ndでは一転してバリキャリに復活したものの、育児と仕事の完璧な両立を目指しつつも結局無理だと知る。そして、愛すべきトムちんの専業主夫化 (笑)。
 彼女の芯の強さと賢さ(ずる賢さとも言う/笑)、理想の高さを持っているのにその完璧な実現が無理だと判断すると即座に「現実との折り合い」を図る理性は憧れます。そして、何より家族を愛してやまないその姿は「お母ちゃんって強いな〜」と思わせられるんです。また、時に見せる「弱さ」は彼女の人間らしさを感じますし、ホント大好きなキャラです。
 また、完全に尻にしかれてるトムちんとの掛け合いも非常に微笑ましく、この家庭が壊れない事を願う3rdになっています。
 
 次に好きなのがガブリエル・ソリス。彼女は何をしても可愛らしくて憎めないキャラだと思います。カルロスとの関係も、おままごとしてる見たいな雰囲気が、非常に好ましくてなりません。カルロスがガブリエルを離したくないの判るよな〜とか、ガブリエルはカルロスだから可愛らしいままで居られるんだろうな〜とニマニマしつ毎週眺めてます。最近はガブリエルの言動一つ一つが本当に少女の様だとしか思えなくて困ってます(笑)
 彼女にしたら「私はカルロスを嫌いになれない。だから、カルロスが自分を嫌いになって欲し」から、あぁいう無茶な行動になるんだろう、と見ています。カルロスを傷つけるのは「嫌いになって欲しいから」で、カルロスに対する「憎しみ」からじゃないような気がしてます。あと、彼女の性格上「行き当たりばったり。何とかなるさ!」な部分も激しく影響してると思いますが(だから好きなんだ!ガブリエル!)

 ブリー・バンデカンプ(現:ホッジ)は、兎に角痛くて痛くて。彼女の完璧主義からくる破綻は、ちょっと身近に思い当たる人が居るだけに、非常に身につまされてます。彼女なりの愛し方付合い方なんだろうけど、それは駄目だよブリーと思う反面、彼女がそういう言動に出るのが痛い程判ってしまって...。彼女のパートは感情乱されまくって、涙がでて仕方ない時期もありました。きっともの凄く弱くて自信が無い人なんだろうと、だからああやって一生懸命虚勢を張らなきゃ駄目なんだけど、それが傍から見たら痛々しくて溜まらない人です。きっとレックスがもっともっと包容力があって、ブリーの壁をゆっくり剥がす事が出来たならば彼女は心から幸せになれたろうに、と思ってしまいます。

 主役であろうスーザン・メイヤーは吹替えがどうも苦手です。3rdまで付きあったら流石に慣れ(諦め)ましたが(苦笑)、当初は違和感あり過ぎて..(他の方が巧いってのもありますが^^;;)。
 その所為か、どうもスーザンのパートは流して見てる様な気がしてます。が、彼女とイーディの掛け合いは、テンポが良くてもの凄く好み!です。あと娘のジュリーとの掛け合いも(笑)。
 キャラ的には突っ込みどころが多くて飽きないんですが、傍に居たらもの凄く鬱陶しいタイプかもしれない(笑)。なので、イーディの気持ちが良くわかります(イーディの「ぶりっ子」な表現は的を射ていて楽しい)。

 スーザンの永遠のライバル(なのか?)、イーディ・ブリット。実はもの凄く真っ当な人なのかもしれない、と思い始めた2nd。今シーズンでは「まともなキャラは彼女しか居ない!」と断言できるようになりました(笑)。スーザンに対する仕打ちは多少酷いと思われる節もあるものの、あれだけやられてたら納得できるよな〜とすら思える様になりました。個人攻撃はスーザン一人に向かうその潔さとか(娘や友人達に向かわないのが偉い!!)、やりかたの天晴れさとか。彼女の場合、吹替えの安達忍さんの声が良いんですよね〜。もの凄く色っぽくてキュートなので、聞いてても嫌悪感がないです。

 どうやら第7シーズンまで製作するとの事ですが、最後どうやってまとめるのかそれだけがホント楽しみで仕方ないドラマです。
NHKさん最終シーズンまでの放映よろしくお願いします!
 これも、本国の脚本家協会のストで判らなくなってきました。打ち切りとかの噂も出てるみたいだし...

