2005年7月5日火曜日

愛・地球博 見学記

 去る 7/1(金)時折激しく降る雨の中、行ってきました「EXPO 2005 愛・地球博」。

 以下、予習も何もせず、見学ルートも何もかも行き当たりばったりな見学記です。

 気合を入れて早朝(05:30)に自宅を出発し、名神→東名を直走り長久手駐車場に着いたのが07:50でした。雨足が強かったため早めに運行を始めたシャトルバスに乗り、西ゲートに到着したのが08:30。えぇ、開門まで約30分間降りしきる雨の中ただ只管に立って待ってました(苦笑)。
 そんな中、アナウンスされるのは「雨のため足元が悪いため決して走らないで下さい」や熱中症対策等の諸注意ばかりでした・・・。正直、当日の気温や天候で「熱中症の注意はいらんやろう」と突っ込みつつ、そんな事より周囲の傘から落ちる水滴をどうやったら避けられるか、とか、屋根が無いところで待ってる人への言葉は無いのか??とか色々思ってました。
 ただ、激しい雨の中傘もささず雨合羽も着ず、列の間を縫ってペットボトルの回収等を行っておられたスタッフの方たちには頭が下がりました。彼らへの雨対策を何より優先で行って欲しかったです。ほんと濡れまくってて可哀想になりました。

 09:00丁度に開門され、持ち物検査&ボディチェック(金属探知)が行われた後ゲートを通過。噂の手荷物チェックは予想以上に徹底されており、ペットボトル等の持込禁止物は容赦なく没収されておりました(笑)

 事前学習で、企業パビリオンはかなり混むと聞いていたので一路北ゲートへ。
 ただ、余りにも雨足が強かったりしたのでIMTSを選択いたしました。このIMTSお一人様200円取られるんですが、デザインが円みを帯びて愛らしく、動きも静かで乗り心地が良かったので満足でした。
 ただ、運転席にぬいぐるみを置いてるのはどうかと思いました(苦笑)。折角の近未来的でスマートで繊細な雰囲気が、ぬいぐるみのお陰で台無しになってる感がどうしても拭えませんです(^^;;

 北ゲートに到着し、走って向かったのは「三菱未来館 もしも月がなかったら@earth」。
 ここはテーマを聞いたときから見てみたかったパビリオンでした。月の影響なくては現在の地球も生命も存在し得なかった、それをどういう形で見せてくれるのか、とか、新しい説なんかも随所に取り入れられてるんだろうな〜とかなりワクワクしてたんです。
 ごめんなさい。色々突っ込みどころが多くて、見終わった後は「ネタ本読もう」でした(それってどうよ)。
 少し突っ込ませていただくとですね。
・入場前のロボット漫談は、はっきり言って要らないかと思います。
・えっとコンパニオン(違)のお姉さん方は一体どういう役割があるんですか???
・前段の「お子様科学教室」みたいなアニメーションと説明は一体・・・
・今更地球と月の距離・質量等々の長々とした説明は要らんし、説明するならもっと違う展示方法があるだろうよ・・・
・そのアニメーション。何故地球が「オヤジ」で月が「子供」なんだ???????と(--;;;
・月が無くて「生命の誕生」は可能だったんだろうか???

 とか色々複雑な思いに駆られてしまった内容ではありましたが、映像は美しかった。
 日本の風景なんかを万華鏡の如く映し出してるのは、溜息が出るほど美しかったし魅了されました。こういう方向性で見せてくれたら大満足だったのに・・・

 で、日立館へ向かう途中「JR東海 超伝導ラボ」の「らっしゃいっ!今なら待ち時間無しで見られるよっ」な客引き(大きく違)に引き寄せられて、入りました。
 「超伝導」の説明は大変解り易く、物理音痴の私でもすっきり綺麗に理解できましたです。でもね、もう少し迫力在る実験を見せてもらいたかったな〜と思うわけです。

 その後急ぎ日立館に向かったんですが、時既に遅し。
 10:30過で待ち時間が3時間30分以上になっておりました(涙)。長蛇の列を具現しているかの様子に、並ぶ気力も失せすごすごと引き下がりました。もし行かれる方が居られたら、最初に「企業コモンB」から攻める事をお勧めしますです。

 その後、雨足が更に強まりグローバルコモンまで徒歩で行く事は諦め、グローバル・トラムを利用する事にしました。このトラムの待ち時間が長いこと長いこと・・・。しかも、その場でチケット購入(お一人様500円也)しなきゃならいと非常に手間のかかる方式で、はっきりいってトラムを待って乗るより歩いた方が早いと思われます。特に雨だと、厚手のビニールで視界が遮られるので目で楽しむ事も出来ず。また、待合場所には屋根も何も無いのでただ雨に打たれて濡れつつ、何時来るとも知れないトラムを待つという何とも中途半端な状況でした(--;;
 炎天下でもアレはちょっとしんどいかもと思ったりです。

 グローバル・コモン3に着き目指すはドイツ館。
 が、やはりここも時既に遅しで、待ち時間は120分でございました・・・。建物を取り囲む列を見た瞬間に勢いも萎え、結局諦めました。ただお昼はそれほど待つことも無くドイツ館併設のレストランで取ることができたのが、幸いでした。

