2012年3月31日土曜日

名探偵ポワロ『オリエント急行の殺人』(BS-Premium放映)

某所にて3/18公開

 言わずと知れたアガサ・クリスティーの名作『オリエント急行殺人事件』。
 私にとっては中学生時代に原作を読み、あの結末に呆然とし思わず本を取り落とし、以降アガサ・クリスティーを避けるようにになった曰くつきの作品です(苦笑)。
 苦手意識をいつまでも抱いていても仕方ないし、英国産ミステリーに免疫もつきはじめてると思われる昨今。いいタイミングでNHKさんが放映してくれたので、録画して視聴しました。
 
 初めて面白いと思った!!!
 謎解き部分は確かに「それはありなのか?!」と思うし、ポアロが見聞きしたこと全てが解決に絡むってどいうこと?!とも思います。しかし、正義とは信仰とは何か、人が拠り所とするべきものとは何なのか、人が人を裁くというのはどいうことなのか、といった内容が織り込まれてて非常に見応えがありました。

 冒頭でポワロが抱えた「重石」が、最後にああいう形で昇華されたことに予想外の驚きがありました。冒頭の「重石」が作品に陰影を与えていて、なるほどアガサ・クリスティーの作品はこういう部分で評価されてるのかと目から鱗が落ちた瞬間でもありました。

 ポアロが冒頭で抱えた「重石」とは、彼が出した真実により死を迎えた人がいること。
彼が真実を明かさなければ失われなかった命。それを目の当たりにし、真実が全てなのかと図らずとも自問することになった。
 そこには、正しい「解」や「真実」が必ずしも善や正義であるとは限らない現実がありました。況や、導きだされた「真実」や「正解」が時として「罪」とうか「生を奪う」結果になる場合もある。そのことを目の前での自殺という形で付きつけられてしまい、果たしてポアロが彼の信念に基づいて明らかにしたことが「正しかったのか」という疑念が生じた。そう私は捉えました。 

 正義とか真実とかは、裁きの場に神の意志や文化なりが介在するのであれば、何が「罪」で「真実」で「正義」がさらに見えなくなる。それを、誰が何を基準にどう「裁く」べきなのか。どういう「裁き」であれば、真実や正しい結末なのかを突き詰めることできるのかと。 
 そんなことをウダウダ見ながら考えておりました。

 正直、初読時の印象は「全員が犯人ってどういことよ?!」しかなくて、なんでこれが名作なのかとすら思ってたんです。が、今回のドラマで上のような事が描かれてるに気づいて、こりゃ凄い作品だぞ、と恥ずかしい話今になって理解した次第です。

 信仰や神、正義、真実について、やはり欧米とアジアでは随分文化的に捉え方が異なるので、どこまで理解できているかはわかりません。が、それでも非常に考えさせられた視聴時間でした。

 しかし、この話の結末がああだったとはちょっと本当に吃驚です。欧米人にとって神との対話がどれほど重要なのかが伺えて、そういう部分でも非常に面白かった作品でした。やっぱり、原作を再度読むべきなんだろうか…。新訳も出てることだし…(最近そればっかりだな^^;;)


映画『シャーロック・ホームズ シャドウ・ゲーム』

某所にて3/17公開

昨夜、ガイ・リッチー版シャーロック・ホームズ映画第二弾を観てきました。それのざっくりした感想です。

 映画自体は、ロバート・ダウニーJrとジュード・ロウの映画だと思えば十分楽しいし面白いです。しかし、ホームズ作品の俄ファンである私が言うのは非常におこがましいのですが、ホームズ物としてどうなのか?な映画でもありました。

 GRANADA版とBBC版で何が楽しいって、シャーロック・ホームズの無駄打ち且つコジツケ且つ後出しジャンケン的な推理です。あれを観る度に「おおぉぉ!!何だか誤魔化されてる気がするけど、凄いぜシャーロック・ホームズ(笑)」な驚きがあるんですよね。人とは違う観点や観察点なんかがあれで「言語化」される楽しさというのか。それを、ジョン・ワトソン君に逐一嬉しそうにこれ見よがしに説明するのが、これまた楽しいんですよ。そして、ジョン・ワトソン君の「凄いね。君は!素晴らしいよ!」という賞賛の言葉と表情を眺めて、ニマニマしちゃうってのがシャーロック・ホームズ作品の肝だと思ってます。
 
ガイ・リッチー版の第1作ではちゃんとあったんですよ、そういう場面が。だから、若干キャラは改変されててもシャーロック・ホームズの映画として受け容れられた気がします。
 けれど、今作はそれが少なすぎた気がします。確かに、推理洞察なんかは可視化されてるんです。それでも十分楽しいし、シャーロック・ホームズ物としては及第点だと思います。が、そこに至る台詞=言葉が少ないために若干の違和感がありました。言葉を操ってこそシャーロック・ホームズなのに、それが少ないのはちょっとどうかと思った次第です。
 この辺のシャーロック・ホームズの印象については、かなりGRANADA版とBBC版に影響受けてることは自覚してます。だって、両作品ともシャーロック・ホームズのセリフ量尋常じゃないもの…。英字幕ですら削るくらいのセリフ量って、どんだけさ!な位、鬼のように喋ってますし(おまけに早口ときたもんだ…)。

 それと、フィールド広げすぎだった気がします。ロンドン、せめて連合国内で終わらせて欲しかった。確かに、ライヘンバッハはスイスです。けどね、そこに行くまでにあれやこれや盛りこまなくても良かったんじゃないのかと。しかも、モリアーティ教授の目論見があまりにも壮大過ぎ、これはシャーロック・ホームズ物じゃないよ…と流石に俄の私も思った大きさでした。

 とは言え、エンタメな映画としてはホントに満足です。DVD化されたら買うと思う程度には楽しかったのも事実。
 ロバート・ダウニーJrとジュード・ロウの精神的イチャコラ成分もきちんと配合されてたし(ただし前作のほうが濃くて多かった気がする)、アクションの見せ方も綺麗で巧くて飽きません。脚本も基礎部分はきちんと練ってあって、謎部分もきちんと伏線を貼って綺麗に回収してるのでストレス無く観れます。映像や細かい部分に関しても、原作やGRANADA版から取り入れてる部分もあるっぽくて、ネタ探しも楽しかったりでした。

 それと、滝落ちについてですが、多彩な解釈ができるんだなぁとちょっと楽しい驚きでした。原典に忠実なGRANADA版の映像が先にあってこそ、BBC版の「あれ」とかこの映画における映像とか。基本は、モリアーティとの直接対決→乱闘→落下→実は生きてるなんですが、見せ方とかトリックとかがそれぞれ違って非常に面白いものがあります。
 また、GRANADA版=原典では無かった「ジョン・ワトソンが目撃する」設定がBBC、ガイ・リッチー版に追加されてたのが、かなり不思議です。想像や手紙だけじゃもう衝撃受けない時代になったのかな、とか思ったりしました。
 ただガイ・リッチー版で残念だったのは、シャーロック・ホームズからジョン・ワトソンへの手紙が無かったこと。BBC版は手紙ではなく電話に変更してるようです(ネタバレ予告編を見ると)が、映画版では触れられもせず…。冗長になるからなんだろとは思うのですが、う~んホントに残念でした。

 以下雑感を箇条書きで。
・アイリーンがあんなに早く退場したのにはビックリ。
・ワトソン君とホームズが再会する場面は、予告編の字幕と違ってあっさり風味過ぎてちょっと肩透かしでした。あそこは、予告編の字幕のほうが胡散臭て好き。
・この作品のハドソン夫人とホームズの関係は、あまり好きくなかったりする(^^;;
・バチェラーパーティするんだ…。英米人ってそんなにバチェラーパーティ好きなのか?!とこういうのを観る度に思います。
・マイクロフト兄ちゃん登場!マイクロフトがホームズを「シャーリー」と呼んでるのが新鮮というか、妙にニマニマしておりました(馬鹿)
・あと「Dear Brother」とも言った!!と心で大喜び(馬鹿×2)
・マイクロフト兄ちゃんの英語が非常に聴きやすいのは、正統派英国英語だからなのでしょうか?それとも、『銀河ヒッチハイクガイド』のナレーションで聴き慣れたからなのでしょうか????
・この作品での兄弟仲は良さそう。てか、BBC版だけが絶賛反抗期中なのかorz。BBC版のシャーリー(笑)は何時になったら落ち着くのかなぁと明後日方向な感想を抱いてました(馬鹿×3)。
・けれども、兄ちゃんとは推理合戦するんだね…。ある意味傍には居たくない兄弟だな。
・バチェラーパーティなのに、居るのはホームズ兄弟のみ。嫌なパーティだよなぁ(^^;;
・すぐさまカードゲームへ向かうジョン・ワトソン君。
・結婚式の介添人をシャーロック・ホームズに頼んでたワトソン君に吃驚です(笑)
・ホームズのせいで勝って得たお金を失う(物理的に)ワトソン君が哀れですが、それは標準的なワトソン君なので問題なし。てか、可哀想じゃなきゃワトソン君じゃないとすら思う私が居ます(笑)
・カードゲーム→お金の奪い合い場面で、結婚したいワトソン君順位が変わりました。このワトソン君はTOPから最下位に転落。だって、あんなにギャンブル好きな旦那は嫌だもの!!女たらしなBBC版が今のところTOPです(BBC版はシャーロキアン達が作ってるだけに、ちゃんと別の形で設定されてそうで怖いけど…)。
・ボロボロの格好で結婚式なジョン・ワトソン君。それを受け容れられるメアリーの寛大さに驚きます(笑)
・前夜、あんな状況に陥っても預かってた結婚指輪は無くさなかったシャーロック・ホームズに真の友情(愛情)を感じます。いくら、結婚を「墓場だ!」とか言って憔悴しててもね。
・新婚旅行を邪魔するのって、こいうことかよ!BBC版も今作も皆ジョン・ワトソン君狙い過ぎだよ!!と大喜び(え?)
・車内でのメアリーが男前過ぎて非常に魅力的でした。好きだなぁ、こういう芯が強い女性って。
・女装は流石にどうよ…と思ったのですが、見慣れてくると凄く違和感がなくなってくる不思議。電車内のアクション場面はニマニマするコネタが多くて楽しかった!
・メアリーを車内から突き落としたのは、ちょっと吃驚。きちんと回収されたので安堵しましたが(^^;;
・ただ、車内とか工場内とかは流石にやり過ぎな気がしなくもなかったです。武器とか演出とかを。
・一人ポニーに乗るシャーロック・ホームズてか、ロバート・ダウニーJrが無駄に可愛くて可愛くてどうしようかと思いました(笑)。ロバート・ダウニーJrってソンナニ男前でも無いのに可愛くて色っぽいんだろうか…。真剣に謎です。
・武器工場での二人の会話は、ブロマンスとういうよりバディ物として楽しかったし、関係性の見せ方が巧かったと思います。
・モリアーティは自らの手を汚さないのがいいのに!と突っ込みかけた拷問場面。
・武器工場については、この時期にこれは無い!あまりにも時代考証離れすぎ!と俄の私も思った位です(^^;;
・メアリーとマイクロフト兄ちゃんはもしかすると非常にいいコンビなのか!?と。マイクロフト兄ちゃん素裸は正直見たくなかったぞ(笑)
・踊るシャーロック・ホームズとジョン・ワトソン。えぇ狙ってるよね?けど、狙ってると分かった映像は萌えないぞ!と思った私が居ました。映像としては面白いし、意図もわかって楽しいけどね。それでもロバート・ダウニーJrとジュード・ロウの身長差が綺麗だったので、ちょっと嬉し楽しい場面でもありましたです(←結局掌)。
・滝落ちは、なるほどこうきたかと。想像以上に綺麗だったし、それまでの頭脳合戦含めて見応えはありました。
・第3作作るとか言ってるけど、やっぱり復活から始めるんだろうなぁ。けど、あのジョン・ワトソン君が気絶するとは思えなんですが(再会した瞬間殴りそうです^^;;。

