2005年1月5日水曜日

突然ですが、義父の『組!』評

 年始に相方実家で食事をしてる最中、何の脈絡からか「組!」の話になりました。
 そうそう、大石学著「新選組」を義父が購入して私が勝手に読了した(購入時に「読ませてくださいね」宣言はしてましたが/^^;;)報告から、発展したんだ。
 ちなみに両家の親共、わたしが「組!」にすっかり足元救われてとっぷり嵌ってるのは知ってまして、なんか生暖かい目で見てくれてます(笑)

 全く見てなかった相方交えて、それはもう異様な盛り上がりでした(特に嫁と義父が/笑)。そして、土方役は言うまでも無く「良かった」そうです。山本土方の視線とか佇まいは「土方そのものだったな〜」とこれまた好評でした。
 あぁ流石副長ですよ!!(義母は「綺麗な顔立ちしてたよね」と申してました。流石副長っ、年齢性別関係なしです/笑)
 
 思い起こせば昨年。脚本が三谷幸喜で題材が新選組と知った義父の反応は、「史実通りにやってもらいたい」「大河で三谷的な色はあまり見たくない」「軽い大河は遠慮したい」と言ったものでした(義父は朝日購読者なので、氏連載の「ありふれた日々」も読んでるそうです)。それが、1年経った今年に「良かった」との評を聞けるとは!!意外だったし、それ以上に嬉しさが勝ちました。

 流石に多摩編は「軽い」と思ったそうなんですが、それでも見続けていたのは「台詞がおもしろかった」からだそうで。その言葉には、Viva三谷!!と叫びそうになりましたよ、本当に(感涙)。今まで良質な時代劇や大河を見てきたであろう、古希の義父に「台詞がおもしろいから、見続けた」と言わしめた三谷氏は流石ですよ!!更に、今作で三谷氏の才能にも驚いたらしいです(今まで「権威好きな、皮肉なんだけど重みに欠ける文章書き」という印象だったそうです)。

 また台詞のおもしろさも然ることながら、配役の魅力も大きかったようです(特に佐藤鴨と堺山南)。
鴨亡き後「しまりがなくなるんじゃないのか」と思ったがいい意味で裏切られ、その後の堺山南さん切腹後「緊張感がなくなるんじゃないのか」と思ったら、それもいい形で裏切られた事が、彼にとっては非常に良かったそう(やたら佐藤鴨と堺山南さんの最期を絶賛してましたよ/嬉)。

 ただ、沖田総司と勝海舟は彼のイメージとは違ってたそうです(他はかなりイメージ通りだったようです)。特に総司は「もっと『大人』な狂気じみた感じだと良かったな。今回のは余りにも『幼い』感じがし過ぎたな。」そうです。
 勝については「あんなフットワークの軽い感じはどうも違う。こうどっしり落ち着いた重みのある人物象じゃないと」と非常に不満気ではありました。ただ、不満がそれだけだったと思うと、その不満すら「ありがたい」と思える自分がホント可笑しいです(あくまでも個人のイメージを伝えてる意見だし、頭から非難されてなので物凄く受け入れられるんです)。
 勝に関してだけ言えば、全く観てない相方のイメージが野田勝そのものだったことに吃驚しました(暫く親子で沖田と勝のイメージ論を喧喧諤諤やってました/笑。いいネタ提供したもんだ、私)。

 しかもですよ、あの『どんとこい 新選組!』まできっちり観てたんですって(笑)。いや〜一般視聴者の反応がここまで良いとは、本当に嬉しくなりましたよ(^^)v

 しかし、義父母共に藤原君を「アイドル」と思ってたのは、どう捉えたらいいのか(笑)。特に義母の「香取君より可愛いのに。アイドルとちゃうの?!舞台役者さんなん!?!」な発言は、色んな意味でツッコミどころ多しだと思わなくも無く(笑)
 義父は『どんとこい 新選組!』内で三谷氏が「藤原君の台詞を書くのが一番緊張した」の言葉がとても不思議だったそうですが、藤原君が蜷川氏の秘蔵っ子で「蜷川幸雄に天才と言わしめた役者」と説明すると、得心してくださいました。

 ただ、相方曰く義父と私の『見方』が噛み合ってる様で全く噛み合ってなかったそうです(笑)。義父は「歴史」としての見方で、私は「舞台や演劇」としての見方だそうで、その間には深い河が流れてるらしいです(^^;;

「良かったな、同士が二人も増えて」と慰めともなんとも形容しがたいお言葉を、相方からいただいた帰省でした(ちょっと悔)