2011年7月10日日曜日

今気づいた。

 『X-MEN ファースト・ジェネレーション』のチャールズとエリックへの感想って、殆ど04大河時の山南さんと土方への感想じゃないか…。てことはなんですか、私はああいう関係性が好みってことですかorz
腐な意味だけでなく、単純に関係性として興味を抱いてしまうのかも…。こんな事で嗜好性に気付くとは…。

いや待てよ、男女関係モノでもあの手の関係性が好みかも。『風去り』のレットとスカーレットとか、『CH』の僚&香とか。う~ん今更ながら気付くのってホントどうよ。

映画『X-MEN ファースト・ジェネレーション』

某所にて7/10公開


 『X-MEN』シリーズは『ウルヴァリン』以外は劇場で観てるしDVDも持ってるぞな作品。その理由ですか、当然二人の爺俳優目当てですよ!!てか、この映画を観てなかったら、『Star Trek -The Next Generation』にもハマらなかったですよ!!という私にとって記念碑的な映画です(笑)。


 そんな私がお気に入りなキャラクター、Pro.Xとマグニート様の若かりし頃を描いた作品『X-MEN ファースト・ジェネレーション』。当然、観てきました(笑)。当初、お二人の爺俳優(パトリック・スチュワートとイアン・マッケラン)様がカメオで出演されるかもと淡い期待を抱いてました。正直、1カットでもあのお二人の2ショットが見られるなら劇場に足を運ぶ気満々でした。が、公開情報あちこち見るにどうも可能性は薄そうと判断。その瞬間、WOWOW放映待に日和ました。
 しかし!!Pro.X役がジェームス・マカヴォイと聞いて俄然興味が生まれ観に行ってもいいかなぁとなり、彼のインタビューで「パトリック・スチュワートのファン」というのを知り、映画評で「パトリック・スチュワートを彷彿させるような表情」と一文を読み行くことに決定。しかも、マグニート様役の役者さんが若いころのイアン・マッケランな雰囲気もあって、絶対見に行こう!何があっても見に行くんだ!!に方向転換。
 てか、どんだけパトリック・スチュワートとイアン・マッケランが好きなのか私…と我ながらちょっと吃驚でした(^^;;。


 で、そんな思いっきり偏った鑑賞者の腐った目線の感想です。マイノリティの生き方、あり方、社会との関わり方という真面目且つ深遠な感想は、真っ当な感想サイトさんにお任せ☆です。
 少しだけ触れると、マイノリティであるがゆえに感じる生き辛さや「己」を隠したまま生きることの是非等非常に考えさせられるものがあります。それは、ミスティークとビックフットを通して描かれてたような。それに対して、性的にはメジャーな私にとっては想像の範囲でしかありません。が、メジャーでない「しんどさ」は多少なりとも知ってるつもりです(趣味や気質がメジャーじゃないし^^;;)。それ故、彼らの葛藤や彼らが選んだ路に共感するモノがありました。差別と区別、強調と排斥。どれも同じであり違うんだと、それを選択するのは恐怖だったり知性だったり経験なのだと。そんな風に思います。


 で、偏った感想へGo!
 巷の映画評で「チャールズとエリックの関係が!!!」と割合書かれてるのですが、ホント腐的に大満足(笑)。前シリーズでも爺同士の関係がかなり「腐」臭かったのですが、今回は更にグレードアップしてましたよ。おばちゃん大満足としか言いようがないです。あの関係性見るためだけに、DVD買ってもイイよと思ったくらいです。


 特にチャールズ(後のPro.X。パトリック・スチュワート)の軽さが堪らないくらい魅力的。落ち着いて知的なのに軽いし口説き上手で、導き上手というある意味最強のキャラかもってくらい良いんです。ジェームス・マカヴォイ君の少し頼りなさ気な風貌と体格が更に「上流階級頭脳労働者」な雰囲気を見事に醸し出し、上から目線でも嫌味に聞こえない。正直、彼のミュータントとしての能力は然程戦力になってないんです。ある意味、戦闘中なんて一番ヘタレだし役立たずだし(笑)。ただ彼に求められてるのは指導者としての能力。それについては、まぁ若干不安はあるものの十分だと思いますです(パトリック・スチュワート氏に対する贔屓目で甘い点付けです)。


 それに対するエリック(後のマグニート様。イアン・マッケラン)。兎に角、ホント誰がなんと言おうとカッコイイ!!彼が背負ってるモノ重さ、悲惨さ故の孤独。己すら信じられないような表情。全てにおいて魅力的で、「悪の帝王」に相応しい存在感でした。特に、瞳の昏さといったらもう!!爺なイアン・マッケラン氏も美しく冷たい瞳をされてましたが、今回もホント暗さと哀しみを湛えた美しい瞳に魅了されました。しかも、ここぞという場面でいい事言うんですよ。ホント最高のキャラ。