好きすぎてツライ

某所にて3/17公開

 月曜日以降、通勤時間はiPhoneでS1-Ep.3をチマチマ観て、昼休みは『銀河ヒッチハイクガイド』シリーズをチマチマ読んで、夕食時にはGRANADA版を見返して、就寝前にはS2-Ep.1の字幕を辞書とWeb翻訳の力をかりながら解読(って‥)して更に萌え上がる。そこにFanficを読むことが入ったり、サイトさんを巡って情報を収集してみたり、YouTubeで動画観たりな毎日です。

 流石に自分自身でもアホかと思うのですが、ここまで好きになったのは久しぶりで全力投球してる感じです。対象が英語で本邦ではマイナーということもあり、余計な手順(一度だけの視聴では理解着ないので、必要な英文読解に関する作業)があるのですが、それすらも楽しい状態です。てか、それがすっごく楽しい!と思えるくらい好きなの。
 この状態が続くようだと、来年辺り(五輪終了後)に英国観光行くかもしれない!な感じすら漂ってますです。
 
 いや、元々相方とも「英国は行きたいねぇ。大英博物館を2日連続ぐらいで通いたいしね。あと、パトリック・スチュワートご出演の舞台とかあったら観たいしね(主に私が)」とかは言ってたんで決して唐突じゃないんです。目的にベイカー街に行くんだ!が追加されただけあって。

 ホント好きすぎて、ホントどうしたらいいのかわからない状態な毎日です。

 さてさて今夜は、ガイ・リッチー版映画を鑑賞だ!!
 わーい、マイクロフト兄ちゃんとモリアーティが登場だ!!新婚旅行を邪魔するSHと邪魔されるJWが楽しみだ!!
 
 ホント一体どこまでシャーロック・ホームズ漬なんだ…。
 こんなハズじゃなかったのに…。恐るべしBBC『SHERLOCK』…。

2012年3月30日金曜日

柳家三三×北村薫『砂糖合戦』

某所にて3/11公開

柳家三三×北村薫 第二弾な『砂糖合戦』&柳家三三×北村薫トークショーに行って来ました!!三三さんには申し訳ないけれど、目的はアフタートークの柳家三三×北村薫対談でした。これについては、1回生の時大学近辺の本屋で出会ってかれこれ20年近く、北村薫さんの作品が大好きで大好きなのでもう仕方ないのです!
 てか、20年ずっと好きな作家さんのお話がLiveで聞けるって最高に幸せだと思うのですよ!! 

 柳家三三×北村薫『砂糖合戦』の感想を少し。このお話は独演(朗読)でやるには厳しかったかなぁと思わなくもなかったです。著者自身もおっしゃってましたが、このお話は理詰めで解きほぐすものです。そのため耳で聞くよりかは、目で追うほうがリズム感が出て最後のオチのキレをより味わえる気がしなくもないです。
 しかしながら、アフタートークでも触れられてましたが、落語会の師弟関係について語る部分。その世界で生きて居られる三三さんが語ることで、良い意味での「生々しさ」があり原作以上に奥行きを感じた気がします。
 また、落語(今回は強情灸)はやっぱり耳で聞くものだなぁと改めて思いました。

 そしてアフタートークでの対談。
 凄く凄く面白かった!!
 北村薫さんの本への愛とか博識さとか、引用の的確さ(引用元の書籍をおっしゃるのには、リアル円紫さんが居る!!と感動すらしました^^;;)等、著作から受ける印象そのままな感じだったのがとても嬉しく幸せでした。
 以前も書いたかもしれませんが、この方の授業を受けてみたかったです。きっときっと、今以上に本を好きになって、もっともっと深く広い文学の世界を旅できてたろうにとか思う私がいます。いや、絶対高校時代にこの方の作品に出会ってたら、迷わず何の躊躇いもなく文学部に行ってたと思うんですよ!!

 そしてそして、公演終了後のサイン会(笑)。
 円紫さんと私シリーズは全巻持ってるのに、サイン会に釣られて購入しました(笑)。サインを戴くのをどのタイトルにしようか散々悩みましたが、結局『秋の花』にさせていだきました。『夜の蝉』も『六の宮の姫君』も『朝霧』も好きなんです。が、シリーズ初の長編なのと、一場面一場面が常に冷たい雨に煙っているような、そんな肌触りが好きなのでこれにしました。
 で、2-3人待になってからもうドキドキが止まりませんでした。恋愛のドキドキとは違って、緊張とかずっと好きな作家さんに出会える嬉しさのドキドキ。サインを頂く時なんて言えばいいのかとか、もうほぼ面接状態でした(笑)。
 サインを頂いた時、恥ずかしながらこちらの思いの丈をお伝えする事しかできず…。北村薫さんのお声を聞くこともできずでした…。
 ただ、学生時代に出会って以来ずっと北村薫さんの作品が大好きで、全作持ってます。時の三部作も大好きで、大切な作品です!!と申し上げたら少し嬉しそうにしてくださった気がします。北村薫さんはご親切にも「学部は何でした?」と聞いて下さって!!文学部でなかったことをこれほど後悔したことはありませんでしたよ…。ホント高校時代の私に言ってやりたい「文学部にしておけ!絶対文学部のほうが向いてるから!!バブルは弾けるから!!無理せず文学部それも日文にしておけ!」と…。

 兎に角、北村薫さんと言葉を交わせたこと、好きだとお伝えできたことが何より嬉しく幸せな一日でした。北村薫さんの作品と出会えてホントに本当によかった!!!

欲望に負けた(^^;;


某所にて3/10公開


辛抱たまらず、買ってしまいました。密林さんで発売された、UK版DVD BBC 『SHERLOCK』S1+2 Complete Boxを(笑)。各シリーズごとに買ったほうが安かった事に決済後気づいたものの、Box仕様だからいいか!と妙な納得の仕方をした辺、非常に愚かになってるのを再確認しました。余談ですが、我家海外ドラマのBoxいくつあるのだろうか…。多分、今後増える一方だと思うとゾッとしないです…。

 輸入版DVDなのでPCで視聴することになります。その方がネタバレを嫌う相方にとってS2ネタバレが無い為、ある意味最適な環境です。が、当然のことながら全編英語+字幕も英語。英語能力が地を這ってる私ですが、好きなモノのためなら何とかなるなる!をiTuneStore版で確認したので、字幕があればなんとかなるさ!な勢いで購入を決定。
 だってだって、昨秋から今春に出る出ると言われてる日本版DVD情報が、3月中旬になっても情報が一切出てこないんですもの!コレってもしかして出ないの?!とか思い始めましてね…。情報が出てこないから、万一発売されても各国版に付いてる特典映像(S1のPilotと音声解説&メイキング)が一切ないかもとか不安になった次第です。

 そして、S1のEp.1-3は取り敢えずiPhoneで視聴したので、先にメイキング映像とPilotを視聴しました。いやぁホント人間て好きな事のためなら、凄いわ…。と他人事のように思った視聴時間でした(苦笑)。
 だって、メイキング映像は流石に英字幕に頼りましたが、Pilotは英字幕無しで何となく分かるんですよ!!どういうことよ!!流石に細かいニュアンスなり表現なりは掴めてませんが、それなりに話についていけるという…。細かいニュアンスなりは、2巡目視聴(え)の時に英字幕と辞書のお世話になりつつ掴んでいく予定です。 


 以下日本版DVD未発売のため、念のため隠します。ネタバレ(ってか中途半端な内容把握ですが^^;;)NGの方はご遠慮ください。


『Kaleidoscope Heart』 by Sara Bareilles

某所にて3/10公開

 BBC 『SHERLOCK』経由で買ったアルバムの感想(笑)。YouTubeのファン動画(相方曰く「勝手連」)なので真っ当な経由ではないのですが、なんかここまでくると経由と言ってしまいたくなる気分です。

 YouTubeにアップされてるファン動画はこれ。
"Sherlock: King of Anything " 



 曲と声に惹かれて、iTuneStoreで検索したら1stアルバムを買ってたSara Bareillesでした。1stの『Little Voice』も"Love Song"にネットで引っかかってアルバムを買った経由があります。積極的に追いかけてるわけじゃないのに、何故かアルバムを買ってるアーティストさんなのかもしれません。

 で、『Kaleidoscope Heart』は勿論輸入版を密林さんで購入です。全体の感想としては、聴きやすくて声も心地よくて買って良かった!な一枚でした。アルバムタイトルであるKaleidoscope=万華鏡を堪能できます。曲の作りや演奏なんかは、ある意味地味です。が、シンプルな音と声と恐らく歌詞(理解してるのは"King of Anything"だけ)が、万華鏡っぽさを感じさせられて気持ち良かったりします。
 ただ、派手さや目新しさを求める人には物足りないかもしれないなぁ、と思ったりするのは否めないかも(^^;;。

 密林さんのレビューにもありましたが、女性VoとPopsが好きなら買って損はないです。女性Vo好きな私が保証します!!