月『アグリー・ベティ』

 エミー賞受賞作品の煽り文句につられて見始めましたが、評判に違わ ず面白いです。『プラダを着た悪魔』をパロってる感じとか(劇中でも同作品について触れてる場面があるので、意図してるんだなぁと思います)、テンポの良いカメラワークとか、ベティとダニエルの妙にお人好しな会話とかがとても好みです。
 
 立身出世モノではあるんでしょうが、人を蹴落としてのし上がる!という流れでは無いので非常に安心して見られるのも嬉しい理由。それに、出てくるキャストの微妙に嫌な人(=小物)っぷりが可笑しいし、きちんと性格付けがなされてるので何れも違和感なく見れます。また、米ドラマらしく一話完結に徹しながらもガンガン伏線を張りまくってくれてるので、今後の展開を予想しながら見れるのも嬉しいです(どの伏線が放ったらかしにされるのかも/笑)。
 そして、良ドラマならではの「社会問題」もきちんと盛り込んでくれてるのも、流石海外ドラマ!です。イグナシオさんの不法移民問題とか、「痩身の方が素晴らしい」という価値観に対するささやかな抵抗とか、移民に対する差別とかとか、改めてかの国が抱えてる問題を気づかされる事もしばしばです。こういう部分が英米ドラマの素晴らしい所じゃないかと思います。
 
 好きなキャラは、ベティ父のイグナシオ、マーク、衣装保管係のクリスティーナ。勿論主役級キャラも大好きです。イグナシオさんはあのおとぼけ風情と父親としての優しさに心癒されてますし、マークはお姉キャラならではの存在感と小物っぷりに、クリスティーナは頼もしさと我関せずな雰囲気が好き。
 しかし、毎度驚くのはベティの服装です。あそこまで突拍子も無い服装を良く考えるな〜とか、他の人のお洋服がとてもとてもお洒落で素敵なので、余計にベティの「...」が目立ってしまうのはきちんと計算されてるよな〜、凄いよ衣装スタッフ、と感心することしきりです。と同時にベティの服装を反面教師にしなくちゃね☆と密かに思っています(笑)

 余談ですが、このドラマのED曲で映画『プラダを着た悪魔』でも使われていた「Suddenly I See」が耳に残って仕方なく、これを機にKT Tunstall の『Eye to the Telescope』買ってしまいました (笑)。こういう出会いも良いもんだ、と一人悦に入ってます。

新春『のだめスペシャル』

 『有閑』とは打って変わって見事なつくり!!製作者側の原作に対する「リスペクト」が垣間見えたドラマでした。

 走りすぎな感は無きにしもあらずでしたが、巧くまとめてたと思います。Ruiの登場で蛍化したのだめに千秋が強引にKissする場面の変更や、オクレル先生とのだめの遣り取りや(あの師弟コンビが好物な私とってはかなり残念でしたが)、突拍子も無いのだめリサイタルへの流れもドラマの作りから考えたら妥当だと思います。
 何より、指揮コンやのだめリサイタルをきちんと音付きで見せてくれたのがもの凄く嬉しかったんです。片平のジャンプも見事だったし(笑)。必要な場面をきちんと演じて見せてくれるし、大切な台詞を欠く事無く使ってくれて、音楽も原作の意図を理解した上で使って見てる方にもきちんと示してくれる。しかも、オリジナル部分が違和感無く挿入されて、各キャラの軸がぶれない。有閑ドラマを見た後だけに、制作者側の真っ当さを感じました。

 そいう真剣さは見てる方にもちゃんと伝わるんですよ。だから、このドラマを見た後はクラッシクを聴きたくなるし、どの曲を使ったのか知りたくなるんだと思います。お陰で、ドラマ観賞後にチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を購入しちゃいましたよ。ラヴェルの「鏡」も欲しいんですが、誰の演奏を買えば良いのかを検討中です(結局CD店の方のお薦めを買うんですがね^^;;)。