 で、ドイツレストランは店内の雰囲気等々「らしさ」が見事に再現されててたのが、ホント嬉しくて仕方なかったです(笑)。金額は若干高めかとは思うんですが、量も味も申し分なくてかなり楽しく食事をさせていただきました。
 しかし、追加注文でコーヒーを頼んだ際、「ケーキ(←かなり大きい!!)も勿論食べるでしょ。大丈夫食べれるよ」と言うのは約束事なのか??と(笑)。と言うのは、例のドイツの友人や新婚旅行で行ったウィーンの人たちにも同じ冗談を言われまくってたので(^^;;

 その後、グローバル・コモンに居続け各国のパビリオンを堪能しました。
 どの国もそれぞれ特色があって楽しかったんですが、特に印象に残ってるのが次の館です。
・イタリア館
 「踊るサテュロス」像が圧巻でした。力強さと優美さと繊細さを目の当たりして、その造形美に目を奪われ言葉をなくしました。あとは工業品や各地方の特産物等を展示してあるんですが、その色彩の艶やかさや形の美しい形状には目を奪われました。
・北欧共同館
 北欧デザインはかなり好きなので、それを思い存分見れたのは幸せでした。
 館内もシンプル且つ木の温もりが感じられるようで、居心地の良い空間だったと思います。
・オーストリア館
 入り口で女性スタッフとウィーン・ワルツを実施体験させてもらいました。が、恥ずかしかった・・・・けど、楽しかったですよ〜行かれたら、是非体験してみてくださいませ☆
・カナダ館
 ここは相方一押しのパビリオンです(笑)
 待ち時間は多少あったものの、スタッフの方が退屈させないよう常に気を配ってたり、会話を積極的に交わしたりできる雰囲気があり、それほど苦にはなりませんでした。
 館内の映像もホント考えられていて、カナダの人と自然と生活をシンプルに解りやすく見せる工夫がされていたと思います。何より映像が素晴らしかった!!
 また、行った日が丁度カナダの建国記念日と言うこともあり、イベントも行われていたり、それに合わせたスタッフ達の盛り上がり(盛り上げ方)が見ていて楽しいものでした。受動的にならざるを得ないパビリオンが多い中、見学者も参加してるって感じがした数少ないパビリオンの一つでもありました。
・中国館
 ここは展示されてる遺物や壁のレリーフが、中国の歴史を物語っておりやはり彼の国が持つ歴史や文化の奥深さなんかを感じました(やっぱり文字や活版の発明ってのは凄いとしか思えない)。
 また、中国物産展も独自色が発揮されておりまして、思わず欲しくなったのが「印」。手彫りの印は非常に魅惑的です(笑)ちなみに相方は、扇子をご購入され「扇子はやっぱり中国か日本よな〜」と悦に入っておられました。
 それと・・・中国館と韓国館が間を置いて隣接してました。で、その間にこれ見よがしにパトカーが駐車されていたのが、非常に昨今の日韓・日中関係を表しているようでなんとも複雑な気分になりました。
・オーストラリア館
 ここは何をおいても巨大カモノハシ!!ですよ(笑)もうあれを触れて、あれに凭れ掛けられただけで充分満足でございます(それって・・・・)

 最後までドイツ館と日立館が諦めきれずに待ち時間を携帯で確認しておりました。が結局120分以下にはならず、後ろ髪引かれる思いで会場を後にしたのが、18:30過ぎ。

 見学終わった感想は、テーマ・パークに不向きな私達にとっては、ある意味しんどかったです(^^;;。そして、パビリオン自体どうしても受動的になってしまいがちだったのが、勿体ないと思いました。
 特に企業パビリオン。ロボットや機械が対応している姿が目立っており、正直味気なさを感じました。そういった意味では各国のパビリオンの方が、人が対応していた為、こちらから話しかけたりとか、質問できたりとか、より能動的に関わることが出来たのが楽しく、より強い印象を残したと思うんです。

 また、長蛇の列が出来てるパビリオンが軒並み「乗り物」系だったのが・・・なんとも(^^;;。それを見た時点で思った事は、期間限定の「テーマ・パーク」だわ・・・でした。

 今回の万博はテーマは、「地球環境」や「自然と人間との係わり」だと思ってるんですが、それがどうにも中途半端な印象を受けました。
 極論だとは思いますが、丸一日滞在した中で過去も未来も自然も感じることはありませんでした。万博という方法が限界にきてるんじゃないだろうか・・・とふと感じることもありましたし。

 そして、もう一つ。
 会場内の移動手段に関しては、もっと他に方法あるんじゃないかと感じました。例えば一日パスポートで乗り放題にするとか、チケットで何を利用したのかカウントして退場時に精算するとか、とりあえず旧来然とした方式だったので、手間がかかってる割に効率上がってないよな〜と思ったので。
 で、スタッフの方も客を捌くので手一杯で交流を図るとかいう雰囲気でもなく・・・いろんな意味で勿体ないと思った次第です。

まぁ、色々と楽しめたし、考えることもできたので行って良かったとは思います。