 きっと春先の天気の良い日に散歩しながら聞くと最高に気持良いアルバムかもと、ちらと今思いました。

マンガ『ふれなばおちん』

某所にて3/4公開

 月刊OfficeYouで連載されてる、小田ゆうあ『ふれなばおちん』。女性漫画の感想を書くのは初めてなんですが、ちょっとドキドキしたのと、私の嗜好って…と思ったりしたので書いてみようかと。

 この作品は毎月愉しく立読んでる一つ(え)。先に各関係機関に謝罪をば。すみません、隔週刊月刊隔月刊季刊な漫画誌情報誌はほぼ立ち読みで済ませてます。そこで引っ掛かった作品(漫画、映画、舞台等)は自腹でドン!なのですが、雜誌にまで行き届く金銭&場所的ゆとりがないため仕方なくと言い訳を。余談ですが、金銭&場所にゆとりがあったら欲しい書籍躊躇いもせず買うし、図書館は絶版本だけお世話にる真っ当な利用者になります(それでも図書館と縁が切れない私って…)。けど、書籍に自己増殖されたら場所が無いんだ!!ホントに…。将来的に引越ししたら相方と其々別々の本部屋が欲しいと思う今日この頃。

 閑話休題。今日立ち読んだ4月号の展開にドキドキしちゃいましてね。佐伯となっちゃんのもどかしい関係と、なっちゃんの恋に恋するような初々しさにトキメキました。描かれてるのは4-50歳の恋愛です。それも、美男美女じゃなく一般的に言われる「おじさん&おばさん」。思春期の子供がいて、自分の格好なんて頓着してなくてすっぴんボサ髪、夫婦仲も悪くないけど恋愛は遠に冷めてる関係。そんな、どこにでも転がってそうな家庭のおばちゃんなのが「恋」で可愛くなる。
 その「恋」が不倫とか肉欲じゃなくて、トキメキだったり手が触れたり相手の何気ない言葉や仕草で一喜一憂しちゃう節度ある恋。そこに、家族が絡んでくるのでそんな些細な恋心でさえ「罪悪感」になるタイトロープな感じがあり、とても面白い作品になってます。

 周辺人物の描き方もソツが無くて、巧いと思ったりしてます。変化する母を冷静かつ疑いながら眺めてる娘(一番潔癖で頑迷さがある高校受験に年齢を持ってきたのが巧いと思う)、おばちゃんになった妻を誘惑するよう部下にそそのかした夫(善人だし妻を信頼してる普通のおっちゃん。妻に小さな変化をして欲しかったレベルなのがこれまた巧いなぁと)。
 そして、上司にその妻を誘惑して欲しいと頼まれた佐伯。この人の心境の変化が面白いんですよ。身近にいたら凄く嫌味な男性だと思うのですが、こういう作品で描かれるのを見ると「イイオトコ」に思えるキャラ。
 で、今月号で何がトキメイたかって佐伯の心の声だったりします(笑)。髪型を変えたなっちゃんと偶然会って、髪を触る場面で「やった 触っちゃたよ」と。なんか、モドカシクて愛おしくてドキドキしちゃったんですよね。佐伯が遊び人設定な分、なっちゃんに対しての純情さが強調されててドツボな展開でした。

 多分恐らくきっと、私はこういうモドカシサや距離感や伝えられない想いとかにツボをつかれるみたいです。なんか、もっと大人なツボが無いのか自分!と思うくらい学生時代からこのツボは変わってないかも…。

 『ふれなばおちん』単行本買うかもしれないなぁ(笑)


<追記>
 5月号でなっちゃんが「恋心」を自覚しましたね~。佐伯の手を出したくても出せない心境とかもきちんと書いてあって、ドキドキしてました。「恋」のトキメキとか多幸感とかってこいうことなんだよなぁと、改めて思わせてくれる作品です。

BBC 『SHERLOCK』#The Great Game


某所にて3/3公開

 延々序盤をリピってたお陰で思いっきり時間が掛かった#3でした。2-3割の聞き取りだけど、やっぱり原語は楽しい!!その役者が考えて、演出家と意見を合わせてる「音」や「言葉」だからなのか、細部は分からなくても感覚としてストンと落ちるものがあります。早く字幕版でないかなぁぁ(切望)

 以下、吹替版感想時に抜けてた部分についても滾る思いを叫んでいきたいと思います(迷惑)。

・ミンスクでの英文法授業。いやぁもう凄くうんざりしてるシャーロックが楽しいですよね。ブログでジョンに航空券手配させてまで(笑)やる気満々だったあの情熱は何処に行ったんだ!?と思うくらい、激しい落差がありました。そして、立ち去る時の「やってやったぜ!」的な表情がツボります。
・OP直後の数分。ここだけ10回くらい繰り返しました…。だってだって、ホントに本当に無駄に無茶苦茶お子様なシャーロックが凶悪って表現していいくらい可愛いんだもの!
・なにが可愛いってね奥さん。まず、ジョンが帰宅するのを待ってたかのように
足音が聞こえた瞬間反応(耳を澄ましてたとしか思えないぞ、シャーロック!な感じ)して、入室した途端に立ち上がって銃(←ジョンの/笑)をぶっ放すわけですよ。確かに、それまでも怠惰にソファに寝転がってぶっ放してました。けどね×2、これ見よがしにスマイルマーク撃ち抜くのは、ジョンが入室する直前なんですよ!それって、僕の退屈を解ってくれ!的な行動じゃないのか?!と呆然としつつニマッてしまう私がいます。
・この時の「bored!!」とリズミカルな繰り返しが、耳に幸せだったりです。それに加えて、このときの動作も切れがあるので、シャーロックの苛立ちなんがか見えて楽しかったりします。
・耳を抑え「What that hell?」(多分…)と半ば怒鳴りながら帰宅するジョンが不憫でならない。確かに、地獄だわなぁぁと同情する限りです。
・そして、勝手に(ここ重要)使用してたジョンの銃を使い終わった途端ジョンに無言で渡すシャーロック。そして、何の違和感もなくそれを受け取り弾倉を抜きすぐさま抽斗に仕舞うジョン。なんなのこの阿吽の呼吸は?!何も言わず醤油を差し出す理想とされた昭和の夫婦像じゃないのか、これは?!と意味不明に大盛り上がりな場面でした(馬鹿)。
・見方を変えれば、保護者と被保護者な関係…。そうか、ジョンは大きい子供をもってるお父さんなんだ!と爽やかに語りたくもなるかもしれない場面です(笑)。
・てか、ジョンもそんな解りやすいところに銃を仕舞うなよ…とちょっと突っ込みそうになります。
・この時のジョンはちょっと怒ってる気がする。まぁ勝手に自分の銃を使って壁に穴あけてて、その理由が「閑!!退屈!!くだらない!」だったら怒るわな普通。
・気を取り直したジョンが色々シャーロックを気づかってるのが、大人だなぁジョンが半分。もう半分は、なんだんだこの状況は?!です(笑)。折角、気分を盛り上げようとベラルーシの案件を聞いたりしてるのに、シャーロックは乗ってこず。って、ねぇどんな関係なのあんた達!?と思うのです。
・再度気を取り直してキッチンへ向かうジョン。食卓がシャーロックの実験用具でびっしりだったり、開けた冷蔵庫に生首が入ってたり。どんだけ可哀想なのか、ジョンはと(笑)。しかも、生首と対面したことを訴えても、シャーロックは全く意に介さずソファに横たわったまま「僕は紅茶だけでいい」(ここjust と teaは聞き取れるんですが、他が…英字幕欲しいなぁ…)とかほざいてる始末。ホントにあんたら一体なんなの?てか、ジョンが食事の用意するのが日常かよ!と突っ込みそうになる場面です。
・食事もお茶もする気が失せたジョン。まぁ当然だわなと(苦笑)。一応、叱ってみるものの無視されてますしね。
・ここまで、一切ソファから動かないシャーロック。動くのは手先だけ…。どんだけお貴族様なのかと思う場面(笑)。シャーロックとジョンの階級差がよく分からなくてモドカシかったりします。
・ジョンのブログに触れるシャーロック。褒められてちょっと満更でもなさそうなジョンが可愛い。なんで「Study In Pink」ってタイトルにしたのかをウキウキ語るジョンがホントに善良そうで可愛いと思います。
・シャーロックに「Would you like it?」とお伺いをたてるジョン。そして、あっさり嫌味っぽく「No」と答えるシャーロック。なんだんだこの2人は!?ここのやりとりは、絶対原語の方が楽しいです。テンポとか二人の微妙な温度差とかが見事にわかる。
・Noと言われたジョンが頑張って反論。けど、反論の内容がもうアレだから(吹替:褒めてたろ)、いちゃこらしてるようにしか思えないんですよね(^^;;。
・そしてシャーロックのターン!ここからの台詞は絶対原語!!リズム感のある言い方とか、ちょっと拗ねてる感じとか、シャーロック自身も言いがかりと半ば分かってる感じとか、単に退屈だから絡んでるだけな様子とがよく分かります。原語でこの場面見て、なんてお子様!と初めて思った位吹替と雰囲気が異なります。
・ジョンの反論が尽く火に油を注ぐ結果にしかなってないのが…単なる痴話喧嘩としか思えないんですが(^^;;
・「around around the garden like a Teddy Bear」な表現が無茶苦茶可愛いんですよ!!!もう、ここだけ何度リピったことか!!地動説とお庭をグルグル回ってるテディベアが並列ってさ!!どんだけ可愛いの、シャーロック…と悶えまくらせてもらいました。ありがとう。
・それを聞いてるジョンのうんざり加減は分かる気がする。ジョンが可哀想な子になってるのが愛しい。
・いちゃもんつけた挙句「ブログなんてやめちゃえ!」とか言い出すシャーロック。しかも言い終わった瞬間、ジョンに背を向けて丸まって寝っ転がるって、ホントあんた何様?!と思うのは仕方ないと思います。 けどね、一連の動きがほんとに本当にキレがあるのに稚くて可愛いんだっ。どうしたいいのかなぁ、私は(馬鹿)
・流石のジョンもお怒り。
・家出するジョン(笑)。そのジョンに向かって「どこに行くんだ?」と素で尋ねるとシャーロック。ってホントどんだけ萌えさせたら気がすむのか、この二人。
・一応ジョンはその問いに答えを返すんですよね。なんて大人なんだ、ジョン!!
・それを受けて、膝を抱えて横たわるシャーロック。えぇ完全に拗ねてます。お子様が思い通りにならなかった時、若しくは置いてけぼりにされて不服なときに拗ねてるようなもんとしか思えないよ…この場面は(笑)。又は、痴話喧嘩の後みたいな感じでしょうか(ヲイ)
・ただ、ここの膝を抱えて寝転がってるシャーロックが無駄に幼くて稚くていいんだよなぁ。ジョンを怒らした事にちょっと罪悪感も覚えてる風だし、置いてけぼりにされた寂しさもあったりする風なのがちょっとツボります。
・癒しのハドソン夫人登場!この方のおおらかさが大好きです、私。
・吹替だと「喧嘩したのあなた達」な台詞。原語だと「little domestic」と聞こえるのです。小さな家庭ってハドソンさん(笑)。しかし、ホントにSCRIPTか英字幕が欲しいです(病気)
・ソファから立ち上がり机の上を乗り越えるシャーロック。ショートカットなのか?!なんなのか不明なんですが、妙に印象深くて可愛い場面です。
・そして、怒りに任せてというより冷静になるために外出したジョンを窓から見るシャーロック。てか、そんなに気にして寂しそうな表情になるんだったら(きっと寂しんだろう)言い過ぎたこと謝ろうよ、ごめんなさいしようよシャーロック…と思うのですよね。
・ハドソン夫人の大家さんらしい突っ込みと、シャーロック達に馴染みまくってる台詞が素敵です。このハドソンさん大好きだ!
・見方を変えれば、ホント何この痴話喧嘩?なにこのイチャコラは!?な約4分間。