 作り手の情熱や誠意は視聴者に伝わる、そんな当たり前の事を判らせてくれる貴重なドラマなのかもしれません。

『有閑倶楽部』

 惰性と原作改変確認の為だけに観ていました。3話目は好きな原作話では無かったためやり過ごしましたが、それ以外は録画視聴していました。

 キャストについての雑感ですが、収穫だったのが悠理@美南と男山&タマ・フク&アケミ・サユリです。特に男山は、似た子を良く見つけた!偉いスタッフ、と唯一スタッフを誉めたくなった部分です(笑)。
許容範囲内が野梨子@香椎、時宗ちゃんの部下2名、ミセス・エール@白川由美さん、時宗@鹿賀さんと五代さん。
 4話まで付合ってなんとか許せる様になって来たのが、美童@田口と可憐@鈴木、なんとかギリギリ許容できるかもしれないと思えるようになってきたのが清四郎@横山。
 主役に関して言えば、初回で見捨てました(笑)。あれは魅録ではありません(きっぱり)。

 作品としては、「ホントに本当にほんとうに原作読んで理解してる?」と脚本家演出家プロデューサー諸氏に聞いてみたい気分で一杯です (苦笑)。脚本もどうしようも無けりゃ、演出もテンポが無いわ見せ方下手だし...久々に原作に愛が感じられないドラマの様な気がします。『のだめカンタービレ』のドラマがどれだけ 練られて、きちんと制作されていたかがホント良くわかりました。同じ漫画原作で、突拍子も無い作品ですが制作側の「理解」と「愛」が違うだけで、これだけ明確な作品の違いとして表れるんだと改めて感じた次第です。「愛」は無くても良いから「理解」くらいはして作って欲しいな〜というささやか過ぎる願いすら、踏みにじられた感すらありますよ、『有閑ドラマ』は。
 まぁ、原作者がOK出しちゃってるんで仕方ないんですが(^^;;。

 第1話は、魅録が演じてる(?)本人にしか見えない事に、がっかりでした。予想はしていたものの、ちょっとは原作に近い性格付けをしてくれてるだろう、との薄い期待すら裏切られました。
 収穫は、悠理が兎に角可愛かったこと!!バニー姿で食事頬張る様子とか、突拍子も無い表情とかは原作の悠理が飛び出た感じがして、とても嬉しくなりました。
 野梨子は壁に向かってぼやく様な性格じゃない!とか突っ込みましたが、他の4人に比べりゃ十分許容できました。可憐は見た目は完璧だったのに台詞回しの拙さが気になって仕方無かったです。清四郎は声は何となく知的な雰囲気出そうとしてるのは判りますが、文武両道に見えないのが致命的です。何より和服が似合わないのが悲しい...。美童はヘタレっぷりは上出来で、他2名の男性陣よりは役を掴んでる様な気がしました。努力は買います。
 
 キャストもそうですが、この回は脚本の酷さに驚きました(苦笑)。原作の美味しい部分を取って、付け加えたオリジナルが面白く無いという「はい?!」な展開だったように記憶しております。魅録の恋愛話は要らんし、神無祭ダンスコンテストの優勝は可憐&美童でしょうよ!!確かに、彼らの蹴落とし手段はドラマ化に当たってはどうかとは思いますが、それでも精力剤飲んで優勝→賞金は早希へって流れこそ『有閑倶楽部』じゃないですか。なのに、中途半端に勧善懲悪にしてしまって...。
 取合えず、この回は男山&悠理のみで溜飲を下げました。

 第2話は、原作でも好きな悠理誘拐話。何故、おっちゃん三人組やない!あの小ジャニは何なのか?小ジャニと魅録の場面は一体必要だったのか?と色々グダを巻きつつ流し見でした。
 やっぱり、ヘリには悠理載せて欲しかったよな〜。

