2010年11月7日日曜日

新スタートレック 第1シーズン Disc6

■Disc6

「生き返った死の宇宙商人」The Arsenal of Freedom

 ジョーディが頑張る話。ジョーディがエンタープライズの指揮を執のは、これが最初で最後の様な気がしてるんですが(^^;;

 艦長が上陸するとろくな事には成らない典型の話、と言っても良いかも(笑)。てか、何で誰も止めない!!艦長を止められるのは、性格的にも役割的もライカーだけですか?それって一体どうなのさ?!と問いつめたい気分にもなる話。

 あと、艦長が応急処置は出来るけどちょっと頼りない上、相手に話させる話術が無いし、ビバリーよりも自身の好奇心が勝っちゃう駄目なお人ってことも明らかになりました。それでも、そんな駄目な所があってこそ人間的魅力があって素敵なんじゃないか!と断言できる私が一番駄目だと思わさせれます…。


 武器商人なぁ…経済活動の暗部ではあるよなぁと遠い目をしつつ、本題はそこじゃないのかと我に返ったりしました。第2シーズン以降だったらどう料理したのか、と激しく興味を引かれる題材でもあります。


 いきなり艦の指揮権を渡されて頑張ってるジョーディの姿を見て、なるほど人が成長して行くにあたって必要な資質は「素直さ」かと再認識させられた次第です。彼の素直さや実直さポジティブさは美点で、彼が居る事で保たれる安定感ってのは確かにあります。

 私としては、ジョーディに指揮権を返される時の艦長が言う「もとの状態にして戻せ」がもの凄くとても好みです(笑)。侵入者やQに対して「私の艦」と言ってる人とは思えない(笑)。それは勿論ジョーディに対する信頼とか親愛があってこそですが。何より、上司としての懐の深さが素晴らしい!!。あんな事言われたら、これからも誠心誠意働こう、この人の元で頑張ろうと、固く決意します!。ジャン=リュック=ピカードを艦長に据えてるエンタープライズの面々が、心底羨ましいです。


 
「禁断の秘薬」Symbosis

 う~ん…。薬物依存者と売人、善意の第三者というか法の介入は何がBetterなのかというテーマなのかなと思いつつ視聴。

 決して軽くは無いテーマを丁寧に扱い、45分の尺に上手く収めてる回です。特に、艦長とDr.の対話で浮かび上がってくる「どこまで手を貸すべきなのか」は、難しいけれど大切な問題提起を見せたなと。

 

 そして、艦長が最後に下した決断ですが、あれは「人」というものを信頼してなくては出来ないと感じています。確かにDr.の方法は即効性があるし、第三者としても「楽」なんですよね。けど、艦長が選んだ方法は、彼らが自身の力で解決する事で新たな道が作れる可能性を与え、尊厳を回復させようとしている。時間は掛かるかもしれないし、見ている方もかなりしんどい。けれど、本質的な解決としては正しい様な気がして成りません。


 この回で他に印象に残ってるのは、ウェスとターシャの会話。「薬物に頼るなんて意味が無い、そんなことをするのが分らない」と言い切るウェスと、「逃れたい現実がある。薬に頼らなくては生きて行けない環境もある」と語るターシャ。どちらも真実なのが、哀しい。ウェスはきっと才能と環境に恵まれて「逃避したい現実」を知らない、ターシャはそういう「現実」に生きてきた。けどそれをウェスの傲慢ともターシャの悲劇とも描かず、淡々と普通の会話として描いた『TNG』は良質なドラマであると感じた回でした。

 
「悲しみの星に消えたターシャ」Skin of Evil

 今回は未視聴。

 ターシャもあの背景をもう少し深めたら面白かったのになぁと、ちょっと残念です。


「PARIS~時のはざまに」We'll Always Have Paris

 艦長の恋話。

 「時の歪み」か艦長の昔話、どちらが主題なのかすっきりしませんが(笑)。

 

 まず「時の歪み」をしゃっくりとして表現したのは、上手いなと。データ君がしゃっくりの影響で三人になるのも、見せ方として上手いと思います。TNGで「時」を扱った作品には外れが無いというのが、我家の定説。恋話は、艦長のヘタレ加減と大人な対応にクラクラ(←馬鹿です)。


 他には、データ君一人に上陸を命じた艦長とデータ君の会話が印象深いです。「機械だから替えがききますから」というデータ君(ちょっと哀しいですよねこの台詞は)、そういう意味で命じたのではなく「主観に影響されず的確に任務遂行出来る」とデータの個性を認めているからこそ任務を与えると伝える艦長。恐らく艦長にしたら当たり前で当然だったんでしょうが、データ君の立場からすると決して小さくない衝撃だったと思います。だって、全部認めてくれてるんですよ!自己否定してる部分を丸ごと認めてくれて、それが個性だと価値があるんだ必要なんだと示してくれるんですよ。しかも、それを過不足無く適切に伝えてくれる上司って!!!ホント羨ましい…。