 しかし、冒頭のたった約4分に私はどれだけ時間をかけて観て書いているのかと。約4分の場面なのに、こんだけ書けるってどういうことさ!?な驚きを感じつつ、事項に続く(どこまで続くのだろうか…)

<追記>
兎に角、S1-EP3は色々な意味で悶えさせて頂きました。Chapterごとに感想書いていけたらいいと思ってます。

2012年3月18日日曜日

名探偵モンクを観て分かったこと(今更)

某所にて3/3公開

米ドラマ『名探偵モンク』5シーズン第10話「モンクに親友」をみながら気づいたこと。それは、私の嗜好。今更で非常に恥ずかしいのですが、スッキリしたので忘れないように書いておきます。

 「モンクに親友」のあらすじは、友達のいないモンクさんに生まれて初めて親友ができる。けれど、その親友の思惑は…というものです(簡単だなヲイ)。この回の面白さは、モンクさんが初めて出来た親友に浮かれてる様子だと思います。が、その表現が凄くすごく「恋愛」を意識してると感じました。
 確かに、友情と恋愛の感情表現は似通っているし、一方的な思い込みと恐怖の中で生活してるモンクさんにとっては、それらが区別出来ないからああいう表現になった。また、人間関係を築く能力の未熟さもありああいう風になったのだと理解してます。
 けどね、なんか制作者側の「こういうのも出来るんだよ。ゲイ映画も流行ったしOKでしょ??」的な思惑が見えた気がしてちょっと萎えたんです。序盤、相方は「ヨメはこういうの好きでしょ?楽しいでしょ?」とチラ見してたくらいな感じの表現。が、ごめんなさい、ヨメはあからさま過ぎて逆に引いてました…でした。

 で、気づいた事。私が好きなのはふとした目線や仕草、手が触れるような小さな接触なんかで垣間見える(=妄想)できる関係性なんだってこと。これは同性異性問いません。そして、何よりも大事なのが互いに心の底で想い合ってるとか、無意識に信頼してる関係。そういう意味では、モンクさんと警部・ナタリー、警部と警部補の関係のほうにグッときます。

 そう気づいた嵌った映像作品が殆どそうなんですよね(苦笑)。NLだとレット×スカーレット by『風と共に去りぬ』から始まって、僚×香 by『City Hunter』、ディビット×マディ by『こちらブルームーン探偵社』、ハーマイオニー×ロン by 『ハリー・ポッターシリーズ』(ここだけ前後逆なのは…言わずもがな^^;;)等。BLではく、ブロマンス的な作品だと副長&総長、またはある意味公式ネタだった(ってヲイ)副長&局長 by 何れも04大河、シャーロック・ホームズ&ジョン・ワトソン by BBC『SHERLOCK』+ガイ・リッチー版映画などなど。
 チームワークものだと、『Star Trek: The Next Generation』と『The Load Of The Rings』。
 些細な事象からあれやこれや想像、推測、推理、妄想して楽しめる余地がある作品に心惹かれるんだと改めて気づいた次第です。
 
<追記>
 小説でも漫画でも純愛物や悲恋ものといった恋愛物が苦手なのは、あからさまだからなんだと再確認しました。これは私自身が恋愛体質じゃないのか、それとも無意識にそいうものを忌避してるのか。無意識に忌避してるとすれば、その要因は一体なんなのかとか切りがない方向に進みそうなので、打ち切ります(笑)

12大河 7-8話雑感


某所にて2/26公開

まず7話「光らない君」から。
 まさか、大河で源氏の若紫ダイジェスト版を見るとは思いませんでした(笑)。一瞬、これは「まんがで読む古典」なのか?と思ったくらい、過去の名番組を思い起こさせてくれた冒頭でした。それでいいのかNHK…。
 深キョンのあの夢見る時子がこれからどうやって一族をまとめる女傑となるのか、安徳天皇と三種の神器を抱いて海に飛び込む最期をどう見せてくれるのかちょっと楽しみです。
 璋子と得子の関係性は楽しすぎるぞ!毎回、どう表現されるんだろうか?!と期待しつつあります。二人の色の違いは当然見所なんですが、台詞外の感情とか思惑とかが透けて見えるのが何より楽しいんです。それは、宗子さんも同じ。見る度に「うわぁぁぁ」と息をのんでおります。
 しかし、無邪気さって怖いよね…。悪意なき悪意が一番怖くて、一番ダメージ与えるんだよね…、と璋子を観る度に慄いております。まさか、璋子がこんだけ深読みできるキャラだったとは!得子さんはある意味わかりやすい人なんだけ、彼女については何があそこまで突き動かしてるんだろうか?と疑問なんです。が、生家の復興とかがあるのかなぁぁと穿っても見たりもしてます。
 佐藤義清(西行)が今上帝であるところの崇徳帝に近づくのは、なかなか面白し。崇徳帝と側近の藤原教長も凄くいい感じなので、多少の違和感(近すぎるとかの)はあるものの許容範囲に収まってます。しかし、崇徳帝の不安定感が凄くいい感じで、保元の乱がホントに楽しみだ!
 兎にも角にも、朝廷側の魑魅魍魎さとか胡散臭さとか腹の探り合いとか権謀術数とかが薄っすら見えるのが何より嬉しくて見続けてる理由だと、7話で再確認した次第です。だって、平家メインだった6話はホント中だるみしてたものなぁ。

 7話の平家側のお話ですが、ラストシーンな宗子さんと忠盛の腹に抱えてる雰囲気に飲まれました。和久井映見の宗子さんは女性としてとても好きです。家成さんと宗子さんが従兄弟同士だったな後出し設定(なのか?)にも吃驚でしたが、あの辺のやりとりは有りなのでちょと小躍りしました。
 そして、明子と清盛の歌の遣取。狂喜乱舞!これを見れたから7話は満足といっても良いです。さり気なく贈りましたな雰囲気の枝に結んだ技巧を凝らした歌とか、代作とか代作の返歌とか、お断りな歌とかねもう大好物だよこの時代!!とホントTVの前でウキドキしてました。文字からして清盛作じゃないのがまるわかりだし、歌の繊細さとか枝に結ぶ辺の心憎さとかで一発西行代作って分かりますやん!代返も「お断り」ってあからさまですやん!な嬉しさでウキャウキャしておりました。

 今のところ、脚本の粗が然程目につかないからこそ、こういう楽しみが生まれるんだとも思います。と言いますか、群像劇としての面白さが徐々に出てきたなぁと思った回でもありました。

 そしてそして、先週予告から楽しみだった8話「宋銭と内大臣」。もうね、OPから大騒ぎでしたよ、私は(笑)。だって、忠通さんと教長さんが横並びで表記されてるんですもの!会津藩の秋月様と広沢様が並びって、どんだけ狙ってるのNHK?!!と大騒ぎでした(馬鹿もここまで来ると…)
 04大河を彷彿させた物といえば、鸚鵡。いや~もうナニコレ狙ってるNHK?としみじみした鸚鵡の使い方。04大河では鴨に「お前死ぬで」と聞かせたことで不穏な空気を与えた鸚鵡。12大河では平家密輸を朝廷側に知らしめる対立を明確にした鸚鵡。そこはかとなく薄い共通点を感じるのは、間違ってるのでしょうか??(絶対間違ってます)

 全体としては、院宣の偽造って…と呆然させられつつも後で調べようと思わせられたり、長崎京都間が狭い気がしたり(その後頼長くんの細やかな説明突っ込みで時間経過が明確になりましたが)、西行のベタ臭い媚び諂いな歌が絶妙だったり、菊と水仙に象徴させてみた得子vs璋子がベタにも書かわず巧いと思ったり、鳥羽院が妖怪じみてきてると思ったり、朝廷側が描かれるとなにやらワクワクするのは相変わらずだったり、群像劇としての出来はいいよなと再確認してみたり、この作りじゃ一般視聴者離れは進むわなと確信してみたりでした。