 第3話は、好きでは無い話だったのと、頑張って見ることに疲れを感じるようになったのでやり過ごしました。

 第4話は、ほぼ原作通りの流れだったので、まぁ何となく見れたかな?って感じです。美童のヘタレっぷりと、優しい面が見えたので今回の美童@田口には満足です(てか非常に低い基準です^^;)。きぬさん役の吉之和子さんがとてもとても可愛らしくて、満足でしたが、こんなドラマに勿体ない...と思ったのも事実です。
 細かい部分突っ込むと、美童が落ちた階段が狭すぎです。聖プレジデントは金持ち学校なのですから、無駄な空間が多い筈。特に階段とかは広く大きく取ってある筈なのに、ドラマの階段は普通の学校の階段です。それに、きぬさん家のお風呂は何故あのお風呂なんでしょうか?吝嗇なきぬさんが追い炊きできないタイプのお風呂を日常使うとは考えられないし、家も改装しないままであった可能性が大きい。となると、昔ながらの浴槽である筈。という、原作を読んでたら予測できる事ですら出来ないスタッフって一体?と思う訳です。単に見た目だけの判断だろうけれど、そうした場合に話として整合性が無くなるリスクを理解して敢てやってる感じがしないのが辛いよな〜と。

 第5話の「悠理と清四郎の結婚話」は、好きな話なので正直楽しみにしていました。途中までは何とか楽しめました。悠理と清四郎の「お釈迦さまと孫悟空」な関係は巧く見せていたと思いますし、野梨子が清四郎に対して持っているブラコンな感情とかも何とか見れました。あと冷やかしの可憐&美童コンビもそれなりに良かったです。が、最後の決闘は如何なものかと思いました。あの主役と清四郎の決闘場面で気持は思いっきり下降線。有体に申せば「萎え」ました。

 第6話...。原作で一番好きな「白鹿野梨子へ捧げる愛」だったのに、録画視聴だったのに、前半30分で投げました(涙)。敗因は何だったんだろう?野梨子は確かに「原作 野梨子」に見えましたし、体格の良さはあったものの可憐だとは感じました。清四郎の狼狽も「保護者としてのもの」だと見えたし...。
 結局、裕也と主役が駄目だったんだろうな、うん。

 7話から脱落したのですが、ちょっとした総括を。

 原作を切り貼りするのも、原作にない部分を付け加えるそのも手法の一つであり、それが功を成すことも多々ある事は理解しています。が、このドラマに関してはそれらが見事に失敗していると感じています。これは多分原作さTV側が理解せずに制作してるからじゃないかと思うんです。理解していないから原作にある「軸」を見誤って切り貼りし、更にキャラの言動がどうも「これは違う」と感じるような軸から外れた「オリジナル部分」を付け加えてる。そのチグハグさが面白く感じることなく、ただ「違うのにノ」としか思えなくなってるように感じています。
 最終話までお付き合いできなかった外野がとやかくは言いませんが、あの面白い原作を勿体ないなぁとだけ最後に書かせてもらいたいと思います。

今更な秋期ドラマについて

 冬期ドラマが始まった時期ですが、10月開始ドラマの感想をつらつらと。11月中旬から書いては止めて、書いては止めてを繰り返してたモノです。それ程推敲していた訳でもないのにノ。まぁ旬を逃すのは相変わらずなので、まぁ私らしいかと開き直って載せてしまいます(笑)。

 秋期ドラマは、下で散々愚痴っていた『有閑倶楽部』ドラマを始め、4本のドラマを観ていました。私にとってはかなりの本数です。
月:『アグリー・ベティ』NHK BS-2 公式サイト
火:『有閑倶楽部』日本テレビ 公式サイト
水:『デスパレートな妻たち 3』 NHK BS-2 公式サイト
木:『エキストラ2:スターに近づけ!』 wowow 公式サイト

 原作の改変を見届ける為だけに見ていた火曜日以外は、全て海外ドラマ。これは単に昔から国内ドラマよりも海外ドラマ好きだったからです。各話の詳細な感想はいずれ書く事にして(本当に書くのか?!)、 ざっとした感想を次項に。

ちなみに、1月開始ドラマは未鑑賞です。
(もしかすると、08年大河は役者鑑賞目的だけで途中参加するかもしれませんが^^;;)