2005年9月20日火曜日

久方ぶりに神話と星に触れてみた。

 連休中日、相方の仕事兼趣味で明石にある古墳に行ったついでに、私の趣味も満足させなくては!!という事で明石市立天文科学館にも立寄る事になりました。

 お目当ては10年近くご無沙汰していた「プラネタリウム」。ここの投影機は最新鋭のものではなく、45歳(旧東ドイツ製)とかなり年季の入ったモノでしたが、それでも充分満足できるプラネタリウムでした。
 人工的に作られた「夜空」で投影される星の数が3,000個とは言っても、体を「闇」が包み込み、小さな星の光だけを目で追い、夜空に身も心も吸い込まれそうになるの感覚に充分酔う事ができました。あの感覚は何度体験しても心地よくて、星々の運行とそこに寄り添う神話の世界に想いを馳せると、堪らずドキドキするんです。
 あぁ出来る事なら空気の澄んだ場所で、寝転がって満天の星々を一晩中眺めてみたいものです・・・。

 約50分間で説明があった星座は、カシオペア座、夏の大三角形を描く鷲座・白鳥座・琴座、秋の平行四辺形のペガサス座、山羊座、水瓶座でした(内、山羊座と水瓶座は神話の説明付)。
 昔は1等星全部覚えていたのに今や殆ど忘れてることに愕然としつつも、記憶の底から引っ張り出す楽しさもあったりして、そういった意味でも大層楽しい時間ではありました(アルタイル・ベガ・デネブ辺りは流石に覚えてましたが、デネブの位置をすっかり忘れてたのが一番ショックでした^^;;)。

 星座に纏わる神話なんですが、山羊座の「何故下半身が魚なのか」という説明なんですがね、牧神パンが「慌て者だった」という表現は如何なモノかと...。短時間では仕方が無いと思いつつも、少し涙しましたよ。そして、其処に触れたんだったら魚座についても説明して欲しかったです(同じ舞台の物語なので)。

 そして、知ってはいるけど「良いのかそれはっ!」と相方共々突っ込んだのが水瓶座でございます(笑)

ギリシア神話によれば、トロイアの王子ガニュメデスがあまりに美しい美少年だったため、ゼウスが神の宴の給仕にするために、鷲の形にしてさらっていった(あるいは、鷲を使いに出して天につれてきた。あるいは、ゼウスが鷲に化けて連れに来た)という。

 Wikipedia わし座の項より抜粋

 (説明では上記トロイアの「王子」では無く「牧童」の方でした)
 この話、どんな美談に作り替えても、結局のところ「ゼウスが美少年を見初めて、矢も立ても堪らず拉致監禁した」っていう根っこが残ってるのが凄いとしか言いようがありません(苦笑)。しかも、神々(正妻ヘラすらも)公認という(^^;;
 勿論、ガニュメデウスの物語がそれだけじゃないとは判ってはいながらも(「美」に対する粋な賛美とか、美しいモノは「神」により近くあるとか、同性愛的な要素もどちらかと言うとより精神的な絆に近かったりとか)、現在に置き換えると物凄い話やな〜と相方と語り合ってしまいました。
 またイメージイラストのガニュメデウスが、Mケル・Jクソン氏に似てたのが、違った部分のツボを突かれてしまって、どうにもこうにも。笑いをこらえるのがホント辛かったのも事実だったりで(^^;;

 でこの話をするならば、同じゼウスの変身モノとして「白鳥座」も説明してくれぃ!!と思ったのは私だけでしょうか?!
 同じ夏の大三角形なんだし、やっぱゼウスと言えば男女関係無く発動される「好色」さと、それに伴う無計画且つ無節操な行動でしょうよ!!(大きな誤解があるようです^^;;)。そこを説明しなくてどうする!!(どうもしませんって)

 また、ギリシャ神話の神々が持つ人間臭さは魅力的で、私が物凄く惹かれる理由の一つなんです。そして、当時の「美」や「愛」に対する考え方とかも魅力的だし、神話の世界とは言え「人の業」なんかもちゃんと描かれてたりするのは、ホント楽しいんですよね(日本神話も同じだと思います)。
 一神教に取り込まれる前の所謂土着の神話に出てくる神々は、本当に感情豊かなんですよね。そして、彼らの感情が良くも悪くも自然現象と結びついていたりしてて、人と神(=自然)が密接に結びついていたであろう古代に、思わず想いを馳せてしまいます。