 細かい部分の感想はまとまらないので、箇条書きで以下に。頼長くんが登場してる間は、こういう形式になるかもしれないと怯えてます(苦笑)。

・博多平家に居た宗の商人に家成さんの中の人らしきが居たような気がしなくもない…。知ってる役者さんなのに名前が思い出せないだけなのか。こういうのって気持ち悪よなぁ。
・家貞さんが出来る家人で嬉しい限り。裏も表も仕切れる家人って家が繁栄するために必要不可欠なんですよね。そういうのを忘れずに見せる今作には好印象を抱いてます。
・鏡夜先輩な家盛君が溌剌さの中にも鬱屈を抱え始めてる感じがあって、観てて楽しいです。これからあの兄弟関係がどう変化していくのか、ちゃんと伏線を貼ってきてるなぁと思うとこれからが楽しみ!
・菊の宴ってことは、9月9日か。宮中行事がきちんと描かれるのって、初めてじゃないのか???
・白の衣冠束帯に違和感があったのですが、こちら(日本の服の歴史 Maccafushig)のサイト内にある「襲色目と重色目」で探したら、秋の襲に白菊ってのがありました。襲の色目は異なりますが、なるほど白菊のイメージなのかと思ってみたりです。しかし、高々一キャラの衣服に拘るって、どんだけ04大河引きずってるかね私…。
・菊の花弁を脇に避ける辺、頼長くんの病的な几帳面さが垣間見られました。
・院御前に侍るってどんだけお偉いのかと思ったら、中納言ですか…。この時実際は10代じゃなかったけ??流石、摂関家御曹司。
・義清のあからさまに媚び媚びな歌にお冠な頼長くん。史実の頼長くんは非常に切れ者だったそうですが、歌は苦手だったらしいと聞き及んでおりましたので、鳥羽院に振られたらどうしよう!?と一視聴者はドキドキでした(笑)
・白塗家族勢揃い!漸く見られたぜ、副長と秋月様が一緒な場面(激しく違)と大喜び。兄弟仲が然程麗しくない雰囲気と、國村さんな忠実父が次男LOVEなのがあれだけで伝わってきました。役者って凄い。
・内大臣になったからと言って喜ばない頼長くん。えぇ言ってることがデジャヴ(笑)。思わず、8年前の夏以降もそんなこと言ってたよね?!法度や士道に背く奴は、ガンガン静粛しちゃってたよね??そんで凄く痛い目になってたよね?もう忘れたの?!と突っ込んでました。ごめんなさい。
・けど、どう考えても何かを狙い撃ちしてるとしか思えないんですこの配役は。そう思っても良いよねNHKさん。
・人事権は院でなく、帝がもってることが判明。行政機構は今上帝が支配してる建前は崩してないんだとちょっと驚き。
・秋の除目だから殿上人の異動なのか、と後から気付く大馬鹿者。春の除目は地方任官がメインだったとうろ覚え。
・密輸品を市中で売る海賊さんとそれをあっさり認めちゃう平家御曹司に吃驚。高階通憲さんが言うのはご尤もなんですが、それを貴族さんでしかも大学に勤めてる方が認めちゃうって…とちょっとどうかと思った場面。
・とは言え、阿部サダヲさんは素敵です。
・北面の廊下を歩む頼長くんが綺麗で吃驚。土方君じゃない山本耕史君はホント所作が美しいですな。いちいち指先まで見ちゃっては、神経が行き届いてるお芝居にうっとりしてました。
・頼長くん=歳三=山耕meets為義=彦五郎さん=コヒさん(何故こうなる)。04大河だよ!姉夫だよ!と大騒ぎ。なんなんだ、この配役は?やっぱり狙ってるだろうNHKです。
・コヒさんと言えば、野性味帯びまくってる義朝くんの思いを汲んでる場面は良かったなぁと。そして、ツンデレ由良姫との天然ボケ同士のまとまらない対談は良かった!凄くすごぉぉく空気と言葉の裏を読めない感じがとても可愛らしくて、大好きだコヒさん!と思ったです。
・頼長くんmeets清盛。清盛の成長が伺えたのは意外でした(失礼)。それ以上に、頼長くんの病的な几帳面さと細かさに大喜びでした。頼長くんのお陰で、時系列がハッキリしたのは助かりました。そして、流石一流史料となる程細かい記載のある日記、『台記』を残した男と納得するくらいの細かい突っ込みに惚れました(笑)。当代一流の切れ者と評された一面をしっかり見せてくれた気がします。
・頼長くんが言ってることは、官僚機構に属するものとしては非常に真っ当です。正直、清盛の言い分のほうが「無茶」としか思えないんですよね…。
・御簾と御座所をいそいそ片付ける側近に笑ってしまいました。どっちが押し倒されるんだろうか?とちょっと明後日方向でワクワクしてみたり。
・頼長くんと高階通憲さんだけの場面は、山本耕史と阿部サダヲだけにかなり幸せでした。巧いよなぁ二人ともとしみじみ。
・前後しますが、今上帝と義清の関係は、ちょっと腐って見えるかも?と関係者各位に申し訳ないことを思ったりです。いや何、恋人の仕事上のお付き合いを責める用に見えてしまったのと、抱擁が…。ホントごめんなさい。そして、今回教長さんがちゃんと写ったのが予想外で小さな喜びでした。
・ちょっと気になったのが、王家について割合貶める台詞が多い事。この時期(だけでもないのがな^^;;)は、こんなものでしょう。よくまとめてるなぁと感心してるくらいです。宗についても、清盛が夢見てる国とは違う、と頼長くんに言わしたりして巧くバランス取ってるなぁと思いましたし。
 今の皇室の清廉なイメージって維新後作られたものだし、それ以前はドロドロしてたものなぁ。それが面白いんだけどね!と思って、愉しく眺めてます。が、偏狭な方達にとっては許されない範疇なのかも…と思ったりです。まぁそういう人に対しては、日本史読め、と言うだけですが(^^;;。
・来週、後白河(今は違うけど)登場ですか!!!賽を振るんですな!ベタだけど楽しみ。

DVD『銀河ヒッチハイクガイド』感想


 某所にて2/26公開

マーティン・フリーマン作品第3弾の感想。
 好きになったら寄り道しつつ純情一路な私なので、過去作品を漁るのはお約束。相方には「また始まりましたですか…」と言われる状態に入りつつある今日この頃です。久しぶりだなぁこういハマり方してるの(笑)

 この作品を買うに至ったのは、密林さんの役者名検索でHITしたのが最初です。その後、評判をあちこちで探ってたら04大河感想以来頻繁に拝見してるサイトさんで、BBC 『SHERLOCK』の感想に「『The Hitchhiker's Guide to the Galaxy』でもアーサーが機械相手に困惑してたしね」的なことを書いてらっしゃいました。えぇ、それを拝読して、物凄く観たいと思ったんですよアーサー=ジョン=マーティン・フリーマンが困惑してる様子を。だって仕方ないじゃないですが、セルフレジと喧嘩するジョンが無闇矢鱈と可愛かったんだから(馬鹿)。その上、マーティン・フリーマン演じるアーサーが、
どうやら巻き込まれ系でちょっと間が抜けるタイプとくりゃ観るしかないと思うんですよね、やっぱり。 
 その他にも、出演者が好みど真ん中でもありました。だってだって、ビル・ナイとアラン・リックマン(声)とジョン・マルコビッチとヘレン・ミレン(声)ですよ!!!。中でも、アラン・リックマンが声を充てるロボット=マーヴィンの性格が、パラノイアで根暗って書いてあったら観たい欲望が高まるじゃないですか、普通。

 少しまじめに作品解説をば。
 SFです。ホントに馬鹿馬鹿しいSFです。ハリウッド的な壮大で荘厳で大義名分バリバリのSFとは真逆の作品です。OPに流れる「美味しい魚をありがとう」を笑って受け容れられたら、この作品はとても愉しく見れると思います。この歌詞がもうね脱力感一杯で、なんじゃこれは!?なんですよ。けど、凄く哲学的かもしれないな歌詞です。
 出てくるキャラクターは皆小市民だし、設定もこじんまりしてるし、大義名分で動いてるキャラがほぼ皆無。
 起点になる地球が壊れる理由も「銀河ハイウェイを作るから」ってなもの。生き残った地球人も地球が壊されたことについて、怒りはするものの「私の故郷が無くなったんだ」という個人的な感想しか漏らさない。
 宇宙全体の系統だった組織とか意義とかなんて一切描かれない。なんか、もうアメリカのSFって物凄く押し付けがましかったんだ!と眼から鱗な位鑑賞者に解を任せてる感じな作品です。いや、解があるのかどうかも謎なんですが…。何せ、最終回答が「42」だし、宇宙旅行で一番大切なのは「タオルの場所を忘れないこと」だし…どうやねん!?な(笑)。
 そんなこんな緩さとテンポが心地いいと思えたら、きっとこの映画が好きになると思います。

 原作は大森望氏曰く「バカSFの傑作」。Wikiによると英国産スラップスティックSF。Wikiで知ったのですが、この作品BBC(またかっ)のラジオドラマ化がオリジナルだったそうで、ちょっと吃驚です…。ラジオドラマから小説→TVドラマ→映画な感じで作られた作品だそうです(ふと『笑の大学』を思い出した。あれもラジオドラマから始まったんだった)。
 あらすじは、どうやらあるようでなさそうな感じです。ただ、イギリス本国ではかなりファンが多い作品とのことと。
 全編、英国的な皮肉と笑いに満ちてる、とのことらしいので非常に読みたくて仕方ない。ただ、河出書房文庫で立ち回り先の書店にはほぼ期待できない状態ですが、翻訳作品は相性があるので買うのは躊躇いがあります。ので、取り敢えず図書館に予約入れました(予約者が2名いて、ちょっと吃驚。誰よこんな古い作品読もうとするのは!←八つ当たり)。翻訳と相性が良ければ、シリーズ全作大人買い予定です。大人になるって素晴らしいよね!!