 で、そんな二人が出会ってから袂を分かつまでを描いたのがこの映画。萌えない訳が無い!!
 出会いから別れまで主導権を握ってたのは常にチャールズだったように思います。彼らの求める理想が異なるのは、出会って早々に分かっていたこと。それを互いにどこかで「歩み寄れる」と思っていた。けど、最後の最後で「分かり合えない」と知り袂を分かつ(って04年大河の感想かよ…とデジャブです/苦笑)。
 てか、はしごを掛けて外したのはチャールズなんですよね…。そう考えると、一番の腹黒かつ性格の悪いキャラはチャールズな気がしてならない(^^;;。特に、袂を分かつ場面でエリックを静かに責める辺り、こいつは…と流石の私も思いましたもの。あんだけ、親友だとか異能者であるがゆえに素晴らしいんだ、僕は君を信頼してるよ、とか散々睦言(え)囁いておきながら、エリックが一番救いを求めたときにバッサリ切り捨てるのかと。それは人としてホントにどうなのかチャールズとしか言いようがない。
 が、画としては非常に非常に美味しい!!あの場面だけでDVD買う価値ありです!!
 
 チャールズ×エリック(リバ有りかなぁ…ってヲイ)な話は延々できそうなので、いい加減止めます。帰宅時に相方(腐なの知ってます^^;;)にも「もういい…十分聞いた…分かったし…」と言われたので。以下、その他の雑感。


・ミスティークがエリック側に行くのは良く分かります。私でもエリック側につくと思う。
・チャールズがミスティークに仮の姿を望んだのは、決して情愛が無かったからじゃない。チャールズの理想が「共生」である以上、彼女の為を思っての事だと思います。それを窮屈と思うかどうかは、彼女が選択すること。
・おしなべてチャールズの情愛は分かり難い。理屈や言葉が先にあるから、心情が読めなというか伝わらないんだよなぁ。
・その反面エリックは言葉が少ない分、ひと言ひと言が大きな意味合いを持ってしまい、カリスマとして成立しちゃんだとうと。
・チャールズが理想とする『共生』は、人間とミュータント共に努力し犠牲をはらわなきゃ成立しないような気がする。しかも、より多くの犠牲と努力を求められるがミュータント(マイノリティ)側ってのはどうなのかと思わなくもない。
・かと言ってエリックのように『排斥』となったら、文明文化の後退な気がする。しかも、その思想ってエリックを苦しめた『ナチズム』と親和性がありすぎるんじゃないかと思ったり。
・異質なモノ、マイノリティを排斥排除する「人」って、結局のところ『ナチ』を批判できないんじゃなのかと。まぁああいうモノを常に抱えてる不安や恐怖があるからこそ、こういう娯楽映画的なもので手を変え品を変え描きつづけるのかもとか。
・二次大戦が欧米諸国に与えた傷は、物凄く大きかったんだとこの手の映画を観るたびに感じます。冷静に歴史や人が持つ瑕疵を語り継ぐ精神力の強さがあるのが、ホント羨ましい。
・チャールズは受け容れられ続けた人でエリックは裏切られ続けた人。その二人が同じ道を歩むのは、本質的に無理なんですよね。途中まで二人は同じ道を歩めると思ってたみたいだけど。だから、前シリーズの冒頭場面が生れたのか!と膝打ち。
・ケビン・ベーコンの無闇矢鱈な色気にクラクラでした(笑)。むっちゃステキすぎ!
・後半はエリックを巡る三角関係とも見えなくもない、のは腐ってるからでしょうか?(笑)
・空を飛ぶ映像は気持よかった!臨場感もあったし、うわぁぁと素直に感嘆させてもらいました。
・マグニート様のヘルメットが更にセンスが悪くなってる…。なんであんなふうになっちゃうんだろう…。
・ビックフット→ビーストのなんとも言えない切なさが良かったなぁ。
・お子様たちがワイワイ盛り上がってる様子は、観てて幸せになりました。己を隠すこと無くあるがままに振る舞える喜びが伝わってきた場面。
・なのにチャールズときたら「失望した」って…。どんだけお前は!!と。まぁそれがチャールズなんでしょうが。
・カメオでヒュー・ジャックマンが出てたのは(笑)。この人律儀だよなぁと好感度UP。
・続編あれば観に行きます。カメオで爺二人出してくれんかのぅ。