 そんなゴタクは良いから、登場人物全員愛すべきキャラだから絶対見るべきと思ったりもします(笑)。特に、アーサーとマーヴィンがもう超絶可愛くて可愛くて悶えました。

 その他可愛いとしか書いてない雑感を以下に。

・アーサーが全編パジャマ姿で可愛いんだ…。音声解説でマーティン・フリーマンが「太って見える」とぼやいてましたが、大丈夫だよ!可愛いからと思った私は末期です。
・アーサーが意外にお役立ちで吃驚でした。一応、宇宙船「黄金の心」号でモタモタしてはいるけど、ちゃんと機械使えてるじゃん!行動力あるじゃん!とか思いましたが、他のSF作品の主人公達と比べると…なんですよね(苦笑)。
・マーティン・フリーマンの作品は、巻き込まれ系の役しか観てないんですが…。こう物凄く素敵で格好いい役を本国で演じてらっしゃるんでしょうか???
・相方曰く「ヨメ的にイギリスの堺雅人的な感じか?」とシツコク聞いてくるんですが?なんの嫌がらせ???とは言え、確かに似てる感じあるかも…。私の好みってああいう暢気且つ巻き込まれ系なのか!?いや、男前かつ超絶完璧超人が好きなはずなのに…と少々混乱中です(苦笑) 。てか、誰に対してどんな嫌がらせなのかすら分からない…。
・黄金の心号の開閉する度に溜息を付く扉達に大笑いです。けど、実際あったら気が滅入りそうで嫌かもな(苦笑)
・マーヴィンが!!!!!超絶×2可愛いぃ。丸っこい二頭身なデザインといい、下がり気味な△目といい、常に前かがみな歩き方といい、なんてなんてストライクど真ん中なのかっ!!そして、そこに被るアラン・リックマンの無機質で根暗な台詞がもう、最高だよマーヴィン!!!と悶えまくりました。元々、ロボットには弱い(R2D2,C3PO,データ君等)んですが、もう見事に大好きっと思えるロボットです。いやぁマーヴィン可愛いよ、可愛いよマーヴィンです。
・マーヴィンで一番好きなのは、置いてけぼりになってる遠景です。景色の美しさとマーヴィンの置いてけぼりになった物悲しさが見事で、非常に美しい場面でした。音声解説でも「美しい」と好評でちょっと嬉しかったり(笑)
・ジョン・マルコビッチがね、胡散臭くて素晴らしいの!胡散臭い役を演じたらぴか一な役者さんの一人だと真剣思うんですよ。
・ビル・ナイがね、カッコイイし可愛いし胡散臭いしどうしようかと思うんです。
・マーティン・フリーマンとビル・ナイが並んでるのを見ると、どっちに注視したらいいのか分からなくなりました。うん、凄く二人とも好き。
・地球をバックアップって(絶句)。凄い壮大な設定だよなぁぁ。原作が気になって仕方ない理由の一つがここにあります。
・核爆弾がマッコウクジラに!!凄い世界だ!!原作が(以下略)
・度々挿入されるアニメーションのデザインがシンプルな色使いとかセンスでとても好みでした。
・最終兵器な価値観交換銃(だっけ?)が、開発された理由が素晴らしい!あれは心底欲しいと思ったよ!!(男女で異なる価値観で生まれる不毛な喧嘩を無くすためらしい^^;;;)。てか、原作が(以下略)
・ナレーションが映画『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』でマイクロフト兄ちゃんな方。これも買った理由の一つだったり。どこまで、シャーロック・ホームズに振り回されてるのかと思わなくもない今日この頃です。
・タオルの置き場所は大切なんだ、とか、42を大事にするべきだというのが大変良く伝わります(何のことやら)。
・紅茶中毒とか英国人だから待つのが苦にならないとか言い放つアーサーが好き。自国をネタにさせちゃ英国人はピカイチだと思うのはこういう所。原作(以下略)
・特典映像の「本当の未公開映像」。わざわざ撮ったんだよねっ☆と微笑ましく思えるようになったら、製作者の思うつぼ。英国人って一体何を考えてるのか…とちょっと呆然としました(苦笑)
・音声解説は単なるお喋りでしたorz。楽しそうだったので何よりですが、ある意味あれが英国産の音声解説なんだったら、BBC『SHERLOCK』の音声解説って!!と明後日方向の想像をして悶絶しそうになった私がいます…なんて末期…。
・取り敢えず、このところのBBCのHIT率はどうかと思います。BBCって一体…と思わなくもない今日この頃。
・何より恐ろしのが、英国の役者…。色々思うことはあるんですが、兎に角思うのは「仕事選んだほうがよろしいのでは????」と(苦笑)。みんな、結構無茶な仕事してるんだもの。まぁそんな英国人役者が好きなんですがね(^^;;。

<追記>
 書き忘れてた事が一つありました。"無限不可能性ドライブ"中に生じた毛糸化現象が、非常に素晴らしかっんですよ!!手作り感が緩さを醸しだしてるし、温かさもありました。特筆すべきなのは、マーヴィンの毛糸化がなんて必殺技?!なくらい可愛さ倍増でクラクラだったこと。アーサーの情けなさも倍増でしたし(笑)。

 そして3/11に原作全巻大人買いしました(笑) 
 原作は予想以上に無茶振りで、映画はまだしも頑張ってまとめたと思いました…。
 そして、アーサーとマーヴィンが無駄に可愛いのは、映画も原作も変わりなしでした。が、マーヴィンの可愛さはぶっちゃけ5割増だったのにはビックリです。お話し相手(コンピューター)を会話だけで自殺させるって、どんだけ欝なのかマーヴィン!!と電車で吹き出しました…。大好きだマーヴィン!!
 馬鹿笑いや大笑いするのではなく、クスクス笑・失笑・苦笑・小さな吹き出しが身上な作品だと思いますです。ただ、登場人物全員「どうなのこれって」ばかりですし、地の文もかなり「…^^;;」です。けどね、楽しいの!!SFとしても面白いと思います。が、好き嫌いがきっぱり分かれる作品なのは間違いないと思います。

BBC『Sherlock』とKaty Perryとt.A.T.u

某所にて2/19公開

ニコ動とYouTubeでこの動画を見つけて以来、中毒状態状態(^^;;。
 BBC's SHERLOCK - "Hot 'n Cold" 

ニコ動は動画が貼れなかったので下記URLを参照下さい
 : 

YouTube 




 ファンが作った動画なんですが、凄く歌詞と画像、テンポが合って何度見ても飽きないんです。曲もPOPで朝の通勤時に聞くと無駄にヤル気が生まれたりします(笑)。
 他にも、巧いっと唸るPVが転がってまして、延々リンクを辿って見てる状態だったりしてます。ホント、恐るべし『SHERLOCK』なんですが(^^;;

 職場先輩が昨夏にハワイでKaty Perryに魅了されて、アルバム2枚を買われました。取り敢えず、Katy Perryは" I Kissed A Girl "発表時に物議を醸したりしたので、一応辛うじて知ってました。ので、甘えて借りたんですよね。それが、まさかこんな形でリピることになるとは!!ありとあらゆる事に手を出しておいて良かったと、思った次第です。

 リピってるついでに、iPhoneで"Hot N Cold"でPlaylistを作ったらば、Katy Perryの"E.T."が選ばれました。必然的に聞いてると、t.A.T.uの"All The Things She Said"が思い出されました。
 YouTube 


 いやぁ、今になってt.A.T.uをググるとは思いもしなかった…。けど、YouTube見てたら同じ事を思う人が多かったようで、Mashupが数多く出来てました。私の耳も大したもんだとちょっと嬉しかったです(笑)。

 けど、当時は結構叩かれてましたが意外と曲は良いんだよなt.A.T.uって。iTunesでシングル買おうかと思ったりしてます。もしかしたら、アルバムが安いかも??思案中です。

 『
SHERLOCK』経由でt.A.T.uに行き着くとは誰が予想したのだろうか?(笑)

<追記>
 その後もYouTubeのファン動画では、色々引っ掛けては楽しんでます。ネットがあって世界が広がってるのか、
逆にドンドン閉じてってるのかちょっと判断に悩むところです(^^;;。

鑑賞予定映画(備忘録として)


某所にて2/19公開

 『J・エドガー』を観たついでに、映画館でたんまり新作チラシを入手。行かなきゃ!な映画が増えて、嬉しい悲鳴です。備忘録的に行きたい映画を列記。

・戦火の馬(日本公式HP) 3/2公開
 BBC 『SHERLOCK』でシャーロックを演じてる、ベネディクト・カンバーバッチが出てるというので予定はしてました。が、紙面でデヴィット・シューリスの名前を見つけて行くこが決定です(笑)。だって、ハリポタのリーマス・ルーピン先生だよ!ハリポタで引っ掛かった役者さんの一人。ってことで、「ヒューマンドラマじゃないのか!?」とビクビクしてる相方を「大丈夫、スピ監督の戦争映画だから。ドンパチ絶対あるから。相方の好きな第1次世界大戦だよ!」と盛り上げて引っ連れてくつもり(酷)。だって、相方が一緒じゃなきゃレイトショー行けないんだもん。

・シャーロック・ホームズ シャドウ・ゲーム(日本公式HP) 3/10公開
 アクション・シャーロック・ホームズ第2段!!前作で明後日方向に盛り上がらせてくれた作品。一部界隈で「初めてのリバ」と大騒ぎだった前作(ヲイ)。海外版の予告を観て「すげぇぇ今回も明後日方向に萌えさえてくれるぜ」と見当違いに喜んだ作品。昨夜も前作DVDを見つつ「聖典とグラナダ版と関係性が逆(ワト>ホム)だねぇ。これはこれで受けるよねぇ。身長差も逆だしねぇ。」と相方と語り合った次第。相方と表現が同じだけで内容が全く違うのがオカシイ。しかし、同じ言葉で語り合えるところに、この作品の怖さがある気がしてなりません(苦笑)
 取り敢えず、真っ当方向に楽しみにしてる相方と公開を心待ちにしたので絶対行きます。恐らく、劇場で私は声を抑えるために相方の腕を握りまくりだと思いますが(笑)。今回は、モリアーティだけなくマイクロフト兄ちゃんも出演らしいし、楽しみ倍増です。

・マリリン・モンロー7日間の恋(日本公式HP) 3/24公開
 チラシを観て興味を惹かれた作品です。だって、出演者にジュディ・デンチの名前があったんですもの(ヲイ)。それに、ハーマイオニーなエマ・ワトソンが。
 元々マリリン・モンローは好きなのに加えて、ケネス・ブラナーがローレンス・オリビエを演じるとあっては行かなきゃいけないだろうと(笑)。テーマがテーマだけにこれは、レディスデイに一人で行きます。
 予告編見て気づいたんですがね、BBCが噛んでるんですか…。どこまでBBCに引っかかるんだろう、私ってorz

・裏切りのサーカス(日本公式HP) 4/21公開
 BBC 『SHERLOCK』でシャーロック役のベネディクト・カンバーバッチが出てるってことで、界隈で盛り上がってる作品です。当初、あまりにもアメリカ興行がヘタッたので本邦では単館上映か?と言われてました。が、アカデミーでまさかのゲイリー・オールドマンが主演男優でノミネート。その余波で日本公開も拡大するか?!と思ったりしておりますです。
 原作が割合有名らしく、図書館で借りようかと思ってるんですが密林さんの評価を読むと翻訳が古いらしいので躊躇い中。映画化を機に新訳で出版されないかなぁとか思ってるんですが、無理かな。
 この作品、相方には「ベネディクト君がでるけどね、主演はゲイリー・オールドマンだし、英国産のSPYものだしきっと面白いと思うよ!」な誘い文句を駆使して一緒に行く予定(笑)
 
・ダークナイトライジング(日本公式HP) 7/28公開
 前作が非常に素晴らしく、DVDまで買っちゃいました。ので、三部作最後となるこれは劇場で観たいなぁと思ってます。これも、ゲイリー・オールドマンが出てるんですよね。イギリス人俳優何処まで好きなのか、私。

・ホビット 思いがけない冒険(予告編) 12/13公開
 『The Load Of The Rings』三部作が大好きな私にとっては、絶対観なきゃいけない映画です。しかも、若かりしビルボをBBC 『
SHERLOCK』のジョンなマーティン・フリーマンが演じるとなっては、観に行かない理由がないと。更に言えば、ラスボスであるスマウグの声をベネディクト・カンバーバッチが充てるとか、見当違いにに悶えさせてくれる映画です。てか、何を考えてるPJ?!な気分にすらなるんですがね(^^;;。
 予告編見ただけで、マーティン・フリーマン演じるビルボの愛らしさにクラクラします。勿論、年老いたビルボなイアン・ホルムも可愛いくてクラクラです。加えて、フロドなイライジャ・ウッドも当然可愛くて…。Hobbit庄の住人可愛すぎっとウキウキしておりますです。てか、撮影風景で見たPJが再びHobbit化してたのには、ちょっと笑いました。どうしたPJ的な(笑)
 更に、灰色のガンダルフなイアン・マッケランも相変わらず素敵だし、どうやらサルマンなクリストファー・リー様も出演なさるみたいだし、ガラドリエル様とかエルロンド様とかも続けて出演なさるし、楽しみばかりな作品です。
 ただ不安が字幕…。前作が字幕で散々揉めただけに、今回はきちんと作品の意図を汲んだ字幕にしていただきたいです。

 上記眺めてると、どんだけ英国役者が好きなのか私…と呆然とします。相方に言わせれば「好きな作品で英国役者噛んでないってあるか????」とすら言われる始末。ハリウッドでも好きな役者さん居るんだけど、年齢重ねると…な人が多い気がして好きな棚から居なくなってくんですよね…何故かしら…。文化と歴史の違いなのかしら、やっぱり。


<追記>
 裏切りのサーカス:原作の新訳が映画化に合わせて出版されるようです。多分きっと発売日に買います。出版社が東京創元社だった筈なので、下手したら入荷冊数も限られて在庫も然程抱えない書店が多いと思うので(文庫買&書店巡りが趣味だと出版事情も若干見えてくる…そんな自分が残念で仕方ないです_;;;)。
 新訳といえば、シャーロック・ホームズの原作も角川から出てるんですよね~。『緋色の研究』くらいは買うべきかもしれないと思った、今日の本屋巡りでした。
 あと、やっぱり『ホビットの冒険』の原作は読むべきだと思う今日のこのごろです。

映画『J・エドガー』感想

某所にて2/19公開

雪が降る中街中まで出て、観てきました『J・エドガー』(日本版公式サイト)。
 FBI初代長官フーバー長官を軸に、彼が手にした権力をどう使い「アメリカ」を裏から支えたのか。20年~70年までのアメリカを裏から見る映画。または、「正義」に妄信的に仕えたがた故に、正義から見放された男の人生。
 と言うのがどうやら日本での主題としたかったようですが、実際は成分の90%がブロマンス(Bromance)でした。若干事前情報を入れてた私ですら吃驚するくらいのブロマンス映画だったよ!!!

 確かに、映画雜誌とかでは主演二人のKissが取りざたされてましたし、実話として「あの2人は夫婦だったんだ」とかあったんだ、とかも書かれてました。しかし、ましさあそこまで延々エドガーとトルソンの愛が描かれるとは思わなかったです。行間が読めてなかったのかもしれませんが、ちょっと驚いたよ!
 裏政治史な部分は、フーバー長官の死後3-40年経つ今となっては割合もう知られてることばかりで、目新しい要素は殆どありませんでした。そういった意味では、ちょっと肩透かしかなぁと思わなくも無いです。

 政治史よりもJ・エドガー・フーバー個人に焦点が当てられてなす。なので、一人の人間が国と自身を同一化させ、それを壊す事象から守ろうとするがゆえに狂信的・妄信的になる姿には見応えがありました。
 特に、彼を批判するモノ=アメリカの脅威と転換され排除されるのには、背筋が寒くなるものがありました。人間の自己肥大って際限がないんだ…とか一旦全てを制御する力を得たらそれを守るために「正義」すら歪めるって…とか何とも暗澹たる気持になります。
 また、母親の支配が強固で、母親の言葉に「支配」され続けてる様子が、『ブラック・スワン』を思い起こさせてちょっと辛かったんです(苦笑)。しかも、幼い頃吃音障害があったとか…。一体何のトラウマ映画?!ってなくらい、軽く凹みましたです。

 そして見ながら解らなくなったのは、果たして「アメリカ」は「彼」に守られたかったんだろうか?「彼の正義(若しくは敵)」と「アメリカの正義(若しくは敵)」は=だったことがあるんだろうか?「絶対的な正義」とは一体何なのだろう?ってこと。恐らく、映画を見ただけは答えが出ないので、図書館で評伝かなにかを漁ってみる予定。じゃなきゃ、あまりにも整理がつかない気がします。

 以下箇条書きの雑感
・当時(今もか)のアメリカじゃ、同性愛者も排除される「人種」だと考えると、エドガーが必死に「異性愛者」であると思い込もうとしたのが分かります。しかも、母親から「彼らは異常であり、貴方は彼らとは違う」と言われ続けていれば、尚更そうなるのは必然だったのでしょう。
・また、今と若干異なる社会背景にあって、万一自覚していたとしてもその関係は最優先で隠されるべきものであったであろうことは、想像がつきます。そして、排除される側の人間がそれを隠すことによるストレスで、他者を排除する際に箍が外れるのはよくあることで(例:第三帝国とか)。
・エドガーの場合、それに加えて「国家の敵」=「自身の敵」と置き換えてしまう自己肥大があった。そうなると、必然に自身を傷つけるもの=国家の脅威になるわなぁと。しかも、無意識に母親の評価(黒人差別や女性蔑視なんかが)が好悪に影響を与えてるわけで…。それが、一国家に影響を与えたと思うとかなりゾッとします。
・若い頃のエドガーは、青くて微笑ましく思える面があります。が、自己撞着してからは怖さというか、自信のない子供が必死に背伸びしてるかの哀れがありました。
・大衆を扇動するためのメディアの使い方は、今も昔も変わらず。理性より感情に訴えかけた方が、大衆は動かされるのはギリシャ時代から変わらないってのが、歴史の面白さでもあります。
・彼の母親が何を思って彼をあそこまで「支配」していたかはわかりませんが、彼女にとって息子が権力を得ること=彼女が権力を得ること、見果てぬ夢を現実に手にすることだったのかもしれないと思ったり。母子同一の究極の形といおうか…。
・エドガーと副官のクライド・トルソンの関係は、母親はどう見てたんだろう。なんとなく、その辺が気になりました。
・エドガーの私設秘書ヘレン・ギャンディはもしかすると一番エドガーと親和性が高かく、感情に左右されなかった分一番信頼されてたのかもしれないと思います。トルソンがエドガーの良心とするならば、ギャンディこそが真の右腕というのか。
・話題沸騰(なのか?!)キスシーンよりも、初対面のバーの場面や手を重ねる場面、恋文(女性記者からルーズベルト夫人宛)を朗読する場面、老いてからトルソンへ「君が必要だった」と伝える場面の方がゾッとするくらい艶っぽかった。それらを見て、あれは恋情なのかもしれないけれど、きっときっと魂の半身が求め合った運命の相手なんだ!とか思った私は腐ってますか、そうですか。
・特に、(他人の)恋文を読み上げる場面ときたら!瞬間二人の空気が濃密になったように感じて、まるで濡れ場のようにすら思えました…。事後の睦言というのかなんなのか…。ディカプリオの声がこれまた深みを帯びてて、凄く色っぽかったんですよね。それを聞くトルソンの表情も熱を帯びててさ…。
・エンディングでエドガーの死後、トルソンが遺産を相続して隣で眠ってると流れたのを読むと、やっぱり意図はブロマンスなんだろうなぁ。ゲイ映画と言い切れないのは、エドガー側が性癖を頑なに否定してたからなのと、直接的な表現が全くなかったから。確かに、キスシーンはあったけれどあれは、もう完全にトルソンが切れた状態で不意打ちだったし、思いを伝えようとかそういう意図がなかったから違うと思うんですよね。
・キスシーン前後のトルソンが切な過ぎて…。どれだけ彼は思いつめてたんだろうかと。そして、ささやかな期待が一瞬にして裏切られた時の哀しさと、伝わっていなかったと知った時の虚しさはどれほど大きかったのかと…。この場面のアーミー・ハマーは凄くイイです!

・ディカプリオはいい役者さんになったなぁ。若い時から達者ではあったけど、ここまで演技で魅せてくれる俳優さんになるとは、予想外だった。太ろうが老けようがいい役者はどんな時でも素敵だと、思わせてくれるようになったのはホント嬉しい限り。ただ、『タイタニック』のディカプリオが好きな人には、ちょっと最近の作品は今ひとつなのかもしれないとは思います。余談ですが、個人的に彼のビジュアルで最高だと思うのはバス・ラーマン監督の『ロミオ+ジュリエット』の時です。異論は認めません(笑)
・若い時のエドガーと回顧録を口述筆記してる時の老人エドガーで、声と動きを微妙に変えてるのは、見応えがあります。加齢による変化が計算で出来る役者さんになったんだねぇぇと妙に嬉しくなりました。
・搾り出すように「愛してる」の台詞。やっと認めて口にしたのに、相手には届かないって、どんなブロマンス!?
・エドガーの母親を演じたジュディ・デンチ。鑑賞動機の半分はこの方です(笑)。もうね、ホント大好きだ!!ジュディ・デンチ!!!!動きの一つ一つが美しくて、表情の一つ一つに意味があって、台詞に幾通りにも意味を含ませて、彼女を見てるだけで満足でした、私。特に、エドガーにダンスを教える場面!!もう、足さばきとか指とか身体が美しいの一言。しかも、エドガーを支配し続けた「言葉」や「視線」の表現がゾクゾクするくらい怖くて綺麗で愛情溢れてるって、なにこれ?!な状態です。この方の、RSCの舞台DVDが真剣欲しいんですよ…けどタイトル別販売してなくてねぇぇ(涙)。余談ですが、RSC舞台の日本版DVDは売ってます。イアン・マッケランやパトリック・スチュワート、マギー・スミスなんかの若いころの舞台なんかも収録したものです。が、全巻セットでしか売ってないんです…。イアン・マッケランとジュディ・デンチの『マクベス夫人』が物凄くとても観たいのに…全巻セットって…と涙を飲んだ次第です。
・私設秘書ヘレン・ギャンディ役が美しいわ、巧いわで「誰?これ」と思ってエンディング見たら、ナオミ・ワッツでした。硬質な雰囲気が見てて綺麗で、加齢したときのお芝居も違和感も無くて、素敵な役者さんだと改めて感じ入りました。
・クライド・トルソン役のアーミー・ハマーは、若い時はいいんだけど加齢時はちょっと無理があったかなぁと思わなくもないです。が、育ちの良さとか愛おしさを湛えた視線とかの表現が見事で、引き込まれることも度々。
・役者のアンサンブルは見事で、見飽きることがなかったのは収穫でした。

<追記>
 その後図書館で『大統領たちが恐れた男―FBI長官フーヴァーの秘密の生涯』(アンソニー・サマーズ著、新潮社刊)
を借りて読みました。映画が賞レースから外れたのは納得。映画で描かれる事以上の内容が深く考察なり分析されるし、人物評のみならず現代史としても興味深い書籍でした。そこから映画を振り返ると、やはり表面的だと感じましたし、映画だからこそ描ける何かとか、映画自体の解釈が加味されていたかと言えば、そうじゃなかった気がします。
 ブロマンスとしても、然程センセーショナルでも無かったことを鑑みれば、やっぱり賞レースから外れたのはホントに妥当。

 ディカプリオがゲイ役するのって、今作が初めてじゃなかったことに暫くして気づきました。『太陽と月に背いて』があったよ!!!日本じゃ単館上映だったけど、ランボーとヴェルレーヌの関係を生々しく描いた映画があったじゃないか!見に行っじゃないか、私(苦笑)。なので、映画人にとっては全く何一つ新鮮味が無かったんだろうと、改めて納得した次第です。

DVD『WILD TARGET』(邦題:ターゲット)




某所にて2/18公開



BBC シャーロックで思いっきり引っかかった、ジョン役のMartin Freeman出演の映画ってことで購入。他にも、BBCドラマ『ステート・オブ・プレイ~陰謀の構図~』でお茶目で素敵な編集長だったBill Nighy(ビル・ナイ)とかハリポのロン君なRupert Grint(ルパート・グリント)や『プラダを着た悪魔』でアン・ハサウェイのライバルだったEmily Blunt(エミリー・ブラント)といった、私好みな俳優陣が出演!だったのも購入理由の一つでした。

 正直見る前は、DVDスルーされたイギリスコメディ映画ってどうなんだろう…とちょっと不安でした (^^;;。が、予想を裏切って愉しく面白かった!!大笑いって感じではなく、じわじわとクスクスな感じ。何となくよくわかないけど、くすぐられる感じがイギリス風なのかと思ったりです。

 あらすじは映画サイトさんとかでお願いします。予告編は、公式サイト(日本語版がないので本家リンク)で!

 お洒落な雰囲気とか、アメリカ映画では味わえないクスクス感とか、役者全員がそれぞれ味があっていいとか、可不足のない映像脚本とかについても語りたいのですが、知識と言葉が無いので省略します(ヲイ)。ただ言えることは、こういうなんとも素敵な映画に出会えるから、映画鑑賞は止められないんだと改めて感じたってことです。

 そんな阿呆な私が声を大にして言いたいのが、
 出演者全員、可愛過ぎ!!!!!
 ホント愛らしくて見てる間中どうしようかと思ったよ!!!です。いや、ホントに馬鹿な感想で関係者各位には申し訳ないのですが、ある意味物凄く褒めてるんですよ!!素敵な役者さんであっても、作品が素敵じゃなきゃ全員「可愛いっ…」なんて思えないんですから!(説得力の欠片すら無い…)
 一緒に見た相方は「きれいにまとまってたし、思ったより面白かった。しかし、見事にヨメ好きな役者しか出てないな…。出てくる全員まぬけ(←相方の褒め言葉)だったし、イギリスコメディって感じかな」が鑑賞後の感想でございました。流石、よく解ってらっしゃる!(てかよくぞそこまで仕込んだ私/笑)

 役者さんについての感想を以下に。ホント可愛いしか言ってない感想です(苦笑)

◯ビル・ナイ
 主演で一度も失敗したことが無く誰にも顔を知られてない、孤高の暗殺者。なのに、なのに、なんであんなに渋可愛いのさっ!!カタカタした動きとか、ちょっとした表情や視線、間とかがホントに可笑しくて可愛いんですよ。戸惑ってたり、巻き込まれてちょっと呆然としてたり、色っぽかったり、面倒見が良いオジサンだったり、小さな男の子だったり色んな表情が次々と出てきて、それぞれが可愛いから飽きませんでした(断言)。
 BBCドラマ『ステート・オブ・プレイ』の編集長でもその片鱗が見えて気になって、『パイレーツ・オブ・ロック』で見えた渋可愛さで好きになって、今作でお気に入り役者さんへ昇格です。英国人俳優って、年齢重ねると更にお茶目に愛らしくなるのは何故なんでしょうか??もう、心にあるお気入り棚は英国人俳優が9割な感じです(苦笑)
 役的にはマザコン?な雰囲気もあるのですが、それが綺麗に回収されて後味悪く残らないのは、ビル・ナイの軽妙なお芝居のお陰かと思います。

◯エミリー・ブラント
 生来の詐欺師ってか掏摸(笑)。見てて清々しいほどの詐欺っぷりと掏摸っぷりでした。BBCドラマ『華麗なるペテン師』に出てきたネタもいくつかあったりして、なるほどあれは古典的詐欺なのか!と膝を打ってみたりでした。
 彼女は『プラダを着た悪魔』を以来です。アカデミー賞の授賞式でアン・ハサウェイとプレンゼンテーターをやってるの見て「この子可愛い」と思った記憶があります(アン・ハサウェイも可愛くて大好きっ)。
 そして今作。いやぁ場面場面でコロコロ印象が変わるんですよ!娼婦や深窓の令嬢だったり、今風の若い子だったり、老成した淑女だったり、やんちゃ盛りの少女だったりと。着てるものだけじゃなく、メイク、ライトなんかの成果だとは思うんですが、彼女自身がそれに応じて雰囲気を変えてるのが凄いと感じたんです。瞬間瞬間で印象を変えられるって、素晴らしい女優さんだなよなと感じいった次第です。

◯ルパート・グリント
 暗殺者と詐欺師に巻き込まれる一般人の青年。属性:ヘタレ、特技:弱腰だけどイザという時の妙な思い切りの良さ。
 ロン君のイメージを引きずってる役でしたが、その分違和感がなく見れたので作品選びは正解じゃないかと思います。特に、巧い役者さんに囲まれての作品なので、下手に慣れないキャラで浮くよりも、慣れたキャラで溶けこむほうがキャリア的にも作品自体にもプラスな気がします。
 兎に角ね、もうね、ロン君が好きなら観るべし!と言い切りたくなりましたよ、私は。こういキャラをハリポタの次に選んだルパート・グリントが愛おしくなるくらい、ゆるい(笑)。ハリーなダニエル・ラドクリフはイメージを変えるために試行錯誤してるってのに、ロン君なルパートはこれでいいのか!?と少々心配になるくらいです。
 けどね、物凄くねこの作品のルパート・グリントはいいんだなぁ。ちゃんと青年らしい正義感もあるし、「殺人」に戸惑いもある。強いていうなら、この作品における唯一の良心的役割。それが、ぴたっとハマった気がします。
 画面にルパート・グリントが出てくる度に「可愛い…ヘタレっぷりがホントに可愛いよルパート・グリントっ」呟いた位可愛くて堪りません。えぇ変態ですが、それが何か(逆切れ)。

◯マーティン・フリーマン
 失敗して暗殺を引き受けた、2番目にお高い暗殺者。何故か、頭のヨロシクないアシスタントが一緒。
 登場は半ばからです。登場した瞬間、短い髪を無理やり七三分けにしてる姿に悶えました。心底可愛いよ!!!!!なんて可愛いんだ、マーティン・フリーマン!!!
 そして、あまりお利口さんじゃない相棒に冷ややかな眼差しを向けたり、ささやかに突っ込んだりする姿に萌心を撃ちぬかれ、冷酷に淡々と殺人する様に黒いジョンが居る…とニマッてみたりしました。出演時間は少ないはずなのに、凄く印象深いのは私の目がそうだからなのでしょうか???
 でもね、ホントに無駄に可愛いの…。存在が可愛いっていうのかな??
 すみません、ホントにすみません。脳内の変な物質垂れ流しでごめんなさい。けどね、ホントに可愛いんだから仕方ないんですよ。これでこんなにオカシクなるんだったら、主演で元々可愛いビルボを劇場で観たら、私一体どうなるんだろう…とかなり不安で仕方ありません…。こんな気持久しぶりだよ!どうしてくれるだ、イギリス!!(えっ!?)

 他にも出てくる人、全員可愛です。こんな可愛い映画を作ってくれてありがとう!!な気分です。


<追記>
 その後、映画関連のサイトで調べたらリメイク作品だったと知りました。元映画がどんな感じだったのかは知らないのがちょっとモドカシイものの、それを知らなくても十分楽しめた映画でした。知ってたらもっと楽しいけど、知らなくても十分楽しい作品っていうのは、良い作品の気がします。
 あと、書き忘れてたのがMINIです!!!古いMINIがロンドンの街をガンガン走ってくれるのを見るだけで、物凄く幸せになりました(笑)。英国万歳!な気分ですよ、ホント。